会計サービスなどを展開するフリーなど3社は、賃上げや福利厚生に関する実態調査を実施した。調査によると、経営者・一般社員の約9割が「賃上げは当然」と考えていることが判明。一方で、9割以上が「賃上げだけでは生活は改善しない」と感じていることもわかった。
食事補助サービス「チケットレストラン」を提供するエデンレッドジャパン、旅行特化型福利厚生「リゾートワークス」を運営するリゾートワークス、フリーの3社は、福利厚生を通じた「実質的な手取りアップ」を後押しする取り組み「#第3の賃上げアクション」を展開している。その一環として、「第3の賃上げ」実態調査2026の結果を2月13日に公表。調査は、賃金決定に関与する経営者・役員と一般社員を対象に、賃上げへの意識や福利厚生の認知・ニーズ、導入状況などを聞いた。
賃上げは「当然」、しかし9割超が「生活は改善せず」
賃上げに対する意識について、87.9%が「賃上げは当然という意識が強まった」と回答した。
一方、賃上げがあっても「生活は改善しなかった」と感じている割合は91.5%に上り、賃上げのみでは生活実感の向上につながりにくい実態が浮き彫りとなった。
約8割が「福利厚生の充実も重要」
「賃上げに加えて福利厚生の充実も重要か」との設問には、「非常にそう思う」「ややそう思う」が計78.4%に達した。「非常にそう思う」と回答した割合は、経営層が27.5%だったのに対し、一般社員は40.4%と高かった。
求める福利厚生は「食事補助」が最多
導入されてうれしい「第3の賃上げ」(福利厚生)として、「食事補助」が61.1%で最多となった。続いて「医療・健康」(48.6%)、「財産形成」(39.4%)が上位に入り、生活支援系への関心が高い。
そのほか、レジャー関連は約4割、各種割引サービスも約3人に1人が支持しており、生活の質(QOL)向上につながる施策への期待も大きい。
認知は約4割、導入は約3割に拡大
「第3の賃上げ」の認知度について、「よく知っている・聞いたことがある」との回答が全体で37.4%だった。経営層では51.6%と半数を超え、一定の浸透が進んでいることがわかった。また、経営層の29.8%が「すでに導入している」と回答し、前年の20.0%から増加した。
一方、「第3の賃上げ」を知らなかった層に関心を聞いたところ、経営層の57.8%が「興味がある」と回答。一般社員では93.9%が「導入してほしい」と答え、導入への期待の強さが際立った。
物価高時代、「賃上げの質」が問われる
調査では、賃上げが“期待される前提”となる一方で、税・社会保険料負担や物価上昇の影響により、名目賃金と実質的な生活余力の乖離(かいり)が広がっていると指摘している。
その上で、賃上げか福利厚生かの二者択一ではなく、賃上げを土台としながら生活実費の軽減につながる福利厚生を組み合わせる設計が現実的になりつつあると分析。福利厚生を単なる「節約手段」にとどめず、従業員の定着やエンゲージメント向上、企業競争力を支える経営戦略として位置付ける動きが強まりそうだとまとめている。
調査概要
- 調査名:「第3の賃上げ」実態調査2026
- 調査主体:#第3の賃上げアクション
- 調査方法:Webアンケート方式
- 調査期間:2025年12月18日~12月24日
- 有効回答数:経営者・役員382人、一般社員418人
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