トランスコスモスチャイナ(transcosmos China)[執筆], Seth Zhou[執筆] 2023/9/11 9:00

メタバース、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などデジタル技術とバーチャル空間の融合サービスに注目が集まっています。進化するバーチャルテクノロジーは、没入感のある消費者体験を通じてデジタルイノベーションをもたらすことができるのでしょうか。

メタバース、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などデジタル技術とバーチャル空間の融合サービス

中国で進む、バーチャルテクノロジーを活用した商品開発や買い物体験の提供

没入体験を心理学的に説明すると、人がある活動に完全に没頭し、無関係な情報を遮断する時に「没入体験(Flow Experience)のなかに入った」と言われています。

「消費」というキーワードと組み合わせると、完全に“没入”して製品を使ったり、サービスを楽しんだりする行為は、「没入型消費者体験」と呼ばれます。

デジタル技術+バーチャル空間の活用および融合によって、消費者はより没入的な消費体験を得ることができ、その体験が消費者にプラスの影響を与えることができれば、製品の評価はかなり向上するでしょう。

現在、中国EC業界では、バーチャルテクノロジーを活用した商品開発や買い物体験の提供へ積極的にアプローチしています。

2022年の「ダブル11」プロモーションにおいて、トランスコスモスチャイナは家電ブランドの新商品発表会をメタバース空間で実施。京東商城(JD.com)とTmallプラットフォームでライブ配信し、「バーチャルヒューマン」が商品説明を行いました。これにより、ブランドの商品認知度を高めることに成功しました。

2022年の「ダブル11」プロモーションにおいて、トランスコスモスチャイナは家電ブランドの新商品発表会をメタバース空間で実施。京東商城(JD.com)とTmallプラットフォームでライブ配信し、「バーチャルヒューマン」が商品説明を行いました
トランスコスモスチャイナが行った配信の様子

VRの特徴は「没入感」「インタラクティブ性」「情報強度」

作家のGrigore C. Burdea氏とPhilippe Coiffet氏が1994年に出版した「Virtual Reality Technology(バーチャルリアリティ技術)」では、VRの基本的な特徴は、「immersion(没入感)」「interactive(インタラクティブ性)」「Information Intensity(情報強度)」の3つをあげています。

流行しているライブコマースやARによるショッピング体験は、この3つの「i」を見事に表現しているのです。

中国の大手EC企業は、没入型の買い物体験を提供するためのツール開発に力を入れています。

アリババが進めているARを使った取り組みの動画

アリババは、RGBDカメラによる撮影を自動化し、NeRF(視点を自由自在に動かせる画像の生成技術)アルゴリズムを活用したEC用の3D商品化ツールを開発しました。

バーチャルを活用したライブルーム、ランウェイショー、商品閲覧などのシーンを短時間で構築。出店者がバーチャル空間とテクノロジーを活用した商品販売を簡単に始めることができるようにしました。

現在、完全なバーチャル空間を通じたショッピング体験の提供は、多くのコスト投資と事前準備が必要です。アリババのバーチャルショッピング関連の責任者はこう言います。

多くの消費者はコストパフォーマンスに関心があるかもしれませんが、消費者によって好みは異なります。一部の消費者は、新しいテクノロジーをより多く受け入れます。没入感のある買い物体験は、これからの時代、ますます重要になると思われます。

90後(1990年代生まれの世代)やZ世代は、デジタルネイティブで新しい世代の消費者として、ニューテクノロジーを取り入れる傾向が強いのが特徴です。企業は率先してバーチャルテクノロジーを受け入れ、新しいショッピング体験の提供にチャレンジしていくことが求められます。

【越境EC・海外向けECに必見の一冊】世界30の国・地域のECデータを把握できる書籍『海外ECハンドブック2022』

インプレスは、越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2022』(著者はトランスコスモス)を発刊。「世界のEC市場規模予測」「地域別EC市場データ」「越境EC市場規模およびEC利用者の推移」「EC市場データランキング」などを詳しくまとめています。

『海外ECハンドブック2022』のお求めはAmazonかインプレスブックスで
越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2022』(著:トランスコスモス)

電子版のほか、AmazonではPOD(プリント・オン・デマンド)版をご注文いただけます。A4サイズの冊子でお届けします。

越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2022』(著:トランスコスモス)
2021年のグローバルB2C-EC市場について(画像は『海外ECハンドブック2022』から)
越境ECや海外向けEC、海外進出に役立つ、世界30の国・地域のECデータをまとめた『海外ECハンドブック2022』(著:トランスコスモス)
国別市場規模ランキング(画像は『海外ECハンドブック2022』から)

[主要30の国・地域のEC市場概況]

  • 世界のEC市場規模予測
  • 地域別EC市場データ
  • 30の国・地域のEC市場ポテンシャル
  • 越境EC市場規模およびEC利用者の推移
  • 国別EC市場規模ランキング
  • 世界8都市のEC利用動向
  • EC市場データランキング(TOP10)
  • 各国のEC市場環境比較表2021年
    などを掲載。アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について、各国のEC市場環境比較表などを掲載しています。
    https://www.amazon.co.jp/dp/4295015822/
この記事が役に立ったらシェア!
これは広告です

ネットショップ担当者フォーラムを応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

[ゴールドスポンサー]
ecbeing.
[スポンサー]