アスクルは2月13日に「サービスの復旧状況について(ランサムウェア攻撃によるシステム障害関連・第18報)」を公表、同日から事業所向けEC「ASKUL」における当日配送サービスを再開した。
当日配送エリアの顧客は、午前11時までに「お急ぎ便(当日配送)」を選択して注文すれば、当日夕方頃を目安に商品を受け取れる。なお、福岡県、山口県、佐賀県の一部エリアは引き続き対象外としている。また、医薬品・医療機器関連用品など一部商品は当日配送の対象外となる。注文時には、商品や配送先に応じた最短配送日を案内する。
2月4日には物流拠点「ASKUL横浜DC」でも物流システムを使用した出荷を再開。これにより、全物流センターで新物流システムによる出荷再開が完了した。
アスクルは、商品の品ぞろえを含む主要なECサービス機能について「システム障害発生前の水準まで復旧した」と説明している。
障害発生から全面復旧までの経緯
アスクルは2025年10月19日、ランサムウェア攻撃によるシステム障害を確認し、第1報を公表。「ASKUL」「ソロエルアリーナ」「LOHACO」で受注停止が続いた。10月22日には、主な影響範囲が物流システムであると発表。10月29日には37アイテムを対象に、FAX受注による手運用のトライアルを開始した。
10月31日には、ハッカー集団による犯行声明に関する報道を確認したと公表し、事実関係の調査を進めていることを明らかにした。同日、一部個人情報の流出可能性を公表。11月11日には顧客問い合わせ情報の一部で新たな情報流出を確認し、11月14日には、良品計画など取引先企業が展開するASKUL LOGISTで受託していた物流業務に関する出荷・配送データの一部が外部に流出した可能性を発表した。
11月6日にはサービス再開スケジュールを公表。11月12日からFAX受注の対象を拡大し、11月中旬以降は対象顧客を拡大するとともに、「ソロエルアリーナ」サイトでの注文も再開した。12月3日には事業所向けEC「ASKUL」での注文を再開。12月17日からは「ASKUL東京DC」「ASKUL関東DC」で物流システムを使用した出荷を再開し、12月25日には「ASKUL仙台DC」「ASKUL福岡DC」でも同様に再開した。
2026年1月15日には「ASKUL関西DC」を再開。1月20日には消費者向けEC「LOHACO(ロハコ)」を再開。1月21日には「ASKUL大阪DC」「ASKUL名古屋DC」でも出荷を再開。同日から、組立設置サービス付き家具の注文受付や、「配送日指定サービス」「時間帯指定配送サービス」「置き場所指定配送サービス」も再開した。1月23日からは、業績回復に向けてオリジナル商品を20%以上値下げする「復活特別企画」を開始している。
アスクルは、調査結果や対応状況を公式サイトで随時公表している。2025年12月12日には、ランサムウェア攻撃の影響調査結果と安全性強化に向けた取り組みを開示。攻撃手法や被害範囲、再発防止策、システム復旧・再構築の対応内容を詳細に説明した。12月22日には「アスクルのサイバーセキュリティ」Webコンテンツを開設し、情報セキュリティに対する考え方や主要な取り組みを紹介している。
情報流出が確認された顧客や取引先には個別に連絡を実施。今後も流出情報の悪用リスクを考慮し、長期的な監視体制を継続しながら、必要に応じて追加対応を行う方針だ。
