オレオレ詐欺の被害額を超えるクレカの不正利用、経産省「2023年は400億円超のおそれ」

経済産業省大臣官房審議官(商務・サービス担当)の澤井俊氏は、2023年はクレジットカード不正利用額が400億円を超えるおそれがあると指摘した
よろしければこちらもご覧ください

公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)が1月6日に実施した新年賀詞交歓会に経済産業省大臣官房審議官(商務・サービス担当)の澤井俊氏が登壇、2023年はクレジットカード不正利用被害が400億円を超える可能性があると指摘した。

経済産業省大臣官房審議官(商務・サービス担当) 澤井俊氏

不正利用額は「オレオレ詐欺」を大幅超え

一般社団法人日本クレジット協会が発表によると、2021年のクレジットカード不正利用被害額は330億円超。2022年1~9月期の不正利用被害額は309億円超となっており、前年を上回るペースで推移した。

2021年のクレジットカード不正利用被害は330億円超(画像は一般社団法人日本クレジット協会の公表資料から編集部がキャプチャ)

澤井氏によると、クレジットカード不正利用額は「オレオレ詐欺」などの被害総額よりもはるかに大きくなっているという。警察庁の公表資料によると、「オレオレ詐欺」を含む2021年度における特殊詐欺全体の被害額は280億円超だった。

このような実態を踏まえて、澤井氏は「2023年はこれまでよりもさらに不正利用額の増加が予想される」とし、400億円を超える可能性に言及した。

経産省はこうした不正利用を防止し、セキュリティーを強化するため、2022年8月から「クレジットカード決済システムのセキュリティ対策強化検討会」を実施している。

澤井氏は「年度末にかけて具体的な方策を検討していく」と述べ、賀詞交歓会の参加者に協力を呼び掛けた。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: