業績がコロナ禍前を上回ったアパレル小売業、成長のカギは「EC」「インバウンド」

アパレル企業別の売上高ランキングは、トップがユニクロで同10.5%増の9324億6100万円、2位がしまむらで同5.4%増の6108億1900万円。売上高上位は、ユニクロやジーユー、アダストリア、ワークマンなどSPA(製造小売業)体制の企業が目立つ

松原 沙甫[執筆]

2024年5月27日 9:30

東京商工リサーチの調査によると、国内アパレル小売業2443社の2023年決算(2023年1-12月期)の売上高は前年比9.2%増の4兆8891億5300万円、最終利益は同41.1%増となる2451億1800万円だった。

2023年のアパレル小売は、コロナ禍で加速したECによる新規顧客の獲得が堅調だったほか、インバウンド需要の急回復や大手ファストファッション事業者による成長が業績拡大をけん引した。

東京商工リサーチの2023年「アパレル小売業」業績調査
アパレル小売業の業績推移

2023年における増減収企業の割合は、増収が37.9%を占め前年比3.6ポイントの増加。横ばいは同1.7ポイント増の32.6%、減収は同5.4ポイント減の29.3%となった。

東京商工リサーチの2023年「アパレル小売業」業績調査
増減収企業の割合推移

増減益業の割合は、増益が同0.9ポイント減の33.6%、横ばいは同2.6ポイント増の37.9%、減益は同1.6ポイント減の28.4%。2020年以降は、雇用調整助成金などコロナ関連支援があったことから2年連続で増益企業の割合が上昇していたが、支援金の終了や物価高によるコストアップで収益改善にブレーキがかかったと見ている。

東京商工リサーチの2023年「アパレル小売業」業績調査
増減益業の割合推移

2022年の売上高・最終利益は、ユニクロとしまむらの大手2社がけん引した。2023年は大手2社を除いても、売上高の合計は同9.5%増の3兆3458億7300万円、最終利益は同148.8%増の999億7700万円だった。

アパレル企業別の売上高ランキングは、トップがユニクロで同10.5%増の9324億6100万円、2位がしまむらで同5.4%増の6108億1900万円。売上高上位は、ユニクロやジーユー、アダストリア、ワークマンなどSPA(製造小売業)体制の企業が目立つ。

東京商工リサーチは、ECへの参入・拡大やSPAの構築は、小規模・零細企業にはコスト面や技術・人的資源で負担が大きく、アパレル小売業の企業規模による業績の二極化進行が懸念されると分析している。

この記事のキーワード :
あなたのまわりの「スゴい人」を表彰します! 第4回 ネットショップ担当者アワード 募集中

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

エージェンティックサーチ時代のEC戦略。なぜ今、検索とUGCの強化が不可欠なのか 10月14日 7:00 BtoB-ECの収益を決めるリピート率はどう伸ばす? チャネルトーク×ZETAが明かす「検索×AIチャット」を活用した業務自動化とCX向上 10月5日 8:00 「売上増」と「利益率改善」をどう両立する? 世界153社のデータから見るAIエージェント時代のEC戦略が学べる資料【PDFを無料提供】 10月2日 7:00 カゴ落ち率を改善する3ステップ・アクションプラン。広告費を増やす前にふさぐべき、ECサイト最後のバケツの穴「決済承認率」改善方法 9月29日 8:00 【海外事例4選】BtoBコマースの新潮流とは? マーケットプレイス活用と「エージェンティックコマース」への備え 9月28日 7:00 CVR改善と不正利用対策を両立。美容家電の公式ECに学ぶ「Amazon Pay」導入の実際 9月10日 8:00 顧客の8割は「なんとなく」離脱する。ECリピート売上を最大化する7つの鉄板シナリオをアクションリンクが公開 8月3日 7:00 ストア評価2.5→3.8へ! 三陽商会の「SANYO公式アプリ」、リニューアル成功の裏側とOMO戦略 7月29日 8:00 決済承認率15%改善、不正率ほぼゼロを実現。「and ST」が導入したRiskifiedの網羅的な不正対策アプローチ 7月14日 7:00 ECビジネスに有効! リピート促進や顧客満足度向上に直結する「LINE通知メッセージ」とは? 6月22日 7:00