ecbeingが分析・可視化・施策検討をAIが支援、データ活用の属人化を解消するAI分析機能をデータマーケティングプラットフォーム「Sechstant」に実装

ecbeingは、データマーケティングプラットフォーム「Sechstant」にAI分析機能を搭載し、提供を開始した。自然言語による分析、可視化、施策検討を支援するほか、ecbeing未導入企業向けの外部提供も始め、初年度100社の導入をめざす。

鳥栖 剛[執筆]

7月17日 9:00

ecbeingは自社開発のデータマーケティングプラットフォーム「Sechstant(ゼクスタント)」に、AIを活用した分析・可視化・施策検討支援機能を搭載し、7月16日に提供を開始した。EC、POS、会員、商品、アクセスなどのデータを統合した環境上で、マーケティング担当者やEC運営担当者が自然言語でデータを扱い、分析から可視化、施策検討までを進められるようになる。また、データハブ環境も整備し、ecbeingのECサイト構築プラットフォームを利用していない企業向けにも「Sechstant」を提供していく。

「Sechstant」に、AIを活用した分析・可視化・施策検討支援機能を搭載

「Sechstant」は、顧客データを統合し、分析からCRM施策の実行までを支援するデータマーケティングプラットフォーム。ECやPOS、会員、商品、アクセスデータなどを統合し、売り上げやKPIの変化を可視化する。「Sechstant CDP」で顧客データを統合・整理し、「Sechstant CRM」でシナリオ配信などのCRM施策を実施。両機能を組み合わせることで、課題の特定から施策実施、効果検証までを一気通貫で支援する。

「Sechstant CDP」で顧客データを統合・整理、「Sechstant CRM」でシナリオ配信などのCRM施策を実現

AIが分析・可視化・施策立案を支援

今回追加したAI機能では、統合された顧客、購買、商品、アクセスデータなどをもとに、データ分析、レポート・可視化機能、施策検討支援の3つの領域を支援する。

自然言語でデータ分析、AIが次の分析テーマも提案

1つ目はデータ分析機能。自然言語で質問するだけで、売上分析、顧客分析、クラスター分析などをAIが実行する。さらに、機械学習を活用し、深掘りすべき分析テーマもAIが提案。「何を分析すべきかわからない」という課題の解消を図る。分析履歴の確認や結果共有にも対応するほか、AIによる考察や提案内容を保存できる課題・施策リスト管理機能も備える。

自然言語によるデータ分析のイメージ

レポート・ダッシュボード作成も対話形式で支援

2つ目はレポート・可視化機能。対話形式で指示するだけで、分析結果をもとに表やグラフ、ダッシュボードの作成を支援する。分析結果を自動でBI化する機能により、定期レポートや社内共有資料の作成を効率化し、レポート作成の属人化解消につなげる。

レポート・ダッシュボード作成のイメージ

分析結果をCRM施策へ

3つ目は施策検討支援。分析結果を踏まえ、リピート促進、休眠顧客へのアプローチ、顧客育成、商品・カテゴリ別の改善施策などをAIが提案する。「Sechstant CDP」と「Sechstant CRM」を組み合わせることで、分析にとどまらず、施策実行から効果検証まで一連のデータ活用を支援する。

データ活用の属人化を解消、分析から施策までを一気通貫で支援

ecbeingは開発の背景について、「分析できる人材が限られる」「データ準備や資料作成に時間がかかる」「AIを使いこなすためのプロンプト作成が難しい」「分析結果を施策に十分生かせない」といった課題が多くの企業に存在すると説明する。

ECや店舗、会員接点、広告、アクセスログなど企業が保有するデータは増え続けている一方、日々の意思決定やマーケティング施策へ十分活用できていないケースも少なくないという。

ecbeingは今回のAI機能について、単なる汎用的な分析支援ではなく、20年以上にわたりEC構築・運用で培ってきた知見を反映し、EC事業者の実務に即したデータ活用を支援することをめざすとしている。

また、EC・POS・会員・商品・アクセスデータを横断的に統合して顧客理解を深められる点や、CDPとCRMを組み合わせることで分析から施策実行までを一気通貫で支援できる点を強みとして打ち出す。

他社ECシステムとも連携、初年度100社導入をめざす

販売面では、データハブ環境を整備したことで、他社ECシステムや基幹システムとの連携にも対応。POSなど店舗データも取り込み、ECと店舗を横断した顧客分析やオムニチャネル施策に活用できるようにした。

提供開始はベータ版が2026年7月下旬、正式版が2026年秋~冬を予定する。導入目標は初年度100社。そのうち約3割をecbeing未導入企業からの新規獲得と見込む。ARRは初年度約7000万円、3年後には約4億円規模まで拡大する計画としている。

データは蓄積されているものの、日々の意思決定や施策改善に十分生かしきれていないという課題は、多くのEC事業者に共通している。今回「Sechstant」に搭載したAI機能は、分析担当者だけでなく、マーケティングやEC運営に関わる方々が、より自然にデータを活用できる環境を提供する。(ecbeing 林雅也社長)

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