カウネット、ECサイトに対話型AIエージェントを導入。生成AI活用による自然対話で購入をサポート

コクヨグループでECを展開するカウネットは10月16日、中小規模事業所向けEコマースプラットフォーム「カウネット」に対話型AIエージェントを導入したと発表した。
生成AIの活用で従来の検索やシナリオ型チャットでは困難だった柔軟な応答を実現、顧客が迷うことなくスムーズに課題解決できる体験を提供する。利便性向上と顧客の自己解決を促進し、ECサイトにおける顧客サポート起点でのさらなるCX(顧客体験価値)の向上をめざす。
「カウネット」のECサイトでは、FAQや有人チャット、問い合わせフォームやメールなど音声を使わない「ノンボイスチャネル」全体の再構築を進めてきた。また、顧客データや生成AIなどのデジタル技術の活用で顧客の属性や課題を把握。FAQやチャットボット、有人応対などのサポートチャネルの最適化で、顧客サポート起点でのCX向上に取り組んできた。
ただ、従来の検索型FAQではキーワード入力が必要で、情報にたどり着くまでに時間がかかっていた。また、チャットボットはシナリオ型で画一的な案内になりやすいという課題があったという。特に、返品対応のように理由が多岐にわたる内容には十分に対応できず、結果として電話窓口で多数の問い合わせに対応をするという状況が発生していた。
そこで、自然な対話を通じて顧客の意図を理解し、最適な回答やチャネルに案内できるRightTouchの対話型AIエージェント「QANT Webエージェント」を導入。従来の検索やシナリオ型チャットでは困難だった柔軟な応答を実現するとしている。

「QANT Webエージェント」導入の機能と効果
「QANT Webエージェント」導入による機能と効果は次の通り。
FAQとの連携による迅速な課題解決体験の実現
顧客が自由に入力した質問に即座に応答できる仕組みを整備。FAQでカバーできない場合は、有人チャットへスムーズに誘導する。「まずはチャットで解決してみよう」という行動を自然に促し、顧客がより迅速かつ快適に課題を解決できる体験を実現する。
会員属性に基づくパーソナライズされた最適な応答
「カウネット」のECサイトにおける法人会員と個人会員では、知りたい情報や利用シーンが異なる点に対応し、それぞれに最適化した回答を提示する。会員属性を生かしたパーソナライズ対応で、1人ひとりに適した買い物体験を提供。CX向上、対応業務の効率化、ノンボイス領域の拡充をめざす。
言葉に基づく対話型理解
従来の検索では、顧客が「自分の言葉で」入力した内容を的確に把握し、最適な回答を提示することが困難なケースがあった。「QANT Webエージェント」導入で、対話を通じて顧客の意図を正確に理解し、必要に応じてヒアリングを重ねながら最適な回答へと導く。これにより、顧客の課題解決までの時間短縮および問い合わせ対応全体の効率化を実現する。
24時間365日対応による利便性向上
従来の有人チャット対応は営業時間内に限定されていたが、「QANT Webエージェント」は土日祝日を含む24時間365日稼働。顧客の都合に合わせていつでもサポートを受けられる環境を整備し、大幅な利便性向上に貢献する。
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