ヤマダデンキは新免税制度「リファンド方式」にどう対応する? WeChatやLINEからも返金申請できるリファンド型免税プラットフォームを導入
ヤマダデンキは、新免税制度「リファンド方式」への対応として、WeChatやLINEから返金申請できる訪日客向け免税返金サービス「Ocean Tax Refund」を導入。11月の制度開始を前に小売各社の対応が広がってきた。
10月23日 8:30
ヤマダデンキグループは、2026年11月1日に始まる訪日外国人向けの新免税制度「リファンド方式」への対応として、インバウンドマーケティングプラットフォーム事業などのOceanが提供する免税返金プラットフォーム「Ocean Tax Refund」を導入する。導入の対象は、ヤマダデンキ、ベスト電器、IDC OTSUKA、TSUKUMOの各店舗。

ヤマダデンキは、都心部の店舗を中心に多くの訪日外国人が来店していることから、免税対応をインバウンド消費を取り込む重要な機会と位置付けている。免税手続きのスムーズさが購買体験を左右することを踏まえ、新制度への移行に合わせて対応基盤を整える。
2026年11月1日から始まる新免税制度「リファンド方式」では、従来のように購入時に免税価格で販売する方式から、購入時に税込み価格を支払い、出国時に税関で免税対象物品の持ち出し確認を受けた後、消費税相当額の返金を受ける方式に変わる。
制度の見直しに伴い、小売事業者には免税システムの改修や店舗オペレーションの再設計などが求められる。
「Ocean Tax Refund」は、新制度に対応した訪日外国人向けの免税返金サービス。訪日客は専用アプリをダウンロードする必要がなく、Webのほか、WeChatやLINEからも返金申請できる。

Oceanによると、AI-OCR機能を活用し、パスポートや上陸許可証を撮影するだけで必要な情報を自動入力できる。また、POS連携環境では、レジデータの自動取り込みにも対応する。加盟店は初期費用や月額固定費なしで導入できるとしている。
ヤマダデンキの導入は、新免税制度を見据えた小売各社の対応の一環と言える。新免税制度への対応の動きとして、6月にはスニーカーやトレーディングカードのフリマアプリ「スニーカーダンク(スニダン)」を運営するSODAも、国内実店舗に「Ocean Tax Refund」を導入。制度への対応に加え、帰国後の越境ECへの送客や再来店の促進など、訪日後も顧客との関係を継続するインバウンド施策として活用する方針を示していた。
7月には、SBペイメントサービスとスマートテクノロジーズが、新免税制度「リファンド方式」に対応した免税返金サービスの提供開始を発表。スマートテクノロジーズの免税還付申請プラットフォーム「JPrefund」と、SBペイメントサービスの送金サービスを連携させ、免税システムとのデータ連携からキャッシュレス返金までを一体的に支援する。
11月の制度開始を前に、免税対応は制度への準拠にとどまらず、訪日客の購買体験の向上や、帰国後も含めた顧客接点の再設計へと広がりつつある。家電量販店や専門店、決済・送金事業者などで対応が進んでおり、新制度を見据えた取り組みが本格化している。

