ECサイトの「カゴ落ち」は63%、機会損失額は売上の2.8倍、「カゴ落ち」メールの平均開封率42%【2026年上半期】
e-365の調査によると、2026年上半期のECサイトにおける平均カゴ落ち率は63.48%で、機会損失額は実際の売上の約2.85倍に達した。カゴ落ちメールの平均開封率は42.0%で、食品や趣味商材では購入の後押しにつながる傾向もみられた。
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カゴ落ち特化型MAツール「CART RECOVERY」やマーケティングサービスブランド「さぶみっと!」を展開するe-365は7月31日、「CART RECOVERY」の利用データをもとにまとめた「2026年上半期(1月〜6月)カゴ落ち動向調査」を公表した。調査によると、ECサイトの平均カゴ落ち率は63.48%。カゴ落ちによる機会損失額は実際の売り上げの約2.85倍に達した。一方、カゴ落ちメールの平均開封率は42.0%と、一般的なメールマガジンを大きく上回り、購入を後押しする施策として高い効果が確認された。

「厳選消費」が定着、機会損失は売上の約2.8倍
調査によると、2026年上半期の平均カゴ落ち率は63.48%だった。e-365は、物価高を背景に、送料を含めた支払総額を慎重に確認したり、複数のECサイトを比較したりして購入を判断する「厳選消費」が定着したことが、カゴ落ち率の高止まりにつながっていると分析している。特に、初売りやセールが集中する1月は、機会損失額が実際の売り上げの3.09倍と高い水準となった。
高単価商材ほどカゴ落ちによる損失が大きい
業種別では、「アクセサリー・時計」の機会損失額が売上比4.42倍で最も高かった。続いて、「家具・インテリア」が3.60倍、「スポーツ用品」が2.91倍、「アパレル・雑貨」が2.86倍、「日用品」が2.53倍、「趣味・娯楽」が2.19倍、「化粧品」が1.70倍、「食品」が1.26倍だった。
カゴ落ち率でも、「アパレル・雑貨」が68.60%で最も高く、「アクセサリー・時計」(68.30%)、「家具・インテリア」(67.20%)、「スポーツ用品」(66.90%)が続いた。
また「日用品」は59.10%、「趣味・娯楽」は57.90%、「食品」は53.00%、「化粧品」は52.60%だった。
e-365は、アクセサリーや家具など比較検討されやすい高単価商材は離脱率が高い一方、「購入意欲そのものは高い」と分析。適切なタイミングでフォローアップすることが購入につながりやすいとしている。
カゴ落ちメールの平均開封率は42%
一方、食品や趣味・娯楽分野では、カゴ落ちメールによる購入促進効果が高い傾向もみられた。コンバージョン率(CVR)は、食品が3.60%、趣味・娯楽が2.80%。買い忘れや送料無料ラインの調整などで一時的に購入を見送るケースが多く、リマインドメールが購入の後押しになりやすいという。
「CART RECOVERY」のカゴ落ちメールの平均開封率は42.0%で、一般的なメールマガジン(10~15%程度)の約3倍。購入意欲が高いタイミングでパーソナライズしたメールを配信することが、高い効果につながっているとしている。2026年上半期には、同ツールによる累計売上創出額は約31億4900万円となった。
生成AIの普及で「AIへの相談用カート」が増える可能性も
e-365は今後の動向として、生成AIの普及によって、消費者が商品をカートに入れた後、その内容をAIに相談し、比較・検討するためにサイトを離脱するケースが増える可能性があると指摘する。こうした行動変化を踏まえ、初売りや大型セールなどの最大商戦期に向けては、カゴ落ちメールのシナリオ設計などを早い段階から進めることが重要だとしている。
e-365は、2026年4月に持株会社体制へ移行したイー・エージェンシーグループのSaaS事業会社として設立された。「さぶみっと!」ブランドのもと、レコメンド、メール配信、CRM、LINE配信、Webサイト翻訳など、企業向けデジタルマーケティング支援サービスを展開している。
調査概要
- 集計期間:2026年1月1日~6月30日
- 調査対象:「CART RECOVERY」を利用する月商500万円以上のECサイト延べ2250件
- 調査方法:サービス利用ログを基に集計
- 算出定義:
・売上金額:同サービスのタグで計測した売上
・機会損失額:カート投入後に購入されなかった商品の総額

