27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増

2025年の国内BtoC-EC市場規模は27兆5580億円となった。物販系では「食品、飲料、酒類」、サービス系では「旅行サービス」、デジタル系では「オンラインゲーム」がそれぞれ最大カテゴリーだった。

鳥栖 剛

10月23日 7:30

経済産業省が10月21日に公表した「令和7年度デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」によると、2025年の国内BtoC-EC市場規模は、物販系・サービス系・デジタル系の3分野合計で前年比5.5%増の27兆5580億円となった。分野別では、物販系が前年比3.97%増の15兆8233億円、サービス系が同8.64%増の8兆9362億円、デジタル系が同4.52%増の2兆7985億円だった。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
物販系・サービス系・デジタル系の内訳

物販系は15.8兆円、食品・飲料・酒類が最大

物販系分野の市場規模は15兆8233億円でEC化率は9.80%。カテゴリー別では「食品、飲料、酒類」が3兆3332億円で最も大きかった。次いで「衣類、服装雑貨等」が2兆8941億円、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が2兆8829億円、「生活雑貨、家具、インテリア」が2兆6258億円、「書籍、映像・音楽ソフト」が1兆8495億円となった。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
物販系のカテゴリー別内訳

このほか、「化粧品、医薬品」は1兆647億円、「その他」は7989億円、「自動車、自動二輪車、パーツ等」は3742億円だった。

経済産業省によると、上位4カテゴリーはいずれも市場規模が2.5兆円を超え、物販系全体の約74%を占めた。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
物販系分野内での各カテゴリーの構成比率 (単位:億円)

前年比の伸び率では、「自動車、自動二輪車、パーツ等」が12.18%増で最も高い。次いで「食品、飲料、酒類」が6.96%増、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が5.05%増、「化粧品、医薬品」が4.90%増となった。一方、「書籍、映像・音楽ソフト」は1.14%減だった。

経済産業省は、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」のEC市場について、製品仕様が明確で購入前に比較しやすい「探索財」として、ECとの親和性が高いと分析。また、注文後の短時間配送を支える物流網や大型物流センターの拡充も、市場拡大を下支えしてきたと指摘した。

「生活雑貨、家具、インテリア」については、日用品のまとめ買いや定期購入といった消費行動との親和性に加え、異業種のEC事業者による日用品の品ぞろえ強化など、クロスセル戦略も成長要因と分析。家具・インテリアでは、実店舗で商品を確認してECで購入する行動が定着しつつあり、OMOの重要性が高まっているとしている。

サービス系は8.9兆円、旅行サービスが3.8兆円で最大

サービス系分野の市場規模は8兆9362億円で前年比8.64%増だった。カテゴリー別では「旅行サービス」が3兆7603億円で最大。「飲食サービス」が1兆984億円、「金融サービス」が1兆944億円と続き、いずれも1兆円を超えた。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
サービス系のカテゴリー別内訳

このほか、「チケット販売」は8129億円、「その他(医療、保険、住居関連、教育等)」は8078億円、「理美容サービス」は7995億円、「フードデリバリーサービス」は5628億円だった。

前年比の伸び率では、「チケット販売」が15.13%増で最も高く、「飲食サービス」が13.34%増、「金融サービス」が10.66%増、「理美容サービス」が9.49%増で続いた。

経済産業省によると、2025年のサービス系市場は前年より伸びが鈍化したものの、チケット販売、理美容サービス、フードデリバリーサービスは前年から拡大した。理美容サービスでは、まつげサロンなどの予約件数の増加が市場の伸びに寄与したと分析。また、チケット販売の拡大には、ネット予約比率の上昇が影響しているとした。

旅行サービス市場は2022年以降、堅調に推移している。一方、2025年時点でも2019年の水準には戻っていない。2019年の市場規模は3兆8971億円で、引き続き回復途上にある。

デジタル系は2.8兆円、オンラインゲームが最大

デジタル系分野の市場規模は2兆7985億円で、前年比4.52%増だった。カテゴリー別では「オンラインゲーム」が1兆2759億円で最も大きく、次いで「電子出版(電子書籍・電子雑誌)」が6869億円、「有料動画配信」が5538億円、「その他」が1479億円、「有料音楽配信」が1340億円となった。

27.6兆円の2025年BtoC-EC市場規模。物販系は15.8兆円で3.97%増、サービス系は8.9兆円で8.64%増、デジタル系は2.8兆円で4.52%増
デジタル系のカテゴリー別内訳

前年比の伸び率では、「有料動画配信」が13.66%増で最も高かった。次いで「有料音楽配信」が8.65%増、「その他」が6.00%増、「電子出版」が2.18%増となった。「オンラインゲーム」も1.65%増とプラスを維持した。

経済産業省によると、デジタル系で最大の市場規模となったオンラインゲームは1兆2759億円だったが、前年比では小幅な伸びにとどまった。一方、電子出版は6869億円で過去最高を更新。スマートフォンやタブレットの普及を背景に、市場の拡大が続いているという。

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