約3兆円に急拡大する米国と中国向け越境EC市場

2020年の米国・中国への越境EC市場規模は、2016年比1.8倍の約3兆円に拡大する見通し
よろしければこちらもご覧ください

経済産業省が4月24日に発表した「電子商取引に関する市場調査」によると、日本から米国と中国向けにネット販売する越境ECの市場規模は、2020年に合計2兆9761億円となる見通し。市場規模は2016年比で約1.8倍の水準。

中国向けが2016年比83.8%増の1兆9053億円、米国向けは同72.5%増の1兆618億円に増える。

日本と中国、米国の越境EC消費額を2016年と2020年で比較すると、日本は約1.18倍、米国は約1.72倍、中国は約1.84倍。中国と米国のEC消費額の伸びが日本からの越境ECをけん引する。

各国越境EC市場規模推計(赤枠が日本から米国・中国への販売額)

中国向け越境ECが1兆円突破

2016年における日本から中国への越境EC規模は、前年比30.3%の1兆366億円。同調査で初めて1兆円を突破した。

米国向けの越境ECは同14.4%増の6156億円だった。

米国と中国の合計は同23.9%増の1兆6522億円。2か国合計の成長率は同1.9ポイント上昇している。

越境EC市場規模(2016年、赤枠が日本から米国・中国への販売額)

2016年の日本国内における消費者向けEC市場は同9.9%増の15兆1358億円だった。

市場規模の推計値は、文献調査や越境 EC事業者へのヒアリングを行い、2015年の市場規模に成長率を乗じて積算している。同調査におけるEC市場の対象は「物販系」に加え、金融取引やチケット販売などの「サービス系」、オンライン・ソーシャルゲームやスマートフォンアプリなどの「デジタル系」を含む。

ニュース分類: 
記事カテゴリー: