よむよむカラーミー[転載元] 2023/10/24 7:00

商品やサービスをただ販売するECサイトではなく、記事などのコンテンツを組み合わせたメディアコマースに力を入れるショップも増えてきています。今回はメディアコマースとは何か、運営するメリットなどをご紹介します。

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メディアコマースが増えてきているって聞いたけどなんでだろう?

よむよむカラーミー カラミちゃんカラミちゃん

メディアコマースは、情報発信と商品販売の両方を兼ね備えたECサイトのことです。今回は、増えてきているメディアコマースの効果や事例を紹介していきますね。

メディアコマースとは? コマースの意味も紹介!

メディアコマースのメディアとはご存じの通り、情報を媒介するもののことです。電話、メール、テレビ、ニュースサイトなど、情報を伝える手段はすべてメディアになります。

一方、英語のコマース(commerce)とは「商取引」を意味するので、メディアコマースとは商品の売買ができるECサイトに加え、さまざまな情報が得られるメディアとしての役割もあるサイトのことです。

メディアコマースは、メディアECといわれる場合もあります。

以前は情報を発信するサイトはコンテンツサイト、インターネット上で買い物ができるサイトはECサイトと、別個で機能することが一般的でしたが、両方を取り入れたメディアコマースがだんだんと増えてきています。

メディアコマースが増えた理由

ECサイトとコンテンツサイトの2つを別々に運営していたような企業も、コンテンツとECを統合したメディアコマースへ徐々に切り替え始めているようです。

ではなぜ、切り離されていたECサイトとメディアサイトが1つのサイトとして運営されるようになったのでしょうか。

大きな理由は、EC事業に続々と企業が参入してECサイトが増えたことで、独立したECサイトだけではSEO対策が難しく、検索結果で商品やサービスが上位表示されにくくなってきたためといわれています。

つまり、自社のECサイトを他社と差別化するために、メディアコンテンツを掲載してメディアコマース化する企業が増えているのです。

また、商品に関連するさまざまな情報を提供することで顧客の商品理解を深め、安心して購入してもらいたいと考えるEC運営者が、商品に関する記事をECサイトに掲載しているパターンもあります。

いずれにしろ、メディアコマースが台頭してきたのは、ECサイトがどんどん増えるなかで顧客に自社や商品をアピールするための手段といえるでしょう。

メディアコマースのメリットは?

単なるECサイトではなく、コンテンツが豊富なメディアコマースに取り組む主なメリットを、3つ紹介します。

広告費用をかけずに集客できる

ECサイトで記事などのコンテンツを公開することでコンテンツSEO対策が行え、集客にもつながります

SEO対策とは、自社サイトがGoogleなどの検索画面で上位表示されるための対策のことで、ECサイト内に記事を掲載すれば、関連ワードを検索したユーザーが記事経由でサイトに訪れてくれる可能性があります

たとえば、みかんを販売するネットショップに「正しいみかんの保存方法」という記事を掲載すれば、「みかん 保存方法」というキーワードで検索したユーザーを記事からショップへ誘導できるでしょう。

検索ページの上部に表示させる方法として、リスティング広告やリターゲティング広告などもありますが、広告を出し続けるためにはコストがかかります。

一方コンテンツSEO自体は無料でできるので、広告のように費用がかからない点がメリットです。

自社サイトのファンになってもらえる

ブランドストーリーや商品ができあがるまでの過程、商品の特徴などをコンテンツとして発信することで、ブランドや商品の魅力がユーザーに伝わりやすくなります

ショップについて深く知ってもらうことで、ブランドのコンセプトや世界観が共感を呼び、ファンが獲得しやすくなるでしょう。

発信するコンテンツは、商品やブランドに直接訴求するような内容でなくても、毎日訪問したくなる良質なものであればファン獲得が期待できます。

ユーザーに安心感を与え信頼を得られる

ネット上で販売されている商品は、実店舗のように手に取ってサイズ感や使い勝手などを確かめられるわけではありません。

そのため「使い心地はどうなのか」「購入して失敗しないか」など心配してしまい、なかなか購入に踏み出せないユーザーも多くいます。

そこで商品の特徴や注意点、使い方、使用感、どのような人におすすめなのかなどの情報を記事化して詳しく紹介することで、ユーザーの商品理解が深まり、不安を取り除くことができます

記事には写真も掲載して商品に関するあらゆる情報を提供すれば、実際に購入したいと感じる人も出てくるでしょう。

また、しっかりしたコンテンツを作って発信することは、「きちんとした会社なんだ」という安心感をユーザーに与えることにもつながります。

メディアコマースのデメリットは?

販売側にもユーザー側にもメリットが多いメディアコマースですが、デメリットも存在します。主なデメリットとして、以下の2点があげられます。

運用コストがかかる

メディアコマースによるコンテンツSEOは無料でできるとお伝えしました。ですが、もちろん記事を作るためのコストは必要なので、メディアコマースを行っていない通常のECサイトと比べると運用コストがかかるといえます。

記事を作れば必ず上位に表示されるわけではないので、上位表示されるためにユーザーニーズに応えたコンテンツの企画や作成、写真撮影や編集など主に人的コストがかかります。

また、コンテンツは1つ作ったら終わりではなく継続的に作り続ける必要がありますし、古くなった記事は内容を更新しなければなりなりません。

このように常にコンテンツを制作する必要があることから、運用のためのコストがかかります

成果が出づらくモチベーションを維持しにくい

苦労して記事を作ったとしても、なかなか成果が得られないこともメディアコマースのデメリットにあげられるでしょう。

そもそもコンテンツSEO自体、作成したコンテンツ(記事)が上位に表示されるようになるまで2~3か月ほど必要といわれています。Googleなど検索エンジン側で、上位表示すべき記事なのか判断するのに時間がかかるためです。

さらに、上位表示されるようになってもすぐに購入に結び付くとは限りません。コンテンツに興味を持って読んでくれるユーザーは多くの場合、もともと購入する意識はなく検索しているため、その先の商品やサービスの購入ハードルは高いといえます。

コンテンツを公開してもSNSの「いいね」のように成果が目に見える訳ではないので、工数がかかるわりに成果を感じづらく、メディアコマースを運用するモチベーションを維持し続けるのが難しい面もあります。

購入されることだけを成果とするのではなく、商品理解やファン作りを主眼に置いて運用することがメディアコマースでは大切です。

メディアコマースの種類

一口にメディアコマースといっても、主に以下のような種類があります。

  • 商品関連の記事などを発信する「コンテンツ型」
  • SNSを使ってコンテンツを発信する「SNS連携型」
  • ユーザーの口コミをメインにした「口コミ型」
  • ユーザーの投稿をピックアップする「ユーザー参加型」
  • 動画を取り入れた「ビデオ活用型」 など

コンテンツ型は最も基本のメディアコマースで、自社商品の紹介コンテンツを掲載することです。

また、InstagramなどのSNSで自社商品を活用した新たなスタイルを積極的に提案していくSNS連携型は、家具やアパレルメーカーに多く、読み物としてユーザーに受け入れられやすいです。

自社ですべてのコンテンツを作成しなくても、@コスメのようにユーザーからの口コミをコンテンツとして発信する口コミ型もあります。

また、ECを最大限活用しているユニクロでは、ユーザーがSNSに投稿した商品着用のコーディネート写真が、商品のページに表示されるようになっています。

このように、メディアコマースといっても自社から発信するコンテンツだけでなく、ユーザーと一緒に作り上げていくことも可能です。

商材によって相性があるため、競合分析などをしてどのようなコンテンツが自社に合っているのか検討してみましょう。

メディアコマースでおすすめのコンテンツとは

メディアコマースを始めたいけれど、どのようなコンテンツを作ればいいのかわからない方も多いでしょう。ここでは、メディアコマースで人気のコンテンツをご紹介します。

スタッフブログ記事

スタッフブログ記事は、メディアコマースを運営する中の人(スタッフ)がブログ記事を書いて発信するコンテンツです。

新商品情報や商品の使用感だけでなく、時には日常の出来事など、さまざまな情報を発信することで、ユーザーの興味や関心を高められるでしょう。

ブログ記事にスタッフの写真も掲載すれば、どんな人が運営しているかスタッフの人となりがわかるので、ユーザーがショップに対して親近感や好感を抱きやすくなります。スタッフによるブログは、ショップのファン作りにもおすすめです。

継続的に新規記事を公開して連載すれば、更新を楽しみにしているユーザーが定期的にサイトを訪れてくれるようになるでしょう。

インタビュー記事

商品の開発にかかわった関係者などのインタビュー記事を掲載するのもおすすめです。

インタビュー記事は、情報を紹介するような記事とは異なり、インタビュアー(聞き手)とインタビュイー(語り手)の2つの視点を盛り込んだコンテンツです。

インタビュアーが読者にとって気になる質問を投げかけることで読者は興味を抱き、インタビュー形式にすることでストーリー性が生まれ、ブランドや語り手の抱いている思いが伝わりやすくなります

商品の特徴やメリットをただ伝えるコンテンツに比べて、ブランドや商品に好感を持つきっかけを作りやすいコンテンツでしょう。

レシピ

食品を扱うネットショップの場合はレシピの掲載が最適です。レシピを見たユーザーが作ってみたいと思ってくれれば、商品の購入に直結するからです。

特に、自社で開発したオリジナルの調味料などは味のイメージがわきにくいため、レシピを使って紹介することで「どのような味なのか」「どういった場面で使えるのか」がわかりやすくなり、購入を促せるでしょう。

少々手間かもしれませんが、レシピを掲載するときは文字だけではなく視覚的に訴えたほうが効果的であるため、画像や動画を取り入れながら紹介するのがおすすめです。

コーディネートの実例

アパレル系のショップであれば、スタッフなどによるコーディネート事例の掲載がおすすめです。

いくつかコーディネート例を載せれば、どのようなシーンで使えるか、どのようなアイテムと合わせると良いのかがわかるので、ユーザーも購入しやすくなります。

また、アパレルECでの購入でユーザーが悩むポイントの1つがサイズ感です。

そのため、体型や身長の違うスタッフが同じアイテムを着るとどのような違いがあるのかを比べるようなコンテンツを作れば、ユーザーに商品を理解してもらいやすくなるでしょう。

メディアコマースの事例

では実際にネットショップを成功させているお店では、どのようにメディアコマースに取り組んでいるのでしょうか。その例を見ていきましょう。

北欧、暮らしの道具店

北欧雑貨を中心にインテリアや洋服などを販売する「北欧、暮らしの道具店」さんは、コンテンツをミニコラムとして掲載しています。

スタッフの愛用品の連載ではお店の商品を数名のスタッフさんが日記のように紹介するので、親近感を抱きつつ商品の購入意欲も刺激されます。

親しみやすさや温かみを感じるショップのコンセプトにマッチしたコンテンツで、ファンの心をつかんでいます。

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職人醤油

全国各地の醬油を100mlサイズで販売している「職人醤油」さん。醤油によって味わいが異なるため、どの醤油がどのような料理に合うかレシピを掲載して紹介しています。

醤油の種類がとにかく多いため、レシピを参考にすることでユーザーは買いやすくなるでしょう。また、醤油専門店として醤油に関する知識も積極的に発信し、醤油業界を盛り上げています。

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KEY MEMORY Online Shop

「鎌倉の特別な時間」をコンセプトに掲げるアパレルブランド「KEY MEMORY」さんは、スタッフコーディネートはもちろん、毎週行っているインスタライブの動画をECサイトに掲載しています。

写真だけでなく動画を使うことで、より商品の魅力が伝わりやすくなっています。

また、お店がある鎌倉の観光スポットなども紹介し、サイトに訪れた人がまるで鎌倉で過ごしているかのように感じるコンテンツ作りで他社と差別化しています。

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NAOT JAPAN

EC販売でも難しい靴を扱っているNAOTさんは、イスラエル発の革靴の専門店です。

靴は洋服以上にサイズやフィット感が重要視されるため、NAOTさんでは靴の選び方や履き心地について多数の記事を掲載し、ユーザーのネットでの靴選びを手助けしています。

また、実用的な情報だけでなく靴に関する著名人へのインタビューやユーザースナップなど、さまざまなコンテンツがあるので、1冊の雑誌を読んでいるような満足感があり、ユーザーを惹きつけています。

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メディアコマースを運用する際のポイント・注意点

メディアコマースを成功させるためには、どのような点を押さえればよいのでしょうか。メディアコマースをうまく運用するためのポイントや注意点を3つ紹介します。

継続的にコンテンツを発信していく

なかなか成果が出にくいとお伝えしましたが、メディアコマースではコンテンツを発信し続けることが何より大切です。

最初は定期的に記事を発信していたのにストップしてしまったり、次の更新までの時間が長くなってしまったりすると、これまでの積み重ねが台無しになってしまいます。

コンテンツSEOを狙って記事を作りなかなか上位にならなかったとしても、めげずに記事を更新し続けましょう。記事が充実していることで、検索エンジンからの評価も高くなります。

また、記事を更新しなくなるとせっかく付いたファンが離れてしまったり、コンテンツの更新日時が古いままだとサイト全体が情報の古いサイトとみなされてしまったりします。

更新を続けていればある日突然、記事がバズって売れるということもありますので、地道に記事更新を続けていってください。

メディアのターゲットやコンセプトを決めておく

メディアコマースの最終目的は、商品の購入につなげることです。

コンテンツをきっかけに商品購入へ誘導するためには、自社商品に関心がありそうなユーザーや買ってくれそうなユーザーの具体像(ペルソナ)を設定することが重要なポイントになります。

いくら記事が読まれそうだからといって、商品を全く購入しなさそうな層に向けて発信してもネットショップにメリットはもたらしません。

また、ターゲットが明確になっていないと、メディアのコンセプトも定まらず、発信するコンテンツにバラつきが出て統一感が失われてしまうでしょう。統一感のないコンテンツはターゲット(記事を届けたい人)にも刺さりにくいです。

ターゲットやコンセプトは曖昧にせず、明確に決めておくことをおすすめします。

さらに、コンテンツを作成したら終わりではなく、コンテンツにどれくらいの効果があったのか、たとえばどれくらいの人が目にしたのか、コンテンツのどの部分への関心が高かったのかの分析もしっかり行います。

作成したコンテンツを分析することで、どれくらいターゲットにニーズのあるコンテンツを作成できているかがわかります。

ターゲットのニーズにあまりマッチしていない場合は、内容やキーワードなどを見直すことでアクセス数が改善できるでしょう。

コンテンツの分析は、コンテンツをより顧客に寄り添ったものにするために必要なタスクです。

サイト内のさまざまなページへ遷移しやすくする

メディアコマースでは、商品ページなど他のページに遷移しやすくしておきましょう

繰り返しになりますが、メディアコマースの目的の1つは商品を購入してもらうことです。

コンテンツを見たユーザーが「今すぐ買いたい」と思ったときに商品ページへ遷移しにくいと、商品購入を諦めてしまう可能性もあります。

また、商品やサービスへの理解や関心を深められるように、さまざまな関連コンテンツのリンクを掲載するのもおすすめです。

サイト内を回遊しやすくすることによって、訪問者のサイトの滞在時間が伸び、ブランドや商品についてより理解が深まるだけでなく、購入にもつなげやすくなります。

自然な流れで購入を促すには、サイト内でスムーズに遷移できるようにしておくことがポイントです。

まとめ

メディアコマースは、記事や動画などのコンテンツサイトとECサイトが一緒になったサイトのことです。

メディアコマースを取り入れることで、ブランドや商品の顧客理解が深まり購入につなげやすくなるなどのメリットがあります。

一方、通常のECサイト以上に運用の手間がかかりますので、人的リソースを含め継続的に運用できる準備をしておくことが大切です。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

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