石居 岳 2022/6/30 8:00

J.D. パワー ジャパンが発表した「J.D. パワー 2022年法人向け通販サービス顧客満足度調査」によると、第1位は大塚商会の「たのめーる」だった。「配送対応」「料金/請求」の2項目で最高評価を獲得した。

第2位はアスクルが展開する「ASKUL」で、「ウェブサイト/カタログ」「サポート対応」の2項目で最高評価。第3位はアマゾンジャパンの「Amazon Business」が獲得し、「提供商品・サービス」で最高評価を得た。

顧客満足度ランキング(J.D. パワー 2022年法人向け通販サービス顧客満足度調査)
顧客満足度ランキング(1000ポイント満点)

調査は総合的な顧客満足度に影響を与える項目を設定。詳細評価項目に関するユーザーの評価を基に、1000ポイント満点で総合満足度スコアを算出した。総合満足度を構成する項目は以下の通りで、カッコ内は影響度を示している。

  • ウェブサイト/カタログ(29%)
  • 配送対応(25%)
  • 料金/請求(22%)
  • 提供商品・サービス
  • (14%)
  • サポート対応(9%)

「J.D. パワー 2022年法人向け通販サービス顧客満足度調査」では、1年前と比べた購入状況の変化を主要商品分野ごとに聞いた。

マスクや消毒液などを含む「衛生・医療・メディカル用品」で「購入が増えた」と回答した割合は40%。2021年の調査(2021年6月発表)と比べると、回答は13ポイント減少しているものの、多くの事業所で新型コロナウイルスの感染予防対策用品の調達先として、法人向け通販サービスが利用されている。

「パソコン/周辺機器/記録メディア/ソフト/Web会議・テレワーク用機器」の「購入が増えた」という回答が2021年比で6ポイント増の17%に増えた。オンライン会議やテレワークといった新しい働き方が普及していくなか、こうした商品の購入も法人向け通販サービスで増えている。

物品購入状況の変化(J.D. パワー 2022年法人向け通販サービス顧客満足度調査)
物品購入状況の変化

法人向け通販サービスではWebサイト、ダイレクトメール、チラシなどでお勧め商品などの情報提供が行われている。それらの情報が「参考になった・役に立った」とされた内容別に法人向け通販サービスの総合満足度を見ると、「テレワーク時の便利用品に関する情報」をあげた顧客の総合満足度は736ポイントだった。

テレワークが定着しつつあるなか、新しい働き方の支援につながる商品情報が、より評価される状況にある。

通販サービスからの情報で参考になったもの・役に立ったものと満足度の関係(J.D. パワー 2022年法人向け通販サービス顧客満足度調査)
通販サービスからの情報で参考になったもの・役に立ったものと満足度の関係

この1年で最もよく利用した「サポート窓口/機能」を見ると、「コールセンター」が48%で最多だが、2021年の調査と比べると減少している。一方で「オンラインサポート」(AIチャットボット、オペレーターとのチャット、問い合わせフォーム/オペレーターとのメール)が増加した(2021年:36%、2022年:41%)。

しかし、満足度の観点で見ると、オンラインでの「サポート対応」の満足度は業界全体で2021年から14ポイント低下しており、多くの通販サービス事業者でスコアの低下が見られた。また、オンラインサポートの利用によって用件が「完全に解決した」とする回答も2021年調査では65%だったが、2022年は58%に減少している。

この1年で最も利用した問い合わせ窓口・機能(J.D. パワー 2022年法人向け通販サービス顧客満足度調査)
この1年で最も利用した問い合わせ窓口・機能

調査概要

  • 実施期間:2022年4月下旬
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査対象:法人向け通販サービスを利用している事業所(従業員数5人以上)
  • 調査回答社数:3900件
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