【海外企業の予測】日本のEコマース市場、2025年の約45兆円から2034年には約111兆円規模へ拡大+トレンド予測
IMARC Groupは、日本のEC市場が2025年の約45兆円から2034年には約111兆円へ拡大すると予測。スマートフォンの普及や越境EC、AI活用などを成長要因にあげる。なお経産省統計とは単純比較できない独自推計だ。
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海外に拠点を置くグローバル経営コンサルティング会社のIMARC Groupは10月14日、日本のEコマース市場が2025年の2865億米ドルから2034年には7018億米ドルへ拡大するとの予測を公表した。レポート「日本の電子商取引市場:業界動向、シェア、規模、成長、機会、予測2026-2034」に基づくもので、2026~2034年の年平均成長率(CAGR)は10.15%を見込んでいる。
1米ドル=158円で換算すると、2025年の約45兆円から2034年には約111兆円となり、約2.45倍に拡大する計算。円換算額は規模感を示す参考値であり、将来の為替相場を予測したものではない。
IMARC Groupは市場拡大の要因として、スマートフォンの普及やオンライン購入への信頼の高まり、物流インフラの整備、AIによる購買体験の高度化、越境ECの成長などを挙げている。

B2C・B2B・C2Cなどの取引形態別に市場を分析
レポートでは、取引形態をB2C(企業・消費者間)、B2B(企業間)、C2C(消費者間)、その他に分類。商品カテゴリーは、家電、衣服・靴・アクセサリー、書籍、化粧品、食品などを対象とする。
B2Bについては、製造業者や卸売業者などによる調達・販売のデジタル化が進むことで、発注業務の効率化や価格の透明性向上、サプライチェーンの可視化につながると分析している。
C2Cでは、中古品への関心や持続可能な消費行動の広がりが、再販プラットフォームの成長を支えると予測。越境ECについても、日本の消費者による海外商品の購入と、日本ブランドによる海外市場への販路拡大の両面で成長機会があると指摘している。
AIによる商品提案・検索、在庫管理、不正対策が進展
レポートでは、今後のEC市場を形作る要素として、AIの活用にも注目している。主な領域は次の3つ。
商品提案・検索の高度化
閲覧履歴や購買傾向などをもとに、消費者ごとに関連性の高い商品を提案する。自然言語による検索や対話型の購買支援も、商品を見つけやすくする手段として挙げている。
需要予測と在庫配置の最適化
季節変動や販促施策、地域ごとの需要などを分析し、仕入れや倉庫管理、配送網の設計を支援する。需要に応じた在庫配置によって、配送時間の短縮やコスト削減につながると見込む。
不正検知と取引の信頼性向上
取引情報や利用者の行動などを分析し、不正決済やアカウント乗っ取りなどへの対策に活用する。AIによる検知を通じて、オンライン取引の安全性向上を図る。
なお同レポートを読む際には、経済産業省が公表するEC市場規模との違いに注意が必要だ。
経産省の「令和6年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の国内BtoC-EC市場規模は26.1兆円、BtoB-EC市場規模は514.4兆円、CtoC-EC市場規模は約2.5兆円と推計されている。BtoC-ECの26.1兆円には物販だけでなく、サービス系・デジタル系の市場も含まれる。
IMARCのレポートもB2C・B2B・C2Cなどの取引形態別に市場を分析しているが、公開情報からは、経産省の調査と対象範囲や算定方法がどこまで一致するかは確認できない。
そのため、両者の数値を同じ基準の市場規模として単純比較することは避け、今回の数値はIMARC Group独自の市場推計・予測として捉える必要がある。

