1位「ヨドバシ」、2位「au PAY マーケット」、3位「Yahoo!ショッピング」、4位「Amazon」、5位「楽天市場」。総合ECのカスタマーセンターサポート満足度
顧客満足度に関する調査・コンサルティングを手がけるJ.D. パワー ジャパンは10月15日、2025年カスタマーセンターサポート満足度調査「EC・通販業界編」の結果を発表した。
総合ECサイト部門では、「ヨドバシ・ドット・コム」が741ポイントでトップだった。4年連続の総合満足度第1位で、「利用のしやすさ」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価を得た。2位はKDDIグループのECモール「au PAY マーケット」で698ポイント、3位は「Yahoo!ショッピング」で695ポイント、4位は「Amazon」で682ポイント、5位は「楽天市場」で672ポイント。部門平均は683ポイントだった。

テレビ通販部門では、「ジャパネットたかた」が773ポイントでトップ。2年連続の総合満足度第1位を獲得した。「利用のしやすさ」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで最高評価を得た。2位は「QVCジャパン」が718ポイント、3位の「ショップチャンネル」が705ポイント、4位の「ショップジャパン」が703ポイントだった。部門平均は743ポイント。

調査によると、カスタマーセンターサポートにおいてチャットサポートが浸透しつつあり、特に自動応答によるチャットサポート(AIチャット含む)の導入が進んでいるという。直近の問い合わせ窓口でチャットボットを利用した割合は、EC・通販業界は13%。特に若年層(20-30代)では2割近くに達し、他の年代を大きく上回った。
加えて、同じ用件で1度でもチャットボットを利用した割合はEC・通販業界全体は約3割。チャットボットがカスタマーセンターのチャネルとして存在感を高めている。一方、高年層(60-70代)は依然としてコールセンターが主要チャネルとして定着している。
今後も生成AIの進歩を背景に、自己解決型チャネルへのシフトが進みそうだ。チャットボットは若年層を中心に浸透し、カスタマーセンター戦略に欠かせない存在になっている。一方、高年層では依然としてコールセンター利用が主流であり、チャットボットを利用した一部の高年層は次回利用を敬遠してしまう様子がうかがえる。
J.Dパワーでは「いつでも手軽に利用できることがチャットボットの利点であるが、高年層は明確で丁寧な説明も重視すると考えられる。そのため、満足度向上のためには、利用者の理解度に応じたサポート強度の調整、回答の正確性やナビゲーションの改善といった機能向上に加え、チャットボットでの解決が難しい場合におけるコールセンターや有人チャットへのシームレスな切り替え機能の強化といった取り組みが期待される」と調査を総括した。
調査概要
- 実施期間:2025年8月上旬~中旬
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:金融機関もしくはEC・通販サービスにおいてカスタマーセンターサポートを利用した人(20~74歳)
- 調査回答者数:金融業界編 2万3562人(全国系銀行部門:1609人、ネット銀行部門:1889人、対面証券部門:1239人、ネット証券部門:2186人、生命保険会社部門:5555人、代理店系損害保険会社部門:1295人、ダイレクト系損害保険会社部門:2846人、クレジットカード会社部門:6943人)、EC・通販業界編 2668人(総合ECサイト部門:1346人、テレビ通販部門:1322人)
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