EC初心者でもわかるデータフィード完全入門

クリック率10%超の事例も! ECと相性が良いFacebookダイナミック広告の基礎

「高い費用対効果」とEC事業者からの評判があがっているFacebookダイナミック広告の特徴などを解説

谷垣 進也

2016年8月17日 8:00

ECサイトとの相性が良く、EC企業の広告運営担当者から注目を集めているFacebookダイナミック広告。クリック率10%超という事例もめずらしくありません。Facebookのニュースフィード上にダイナミックリターゲティング広告を配信できる広告メニューで、ECサイトなどで閲覧した商品を広告としてニュースフィード上に表示するものです。2015年に日本でローンチされてから、「高い費用対効果」と評判は上々。実績を積み上げているFacebookダイナミック広告について解説します。

モバイルに強い! Facebookダイナミック広告の3つの特徴

Facebookのダイナミック広告は、ニュースフィード上にユーザーが閲覧した商品や関連商品を広告として配信できるメニューです。カルーセル形式で、ユーザーが閲覧した商品、もしくは閲覧商品と関連する複数商品を広告として表示します。

クリック率10%超の事例も! ECと相性が良いFacebookダイナミック広告の基礎
Facebookダイナミック広告の表示の仕組み

たとえば、自社のECサイトの商品を閲覧したユーザーに対して、そのユーザーがFacebookに訪れた際、閲覧した商品もしくは閲覧商品と関連性のある商品を広告として表示します。商品点数が多いECサイトは、特にFacebookダイナミック広告の効果を発揮できます

Facebookダイナミック広告には3つの大きな特徴があります。Facebookはその特徴を最大限に活用、“最適な人”に“最適なタイミング”で“最適な広告”を配信することで、高い広告効果を提供することに成功しています。

私が所属するフィードフォースは、ECサイトのFacebookダイナミック広告の運用を1年以上前から実施しています。効果が高く、クリック率が10%を超える事例はめずらしくありません。

一般的なダイナミックリターゲティング広告でもクリック率がここまで高くなるケースはほとんどないといっても過言ではありません。

クリック率だけではなく、ROAS(広告費用対効果)やCPA(顧客獲得単価)で見ても高い効果を発揮しています。Facebookダイナミック広告はECサイトと非常に相性がいい広告メニューだと実感しています。

1. 9割超のFacebookユーザーが見るモバイルニュースフィードに配信

スマートフォンの浸透によって、モバイルユーザーへのアプローチは重要度を増しています。Facebookのモバイルニュースフィードは、Facebookユーザーの90%以上(2016年8月時点のオーディエンスインサイトから)がアクセスすると言われており、ユーザーの目に留まりやすいという特徴があります。

クリック率10%超の事例も! ECと相性が良いFacebookダイナミック広告の基礎
画像の出典はfacebook business

2. Facebook IDを活用し、デバイスをまたいで広告を配信

Facebookのリターゲティング広告は、Facebook IDを使います。そのため、Cookieベースでは難しいデバイスをまたいだ広告配信を行うことができます

たとえば、あるユーザーが帰宅時の電車のなかで、スマートフォンからECサイトにアクセスしてある商品を閲覧した場合、帰宅後にPCを立ち上げてFacebookを見ていると先程スマートフォンで見ていた商品を広告としてニュースフィード上に表示することができます。

スマートフォン・タブレット・PCと状況によってデバイスを使い分けているユーザーの利用状況にあわせた広告を配信できる仕組みなのです。

3. Facebookに登録されている豊富な属性情報を活用して最適化

Facebookは、登録されている属性情報、Facebookでの行動データなど、さまざまな情報を日々取得しています。それらのデータをレコメンドアルゴリズムとして活用しながら広告配信を行っているため、ユーザーにとって最適なタイミングで広告を配信することができます。

Facebookだけじゃない、Instagramにも配信できる

Facebookダイナミック広告を配信できるのは、Facebookだけではありません。Facebookが買収したInstagramにもFacebook広告経由で配信することができます

Instagramは20代女性のユーザーが多いと言われていますので、FacebookとInstagramを活用することで幅広い世代へリーチすることができます。まだ利用開始から間もない配信先ではありますが、今後の活用が期待されています。

また、Facebookが連携しているオーディエンスネットワーク(外部のモバイルアプリやモバイルサイト)にもFacebook経由で配信が可能です。広告の管理画面からどの範囲まで配信するか選択することができます。

Facebookダイナミック広告を配信するには、データフィードが必要

Facebookダイナミック広告を配信するには元となる商品データと、それをアップロードするデータフィードが必須です。Facebookでは「製品カタログ」と呼んでいます。

クリック率10%超の事例も! ECと相性が良いFacebookダイナミック広告の基礎
製品カタログの例(出典はFacebookダイナミック広告スタートガイド

その利用方法を説明しましょう。

商品データのなかから、Facebookダイナミック広告を配信するために必要な項目を用意、データフィードを使ってFacebookにアップロードします。

アップロードした商品データからクリエイティブが動的に作成され広告が配信されます。広告の画像は「商品画像」がそのまま広告として配信されます。そのため、データフィード内に画像データのURLも含めておく必要があります。

ECサイトでは、価格や在庫の変動が日々発生しています。最新の商品情報を広告として配信するために、データフィードは毎日最新データをアップロードするようにしましょう。

【フィードフォースからのお知らせ】

フィードフォースは2016年9月6日、国内最大級のデータフィード専門イベント「FeedTech2016 “Datafeed Everywhere!”」を開催します。

今回は広告領域のほか、分散型メディアやチャットボットといった今後関連が予想される周辺領域にもテーマを拡大。3会場同時並行での講演・パネルディスカッション、展示エリアを併設する予定です。

  • 名称:FeedTech2016 “Datafeed Everywhere!”
  • 会期:2016年9月6日(火)
  • 時間:10:30~17:30(10:00開場)
  • 会場:御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター 2F
  • 料金:無料(事前申し込み制)
  • 詳細と申し込みhttps://feedtech.net

この記事をシェアしてほしいタヌ!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

「サムソナイト」「グレゴリー」のEC改善事例。CVR改善+購入完了率が最大45%増の成果をあげたアプローチとは 11月12日 7:00 スマホゲーム「モンスト」ファンがお得にアイテムを購入できる「モンストWebショップ」はなぜ「Amazon Pay」を選んだのか。導入効果+UI/UX向上に向けた取り組みを聞いた 10月30日 7:00 アンドエスティが「3Dセキュア2.0」の超効率的運用に成功したワケ。オーソリ承認率大幅改善、売上アップにつながった不正対策アプローチとは? 10月28日 7:00 EC業界で市場価値を最大化する――「全体を見渡せる人材」になるためのキャリア設計 10月27日 7:00 転売ヤーが引き起こすEC市場の混乱に立ち向かう! Shopifyパートナー・フラッグシップが提案する最新対策 9月29日 8:00 14か月で累計売上30億円超え。 韓国のネイルブランド「ohora」の急成長を支えたEC戦略とは 9月22日 8:00 生成AI検索が変える消費者の購買行動。UGC活用でサイト流入を最大化する 9月10日 8:00 ほしい商品が見つからないイライラを解消し、CVRを向上! 検索機能強化と顧客満足度アップを実現するBtoB-ECサイト改善のポイントとは? 9月9日 7:00 B向けEC担当者必見。BtoBビジネスを成功に導くサイト内検索の最適化戦略 9月3日 8:00 クリック率3倍、セッション数2.3倍を実現したECサイトの取り組みとは? リアル店舗のような“ワクワク感”を再現するPLAZAの事例 9月2日 7:00