「楽天市場」、2026年冬のトレンド予測を発表。防寒・防災・グルメの新消費トレンドとして「暖冬シフト消費」に注目

楽天グループは、「楽天市場」における購買行動分析データをもとにした「2026年冬のトレンド予測」を発表。暖冬傾向を背景に、「スマート防寒グッズ」「突発荒天対策グッズ」「アクティブ冬グルメ」を軸とする新たな消費行動「暖冬シフト消費」に注目している。

鳥栖 剛[執筆]

9:30

楽天グループは10月28日、「楽天市場」におけるユーザーの購買行動分析データを基にした「2026年冬のトレンド予測」を発表した。2026年はエルニーニョ現象や地球温暖化の影響で全国的に暖冬傾向が見込まれるとして、今冬ならではの消費行動を「暖冬シフト消費」と命名。軽量で機能的な防寒用品、急な天候変化や災害に備えるグッズ、屋外での食事需要に対応する食品・関連用品の伸長を予測した。

「楽天市場」、2026年冬のトレンド予測を発表。防寒・防災・グルメの新消費トレンドとして「暖冬シフト消費」に注目
楽天はこの冬は暖冬を背景に軽量で機能的な防寒用品、急な天候変化や災害に備えるグッズ、屋外での食事需要に対応する食品・関連用品の伸長を予測

「暖冬シフト消費」の柱として挙げたのは、「スマート防寒グッズ」「突発荒天対策グッズ」「アクティブ冬グルメ」の3つ。各テーマの商品は、2026年8月1日から10月1日までの「楽天市場」の流通総額を前年同期間と比較し、伸び率などをもとに抽出した。

「スマート防寒グッズ」では軽量・省エネ商品が伸長

「スマート防寒グッズ」では、厚手の冬物をそろえるのではなく、必要な時に必要な分だけ寒さをしのげる商品への需要拡大が目立つという。

「軽量コート」の流通総額は前年同期間比で約2倍、「レッグウォーマー」は同約1.4倍に伸長。朝晩の冷え込みや寒暖差への備えとして、暖房関連商品も伸びている。人感センサーを搭載したパネルヒーターは同約5倍、AIが温度を調整する電気毛布は同約1.5倍となった。

「楽天市場」、2026年冬のトレンド予測を発表。防寒・防災・グルメの新消費トレンドとして「暖冬シフト消費」に注目
「スマート防寒グッズ」の商品例

楽天は、電気料金の高騰やインフレを背景に、部屋全体を長時間暖めるよりも、体や空間の一部を効率よく暖めたいという消費者心理があると分析している。

「突発荒天対策グッズ」は雨対策から災害への備えまで拡大

「突発荒天対策グッズ」では長雨や急な荒天、災害への備えに関する需要が伸びた。背景の1つとして、東京都心では8月から10月にかけて降水継続日数が37日間となり、最長記録を更新したことをあげている。

具体的には、「全天候型撥水コート」の流通総額が前年同期間比で約2倍、「レインシューズカバー」が同約6.8倍、「レインバッグカバー」が同約1.5倍、「レインスカート」が同約2.1倍に伸長した。

「楽天市場」、2026年冬のトレンド予測を発表。防寒・防災・グルメの新消費トレンドとして「暖冬シフト消費」に注目
「突発荒天対策グッズ」の商品例

豪雨や大雪などの災害に備える商品も伸びている。「車載ハンマー」は前年同期間比で約14.9倍、「非常用バッテリー」は同約1.9倍、「ポータブル電源」は同約2倍となった。

「楽天市場」、2026年冬のトレンド予測を発表。防寒・防災・グルメの新消費トレンドとして「暖冬シフト消費」に注目
流通総額が伸びている災害に備える商品

「アクティブ冬グルメ」は屋外で楽しむ食事に注目

「アクティブ冬グルメ」では、暖冬によってキャンプやピクニック、スポーツ観戦などの屋外活動を楽しみやすくなると見込み、屋外で温かい食事を楽しむ需要に注目した。

「楽天トラベル」では、2026年10月1日から12月31日までにグランピングプランを提供する施設数が、前年同期間比で約1.1倍に増加した。

「楽天市場」でも、「アウトドアスパイス」の流通総額は2026年8月1日から10月1日に前年同期間比で約1.3倍、「冷凍おにぎり」は同約1.6倍となった。

「楽天市場」、2026年冬のトレンド予測を発表。防寒・防災・グルメの新消費トレンドとして「暖冬シフト消費」に注目
「アクティブ冬グルメ」では「アウトドアスパイス」や「冷凍おにぎり」が人気に

そのほか機器系では「スープジャー」や関連商品は同約1.1倍に伸長した。また楽天では注目商品として、屋外で食事や飲み物を温めたい時に気軽に温めることができ、モバイルバッテリーから給電が可能な「ポータブルレンジ」をあげている。

加えて運動後の栄養補給ニーズを捉えた「プロテインスイーツ」関連商品も、同約1.2倍に拡大しているという。

「楽天市場」、2026年冬のトレンド予測を発表。防寒・防災・グルメの新消費トレンドとして「暖冬シフト消費」に注目
「アクティブ冬グルメ」では機器系や「リカバリーグルメ」も注目商品に

冬商戦は利用シーンに合わせた商品提案が重要に

今回の予測は、冬商戦における需要が従来の「寒さ対策」だけでは捉えきれなくなっていることを示している。暖冬が見込まれるなか、防寒商材では「厚手」「重装備」よりも「軽量」「省エネ」「持ち運びやすさ」が訴求軸となる可能性がある。一方、突発的な豪雨や寒波など、変わりやすい天候に備える商品の需要も見込まれる。

食品分野でも、鍋や年末商材に加え、アウトドアやスポーツ観戦など、屋外での利用シーンに対応した商品提案が差別化につながりそうだ。

EC事業者にとっては、天候リスクや生活者の節約志向を踏まえ、季節商材の訴求軸を見直すことが重要になる。例年通りの冬物一括訴求にとどまらず、「寒暖差への対応」「急な雨への備え」「外で楽しむ冬」といった利用シーン別の切り口が、商品企画や販促、特集ページの設計を考えるうえで重要になりそうだ。

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