LINEヤフーが実施した「Best Store Awards 2025(ベストストアアワード)」の表彰式で、LINEヤフー上級執行役員コマースドメインリードの秀誠氏が登壇し、2025年度の事業概況や成長構造、2026年度の重点方針などについて説明した。
2025年度取扱高は前年比8%増、「限定ポイント」が構造変化を後押し
秀氏は、2025年の「Yahoo!ショッピング」取扱高は前年比8%増となり、2024年に続いて2年連続で堅調に伸長したと説明。一方で「現状の規模に満足することなく、さらなる成長加速と規模拡大をめざす」とした。
持続的な成長を実現した3つの取り組みとして「そのものの体験価値強化」「流通を拡大する販促強化」「利用を加速させる商品訴求」をあげた。そのなかで足元の好調要因としてあげたのが、2024年度に導入した「限定ポイント」による構造変化だ。従来は付与したポイントがコンビニなどのリアル店舗で消費されるケースもあったが、限定ポイントの導入で、付与ポイントが「Yahoo!ショッピング」内で使われる構造へ転換したという。
さらに、リアル店舗で付与された「PayPay」ポイントが「Yahoo!ショッピング」に流入し、新規顧客として定着する流れがこの1年で形成され始めていると説明。秀氏は、2025年の成長は一過性のキャンペーンによるものではなく、構造的な「成長スパイラル」の一歩手前まで到達しているとの認識を示した。
2026年度は「LINEの取り組み」「AIフル活用」に“フルスイング”
2026年度の重点方針として秀氏は、「LINEの取り組み」と「AIのフル活用」の2点に「フルスイングで取り組む」と説明。LINEプラットフォームとの連携を加速し、新規顧客獲得の最大化を図るほか、事業運営およびユーザー体験のあらゆる領域にAIを導入し、効率化と成長を推進する方針を示した。
秀氏は、アワード参加者から寄せられた声の中でAI活用に関する意見が多かったことも振り返った。1年前の同アワードでもAIに触れていたが、現在はAIが業務のすぐそばにあり、欠かせない存在になっていると説明した。
今後については、この状況がさらに進化し、「AIなしでは事業が成り立たないほどの大きなパラダイムシフトが起こる」との見方を示した。
「チャレンジャーの立場」だからこそ、変化を成長につなげる
中長期の推移について、2012年の「eコマース革命」当時に年間約2000億円だった取扱高が、10年弱で1兆円規模まで成長したと説明。一時期の停滞を経て、現在は再成長の構造的な段階に入っているとした。2026年度はストアとの連携をさらに進化させ、事業成長を加速させていく考えを示した。
秀氏は、「Yahoo!ショッピングはeコマース市場においてナンバーワンではなく、チャレンジャーの立場にある」と言及。その上で「これまでのルールが通用しないこの大きな変化をチャンスと捉え、誰よりも積極的かつスピーディーに取り組み、成長へとつなげていく」と力を込めた。また、出店ストアと深く連携し、今後1年で共に成長していくとした。
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