エア・ウォーターは6月15日、傘下でスイーツ事業を手がけるプレシアとヨネザワ製菓の全株式を、菓子卸売業を展開するナシオへ譲渡すると発表した。事業ポートフォリオ改革の一環として実施するもので、契約締結日は6月11日、譲渡実行日は7月31日を予定している。

譲渡対象は、エア・ウォーターグループが100%保有するプレシアとヨネザワ製菓の全株式。譲渡先は北海道札幌市に本社を置く菓子卸売業のナシオで、エア・ウォーターは両社の全株式を譲渡する。
エア・ウォーターは、アグリ&フーズ事業におけるスイーツ事業を、畜肉加工品、冷凍野菜に次ぐフーズ事業の第3の柱と位置付け、2016年度にプレシアとヨネザワ製菓を連結子会社化した。両社は商品開発力と製造基盤を生かし、同社グループの農業・食品事業との連携を通じて事業基盤を強化してきたという。
一方、スイーツ市場では商品開発や供給体制の高度化が求められるほか、販売環境の変化や商品ライフサイクルの短期化が進んでいる。また、流通向けスイーツ市場では、消費者ニーズの多様化や競合カテゴリーの拡大が進み、より柔軟かつ専門性の高い事業運営が求められているという。こうした市場環境を踏まえ、エア・ウォーターは、スイーツ分野で高度な知見や流通ネットワークを持つパートナーと事業を展開することが、持続的な成長につながると判断した。
譲渡対象企業のうち、プレシアの2025年3月期売上高は106億円、ヨネザワ製菓の2025年3月期売上高は26億円。譲渡先であるナシオの2025年5月期売上高は705億円という。
なお、エア・ウォーターは通販事業との接点も持つ。2025年10月に、ニッセンや白鳩などを傘下に持つ歯愛メディカルを連結子会社化。歯愛メディカルが持つ通信販売ネットワークや通販ビジネスのノウハウ、プロモーション力、顧客接点をグループ全体で活用する考えを示している。
今回のスイーツ事業譲渡は事業ポートフォリオ改革の一環だが、一方でエア・ウォーターは通販企業を傘下に持ち、EC・通販機能を成長戦略に取り込む動きも進めている。今後は、事業領域ごとの選択と集中を進めながら、グループ全体の成長基盤を強化していく方針と見られる。

