カスタマーセンターサポート満足度1位の総合ECサイトはヨドバシ、TV通販はQVC、カタログ通販は千趣会
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングのJ.D. パワー ジャパンは、「2023年カスタマーセンターサポート満足度調査<EC・通販業界編>」を発表、「総合ECサイト」部門の第1位はヨドバシカメラが運営する「ヨドバシ・ドット・コム」(総合満足度スコアは743ポイント)だった。
「テレビ通販」部門の1位はQVCジャパン(同759ポイント)、「カタログ通販」部門の1位は千趣会の通販ブランド「ベルメゾン」(同754ポイント)。
3社は「利用のしやすさ」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明の丁寧さ/対応の丁寧さ」「問題の解決や対応に要した時間」の全4ファクターで、それぞれ最高評価を得た。
有人サポートで高い満足度、総合ECサイト部門とカタログ通販部門でFAQページの満足度が向上
2023年のEC・通販業界全体の総合満足度スコアは1000点満点中699ポイント。前回調査(2022年10月発表)から10ポイント向上した。
サポート機能別に見た前回調査との比較では、「オペレーターによるチャットサポート」が前回比7ポイント増加の723ポイント、「コールセンター」が同11ポイント増の719ポイントで、有人による顧客対応が高い評価を得ている。
「FAQ(よくある質問)ページ」の評価ポイントは679ポイントだったが、前回比では20ポイント向上しており増加幅が最も大きかった。「利用のしやすさ」「用件に対し提供された情報や回答内容の適切さ」「説明の丁寧さ/応対の丁寧さ」「問題の解決や対応に要した時間」のいずれの項目で、他チャネルと比較して前回からの向上幅が大きかった。
「FAQ(よくある質問)ページ」の満足度を部門別に見ると、満足度スコアは総合ECサイト部門で前年比27ポイント増、カタログ通販部門で同21ポイント増だった。
こうした背景には、カスタマーセンターサポート業界全体でオペレーター対応を必要としない自己解決型チャネルの利用を促進するなか、その一環として多くの企業が「FAQ(よくある質問)ページ」を重視。機能整備に取り組んでいることが考えられるとしている。
調査では、サポート機能の利用による問い合わせ用件の「解決状況」や「用件解決にかかった労力」についても聞いた。用件が完全に解決したと回答した人は全体の68%、完全には解決しなかったと回答した割合は32%。用件が完全に解決した場合(同757ポイント)と完全には解決しなかった場合(同577ポイント)では満足度に180ポイントの差が見られた。
調査概要
- 調査機関:2023年8月上旬~中旬
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:EC・通販サービスにおいてカスタマーサポートセンターを利用した人(20~74歳)
- 調査回答者:4950人(総合ECサイト部門:2300人、テレビ通販部門:1050人、カタログ通販部門:1600人)