電通デジタル、生活者の購買行動の調査を実施 節約志向が強まる中、利便性・情報活用・安全性も意識した「買い方の最適化」が進み、AI利用は全世代へ

リリース情報提供元:プレスリリース・ニュースリリース配信サービスのPR TIMES

株式会社電通デジタル
EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査2026

 株式会社電通デジタル(本社:東京都港区 代表取締役社長執行役員:瀧本 恒 以下、電通デジタル)は、生活者の購買行動に関する、EC(オンライン)と店頭(オフライン)を横断した「EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査2026」を実施しました。この調査は2022年から実施しており、今回で第5回となります。

 本調査では、主要商品(13カテゴリー29商品)をベースに、認知・比較検討・購買・購買後の各フェーズにおいて、生活者がどのようなチャネルに触れ行動をしているのかについて8,700人を対象にアンケート調査を行いました。本レポートでは調査の一部結果を発表します。

■調査背景
 2022年の本調査開始後、生活者の購買行動を取り巻く環境は変化してきました。ECと店頭を行き来するだけでなく、商品の情報収集から比較、購入、さらには購入後のサポートにいたるまで、購買体験の接点は多様化しています。
第5回となる今回の調査は、現在の生活者行動を捉えるとともに、これまでの調査結果の推移から見えてきた変化についても分析しました。主要商品カテゴリーごとに、認知から購入後までの各フェーズにおけるメディア・チャネルへの接触や購買時の重視要素、さらにAI活用などの利用状況を網羅的に捉えることで、「買う場所」の選択にとどまらず、情報収集や比較検討、AI活用といった生活者の「選び方」や「買い方」そのものの変容が明らかになりました。

■本調査の考察
 過去5年間の調査を通じて、認知・比較検討・購入のすべてのフェーズでオンラインの比率は緩やかに上昇しており、とりわけ「比較検討」における伸びが顕著となっています。このことから、生活者にとってオンラインは単なる購買手段にとどまらず、商品を知り、調べ、比較するための情報接点として深く定着していることがうかがえます。
 一方で、返品・交換やサポート窓口など、購入後の困りごとに対する対応には、生活者に対して企業の対応が追い付いていない課題が依然として存在します。購買前の情報収集や比較が便利になる中、今後は「購入後まで見据えた総合的な安心・サポート体験」の構築がより一層重要になると捉えています。
 さらに2026年においては、AIサービスの利用経験が幅広い年代へ浸透し、商品提案や説明、問い合わせ対応といった具体的な購買プロセスの現場でもAI活用が広がり始めています。


■主な調査結果
1. 節約志向が強まる中、利便性・情報活用・安全性も意識した「買い方の最適化」へ
 2026年調査において増加傾向が見られた購買行動では、「クーポンやポイントなど『お得さ』を重視する(31.4%)」「家計の支出を意識して抑える(25.6%)」が上位を占め、支出を抑えながら買い物を工夫する動きが顕著でした。
 また、「生成AIツールを使う(12.2%)」「ECサイトで購入時に受け取り日時を指定する(11.9%)」「商品自体の安全性を確かめる(11.5%)」「フリマアプリ・中古市場を利用する(9.9%)」といった行動も上位に続いています。
 これらの傾向から、生活者の変化は単なる節約にとどまらないことが分かります。価格面だけでなく、利便性や情報の活用、購入手段の工夫まで含めて自分に最も適した行動を選ぶ「買い方の最適化」が進んでいることが読み取れます。


■図1

2. 購買のデジタル化は比較検討で進む
 オンラインでの認知、比較検討、購入においては、2022年比ではすべてのフェーズで上昇し、直近1年はほぼ横ばいとなりました。
中でも「比較検討」は55.6%(対2022年比+5.6pt)と全フェーズで最も大きく伸び、2026年時点の数値としても「認知」(39.2%)や「購入」(32.4%)を大きく上回っています。


■図2

3. サポートの期待と実態のギャップは縮小も、「困ったときの解決」には改善の余地
 購入先企業からのサポートに対する生活者の期待と、実際の対応との「ギャップ※」について2023年から2026年までの推移を分析したところ、全体として縮小傾向が見られました。
具体的には、「問い合わせ窓口の対応(7.1pt → 3.6pt)」や「24時間サポート(6.9pt → 3.8pt)」といった項目で期待と実態の差が縮まっています。
 しかし、2026年時点においても、問い合わせ関連では生活者の求める水準に企業対応が追い付いておらず、返品・交換などのトラブル発生時の対応には依然として課題が残されています。今後も「困ったときにスムーズに解決できるサポート体験」の充実がより一層求められます。

※ギャップ:生活者の「あったら嬉しい/欲しいサポート」から「実際に提供されたサポート」の割合を差し引いた指標。0であれば需給が一致、+であればニーズに対して企業対応が不足、-であれば充足していることを示します。
※サポートに関する設問は、2022年は調査設計・選択肢定義が一部異なるため、2023年以降の比較結果を掲載しています。


■図3

4. 購買行動におけるAI活用サービスの利用は1年で全世代に拡大。60代でも利用経験が1割超
 購買行動におけるAIを活用したサービスの利用状況について対前年比で分析したところ、男女すべての年代で利用経験率の上昇が見られました。男性では、20代が45.3%(対前年比+5.9pt)、30代が37.1%(同+5.7pt)、40代が30.1%(同+6.2pt)へとそれぞれ上昇しており、女性においても20代が32.9%(同+9.3pt)へ増加するなど、若い世代を中心に浸透が進んでいます。また、男性60代で14.9%(同+2.4pt)、女性60代で13.7%(同+2.3pt)と、シニア層においても利用経験者が1割を超えており、購買行動でのAI活用は、すでに一部の先進的な層に限られたものではなくなりつつあります。(図4)
 さらに、今後の利用意向を示した人の割合はいずれの年代でも3割を超え、世代を問わず今後のAI活用に対する関心と意欲の高さがうかがえます。(図5)


■図4



■図5


5. AI活用は多くの商品カテゴリーで拡大、特に電化製品・インテリアで高まる
 2025年から2026年にかけての商品カテゴリー別AI活用状況を見ると、「商品提案・レコメンド」「FAQへの自動応答や問い合わせ対応」「商品説明・レビュー」の全3項目において、多くのカテゴリーで利用率の上昇が確認されました。
 なかでも電化製品は、「商品提案・レコメンド(14.3%)」「FAQへの自動応答や問い合わせ対応(12.1%)」「商品説明・レビュー(15.4%)」と、3項目すべてで他カテゴリーを上回る高い水準を示しています。また、インテリアでは「商品提案・レコメンド」が8.7%(対前年比+5.1pt)、「商品説明・レビュー」が10.3%(同+4.7pt)へとそれぞれ大きく増加しており、前年からの顕著な伸びが見られました。
 これらの結果から、購買行動においてAIに求められる役割や受け入れられ方はカテゴリーによって異なるものの、特に電化製品やインテリアにおいては、商品選びや情報の理解を支援するAI活用へのニーズが急速に高まっていることが考えられます。


■図6

■調査概要
- タイトル:「EC・店頭をまたぐ購買行動実態調査2026」
- 調査手法:インターネット調査
- 調査時期:2026年5月22日~24日
- 調査エリア:全国
- 調査対象:20~69歳、10,000人(スクリーニング調査)8,700人(本調査)
- 調査主体:株式会社電通デジタル
- 商品一覧

下記、主要13カテゴリーに含まれる29商品
ファッション・インナー・小物/美容・コスメ/食品・スイーツ/ドリンク(お酒以外)/お酒/日用雑貨/ダイエット・健康/医薬品・コンタクトレンズ/ギフト/ペット用品/電化製品/インテリア/キッズ・ベビー・おもちゃ

- 主な調査項目

実態把握
・認知経路(購入品目の情報接点)
・情報収集(検討場所/最も役に立ったところ/最も役に立った検討場所の選定理由)
・比較検討(比較検討時の行動)
・購入時の行動(購入意欲を高める要素)
・EC(オンライン)と店頭(オフライン)の使い分け(購入商品の購入場所と選定理由)
・企業の公式サイトとモールECの使い分け(使い分けの把握と選定理由/主要ECサイトの利用理由)
・継続購買(購入回数/理由/影響を与える情報源/離脱理由)
・継続購買後対応(嬉しかった対応/あったら嬉しいもの)
決済実態把握
・流通別決済方法
AI活用実態把握
・AI活用需要度
・AI活用サービスへの関心(好意的なもの/利用意向/利用経験)
新しいショッピング形態接触状況
・認知/興味/体験経験/購買経験
その他
・購買に関する生活者の意識
・商品カテゴリーごとの最大支出金額



<電通デジタルについて>https://www.dentsudigital.co.jp/
電通デジタルは、国内最大規模の総合デジタルファームです。「人の心を動かし、価値を創造し、世界のあり方を変える。」をパーパスに、生活者に寄り添うクリエイティビティとテクノロジーを統合的に活用することで、あらゆるトランスフォーメーションを実現しています。クライアントの事業成長パートナーとして、共に新たな価値を創造することで、経済そして社会の「変革と成長」を目指しています。
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