AI時代の購買行動はどう変わった? 宿泊先選びに約42%がAIツールを活用、55.2%がAIの提案先に実際に足を運ぶ
movの調査によると、直近1年以内に宿泊を伴う国内旅行を経験した20〜50代の男女415人のうち、41.9%が宿泊先を探す際にAIツールを利用し、55.2%がAIの提案先に実際に足を運んでいた。AIを活用した宿泊先選びが広がる一方、口コミや検索で最終確認する行動も定着しつつある。
9月29日 10:30
店舗向け集客一元化プラットフォーム「口コミコム」やインバウンドビジネスメディア「訪日ラボ」を展開するmovは9月17日、AI時代の宿泊先選びに関する調査結果を発表した。これによると41.9%が宿泊先を探す際にAIツールを利用していた。さらに、AIツールから提案された宿泊先に実際に足を運んだ人は55.2%にのぼった。AIツールが宿泊先の候補探しだけでなく、実際の来訪にもつながっていることがうかがえる。
宿泊先選びでAIツールの利用率は41.9%
宿泊先を決める際に利用する情報媒体・ツールを聞いたところ、「AIツール」は41.9%で、「Googleマップ」の41.2%とほぼ同水準だった。「SNS」は29.6%、「比較サイト」は27.7%となった。AIツールが宿泊先選びの有力な情報源として存在感を高めていることがうかがえる。

AIを使う理由は「検索の時間や手間を省ける」
AIツールを利用する理由では、「検索の時間や手間を大幅に省くことができるから」が64.9%で最も多かった。次いで「自分の好みや条件に合わせた提案をしてくれるから」が56.3%となった。

「比較検討」の段階でもAIを活用
AIツールを利用するタイミングでは、「行き先が決まり、条件に合う施設を探し始めるとき」が69.0%で最多となった。「複数の施設を比較検討しているとき」も51.1%に達した。

AIツールは初期の探索段階だけでなく、比較検討のプロセスでも使われている。AIが、旅行先選びの一連の意思決定に組み込まれつつある状況が見て取れる。
また、AIツールに提案された宿泊先に実際に足を運んだ人は55.2%にのぼった。AIによる情報収集が、実際の来訪行動につながるケースも一定数あることが分かる。

AIの提案後、検索や口コミで情報を確認
一方、AIの提案だけで宿泊先の意思決定が完結しているわけではない。
AIツールで気になる宿泊施設を見つけた後の行動としては、60.9%がGoogle検索を行うなど、AIツールの情報だけで意思決定を行っていない。

AIが候補の発見や絞り込みを担う一方で、最終的な判断に向けて検索や口コミを使い、情報を確認する行動が取られている。再検索を行う理由としては「AIではわからない『リアルな口コミ』や『最新の評価』を確認したい」「AIの情報が本当に正しいか事実確認をしたいから」といった回答が上位となった。

新たなユーザージャーニー「AICRAS」を提唱
movは調査結果を踏まえ、AI時代の店舗選びにおける新たなユーザージャーニーとして「AICRAS(アイクラズ)」も提唱した。「AICRAS」は、ユーザーが店舗や宿泊施設を選ぶまでの意思決定プロセスを6つの段階で整理したもの。各プロセスの頭文字を取って名称とした。

従来のユーザージャーニーとの違いとして、「Comparison(比較)」と「Reputation(評価確認)」の2段階を独立して位置付けている。AIツールの普及によって複数の候補を比較・検討する作業が効率化されたことに加え、比較後に「自分に最適か」をAIや口コミで再確認する行動が広がっていることを踏まえたとしている。
調査概要
- 調査方法:Webアンケートによる定量調査
- 調査対象:以下条件を満たす20〜50代の男女
- 直近1年以内に宿泊を伴う国内旅行の経験がある
- 過去に一度以上AIツールを使用したことがある
- 有効回答数:415人
- 調査実施日:2026年8月13〜17日
- 調査実施機関:マーケティングアプリケーションズ(Surveroid)

