伊藤忠商事とイングリウッドが「Champion」ブランドの運営会社を買収、「Champion Japan株式会社」としてOMO戦略を推進
伊藤忠商事とイングリウッドは、「Champion」の日本事業を運営するヘインズブランズ ジャパンを共同買収し、「Champion Japan株式会社」として再始動する。EC強化とデータ活用を軸に、店舗とオンラインを融合したOMO戦略を推進し、3年後に国内小売価格ベース350億円規模への成長をめざす。
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伊藤忠商事とイングリウッドは6月22日、米スポーツウェアブランド「Champion(チャンピオン)」の日本事業を運営するヘインズブランズ ジャパンの全株式をHanes Holdings U.S. Inc.から共同取得したと発表した。
株式取得後、「Champion Japan株式会社」に商号を変更する予定。伊藤忠商事は「Champion」の日本における販売権・ライセンス権も取得しており、両社は新会社を共同運営する。今後はEC強化とOMO戦略を成長戦略の柱に据え、データ活用による顧客体験の向上やブランド価値の最大化をめざす。

イングリウッドはマジョリティ出資者としてChampion Japanの経営・事業運営を主導する。イングリウッドが持つ「リテール×データ」の知見やクリエイティブ力、商品開発力を生かし、日本国内における「Champion」ブランドの商品企画・開発・販売を推進する。
一方、伊藤忠商事は、「Champion」ブランドを保有する米国のブランドマネジメント会社Authentic Brands Group(ABG)との連携の下、ブランドビジネスで培った知見やネットワーク、サプライチェーン領域での支援を通じて事業成長を後押しする。
伊藤忠商事とイングリウッドが成長戦略の柱に据えるのが、店舗とオンラインを融合するOMO戦略だ。イングリウッドはEC販売の強化とデータ活用を進め、顧客1人ひとりに最適な商品提案を実施。店舗とオンラインを横断した一貫性のあるブランド体験の提供をめざすとしている。
商品戦略では、「Champion」ブランドの価値の再定義に基づく商品ラインアップの拡充や積極的なマーケティング施策を展開。既存ファンに加え、新たな世代の顧客にもブランドの魅力を訴求する。伊藤忠商事によると、各種ブランドとのコラボレーションや高付加価値商品の開発も推進し、3年後には日本国内の小売価格ベースで350億円規模への成長をめざす。
「Champion」は1919年に米ニューヨーク州ロチェスターで誕生したアスレチックウェアブランド。高い耐久性で知られ、米国陸軍士官学校のトレーニングウェアや大学スポーツ向けの供給実績を持つ。1934年に開発したスウェットシャツ「リバースウィーブ」は現在もブランドを象徴する商品として知られている。スウェットシャツやTシャツ、パーカー、アクティブウェアなど幅広い商品を展開し、機能性や耐久性、素材や縫製へのこだわりで世代を問わず支持を集めてきた。
今回の買収の背景には、アパレル・小売業界における消費者ニーズの多様化やデジタル化の進展、サプライチェーン最適化の必要性がある。イングリウッドは、100年以上の歴史を持つ「Champion」について、リアル店舗を基盤とした事業モデルに加え、デジタルとデータを活用した新たなリテールモデルへの進化が求められていたと説明する。ブランドの哲学を尊重しながら、AIを活用したデータドリブンのマーケティングやリテール運営を取り入れ、より多くの顧客との接点創出を図る。
Champion Japanの代表取締役社長には、イングリウッド代表取締役社長兼CEOの黒川隆介氏が就任した。Champion Japanの事業内容は、「Champion」ブランドのカジュアルウェアおよびスポーツウェアの企画・製造・販売。所在地は東京都新宿区信濃町で設立は1992年7月。
伊藤忠商事は経営方針として「The Brand-new Deal ~利は川下にあり~」を掲げ、消費者に近い川下ビジネスの開拓・進化を進めている。今回の「Champion」日本事業の取得もその一環と位置付けられる。ブランドライセンス権の取得に加え、運営会社の共同買収、EC・デジタル運営力の導入までを一体的に進めることで、日本市場におけるブランド価値の最大化を図る。

