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ECサイト運営において、AI(人工知能)の活用はもはや欠かせない時代になりつつあります。商品説明の自動生成からSNS投稿文の作成、メルマガの企画アイデア出しまで、AIはさまざまな場面で活躍し、サポートしてくれます。今回この記事では、「カラーミーショップ」のECサイト運営におけるAI活用の調査結果、具体的な活用例、ECサイトでのAI活用術を5つ厳選し、プロンプトとともにご紹介します。

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ECサイト運営でAIって活用できるの? 正直使ったことないから役立つイメージがわからないんだけれど。

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すでにAIを活用してECサイト運営を効率化させているショップさんもあるんですよ、ツクルくん!

ECサイト運営でAIは活用されているの? 「カラーミーショップ」の調査結果

AI(人工知能)の活用が注目されるなか、「カラーミーショップ」ではEC運営事業者さんのAIの活用状況を把握すべく、ショップオーナーさんを対象に「AI活用に関するアンケート調査」を実施しました。

カラーミーショップ よむよむカラーミー AI活用

調査によると、AIを「活用している」と回答したショップオーナーは全体の17.5%と、一部で活用が進んでいる一方、「興味はあるが導入する予定はない」という回答が37.5%を占め、AI技術に対する関心と導入へのハードルが見て取れます

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AIを活用している主な業務としては、「商品ページの文章作成」が最も多く(61.5%)、次いで「SNS投稿やブログ記事の文章作成」(15.4%)があげられました。

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一方で、AI活用をためらう主な理由として「技術的な知識やスキルの不足」が55.6%で最多となっており、専門的な知識が導入の障壁となっていることがわかります。

このように、EC事業者の間でAIの活用状況や意識には大きな差があるものの、業務効率化や生産性向上の観点から、AIは今後、さらに多くの分野で活用されていくでしょう。

ECサイト運営でAIを活用するメリットはある?

ECサイト運営でAIを活用すると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

「カラーミーショップ」のアンケート調査によると、AIを導入した店舗オーナーさんからは、以下のような具体的な回答が得られました。

作業時間の大幅な短縮

  • 広告運用やブログ、SNSのライティング業務が、従来の3分の1以下の時間で完了できるように
  • 新規ページの作成がスピーディーに
  • 顧客からのお問い合わせへの返信文作成が効率化
  • 商品ページの作成や編集がスムーズに

SEO施策の効率化

  • SEOを意識した文章作成の時間が大幅に短縮
  • コンテンツSEOで対策すべきキーワードやディスクリプションをAIが自動で提案

技術面でのサポート

  • HTMLの一括修正作業が効率的に
  • VBAなどのプログラミングも、AIの提案を参考に実装が可能に

これらの調査結果から、AIの活用は作業時間の短縮だけでなく、サイト運営の質の向上にも大きく貢献していることがわかります。特に文章作成業務では劇的な効率化が実現でき、運営コストの削減にもつながっています。

ECサイトの運営には多岐にわたる業務が発生しますが、AIを効果的に活用することで、作業効率の向上と質の高いサイト運営の両立が可能になります。今後のECサイト運営において、AIは非常に心強いパートナーとなるといえるでしょう。

ECサイト運営でAIを活用した事例

次に、実際にAIを活用しているECサイトの事例を紹介していきましょう。

「カラーミーショップ」のEC事業者向けコミュニティイベント「Carty(カーティ)」にてECサイトでのAI活用事例が紹介されました。そのなかから「第6回 Carty in 鹿児島」に登壇したもつ鍍専門店「肉の寺師」さんの成功事例を紹介します。

同店ではAIチャットボットの導入により、お問い合わせ対応業務の効率化に成功しています。店舗のオリジナルキャラクターをチャットボットの応答役として活用することで、より親しみやすい接客を実現しました。

具体的な導入効果として

  • 24時間365日の即時対応が可能に
  • 人的リソースの削減
  • 顧客満足度の向上
  • サイト滞在時間の増加

たとえば「もつ鍋に合う野菜は?」という顧客の質問に対して、野菜の種類だけでなく、おすすめの〆までを提案できるようになりました。これは過去の接客データや商品情報をAIに学習させることで実現しています。

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また、チャットボットの設置によってユーザーの平均サイト滞在時間が増加。その結果、検索エンジンからの評価が向上したのか、自然検索でのページ表示順位も改善されたという副次的な効果も得られたのではないかと、「肉の寺師」さんは語っています。

ECサイト運営で使える! AI活用術5選!

アンケートで寄せられた回答のなかから、ECサイト運営の効率化に役立つAI活用術を5つ厳選しました。 ここからは、まだAIを導入していない方向けに、その具体的な活用方法をご紹介します。

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プロンプト例も紹介しているので、ぜひ参考にしてアレンジしてみてくださいね! また出力された内容はそのまま使わずに、あくまでたたきとして使うことがポイントですよ!

① 商品説明文を作成してもらう

商品説明文の作成は、ECサイト運営で最も時間のかかる作業の1つです。「ChatGPT」などのAIを活用することで、効率的に魅力的な商品説明文を作成できます。

■AIを活用する際のポイント

  • 商品の基本情報(商品名、価格、サイズ、素材など)を明確に整理
  • ターゲット層やブランドのコンセプト、使用シーンを具体的に設定
  • 商品の特徴や独自の強みを箇条書きで列挙
  • 競合商品との差別化ポイントがあれば明記
  • 文字数や文章のトーンを具体的に指示

■プロンプト例

あなたは優秀なECサイトのコピーライターです。
以下の商品情報を元に、購買意欲を高める商品説明文を作成してください。

【商品情報】
・商品名:
・価格:
・特徴:
・ターゲット層:
・セールスポイント:

【条件】
・文字数:300文字程度
・話し方:です・ます調
・ブランドのコンセプト:
・重視すべき点:商品の特徴とベネフィットを明確に

生成された文章は必ず商品の事実情報が間違っていないか、文言のトーンが合っているかなどをチェックし、微調整を行いましょう

また、商品ごとに情報を事前にまとめておくと、より効率的に説明文を生成できます。特に「商品スペック」「使用シーン」「お客さまの悩み」などの項目は、テンプレート化しておくと便利です。

② SNS投稿文を作成してもらう

ECサイトの商品をSNSで宣伝する際、商品の魅力を伝える投稿文の作成にAIを活用できます。特にInstagramやX(旧Twitter)など文字数制限のあるSNSでは、限られた文字数で商品の特徴を魅力的に伝える必要があるため、AIの活用がおすすめです。

■AIを活用する際のポイント

  • 商品の特徴や魅力を箇条書きで整理して入力
  • ターゲット層や投稿するSNSの特性を指定
  • 使用したいハッシュタグを明記
  • 投稿のトーンや雰囲気を具体的に指示

■プロンプト例

あなたは優秀なECサイトのマーケターです。
以下の商品について、Instagramの投稿文を作成してください。

商品:商品名
特徴:
・特徴1
・特徴2
・特徴3

ターゲット:20代後半~30代前半の女性
トーン:親しみやすく、おしゃれな雰囲気
文字数:200文字以内
使用ハッシュタグ:#〇〇 #△△

このように具体的な指示を出すことで、商品の魅力が伝わる投稿文を効率的に作成できます。こちらも作成された文章は、人による確認と微調整を行ってから投稿しましょう。

③ メルマガの文章を作成してもらう

メルマガの文章作成は、ECサイト運営者にとって重要な業務の1つですが、定期的な配信をする場合、大きな負担になってしまうこともあります。そこでAIを活用することで、効率的に魅力的な文章を作成することができます。

■AIを活用する際のポイント

  • 商品の特徴やターゲット層を明確に指示する
  • 配信時期や季節感を考慮して指示を出す
  • 過去の配信で反応の良かった要素を盛り込む
  • 文章のトーンや長さを具体的に指定する
  • コンプライアンスに配慮した表現を心がける

■プロンプト例

あなたは熟練のメルマガライターです。以下の条件でメルマガ文章を作成してください。

商品:春物ワンピース
ターゲット:20-30代女性
配信時期:3月上旬
文字数:500字程度

重視したいポイント:
・新生活に向けた提案
・着回しのしやすさ
・セール情報の告知
トーン:親しみやすく、でも丁寧な表現

このように指示を出すことで、メルマガ文章のたたきを効率的に作成することができます。こちらも作成した文章は必ず人による確認を行い、必要に応じて修正を加えてください。

④ ECサイトの特集・企画の案を出してもらう

AIを活用して、ECサイトの特集・企画案を効率的に出すこともできます。季節のイベントに合わせた企画や、商品カテゴリー別の特集など、さまざまなアイデアを短時間で複数案出してもらうことが可能なので、企画や特集案を考える際の参考にぜひ使ってみてください。

■AIを活用する際のポイント

  • ターゲット層や商品カテゴリーを具体的に指定する
  • 過去の実績データや反響が良かった企画を入力する
  • 季節性や時期を考慮した企画を依頼する
  • 商品の特徴や強みを詳しく伝える
  • 競合他社との差別化ポイントがあれば伝える

■具体的なプロンプト例

あなたは優秀なECサイトのマーケターです。
以下の条件でECサイトの特集企画案を5つ提案してください。

【条件】
・ターゲット:20-30代女性
・商品カテゴリー:スキンケア商品
・時期:夏季
・特徴:オーガニック原料使用
・予算帯:3000-5000円
・差別化ポイント:国産原料にこだわり

このように具体的な条件を設定することで、より実用的な企画案を得ることができます。また、得られた案をベースに人間が改良を加えることで、より質の高い企画立案が可能になります。

⑤ 誤字脱字のチェック・確認をしてもらう

ECサイトでは商品説明文やブログ記事など、大量のテキストコンテンツを日々作成・更新する必要があります。このような文章チェックにAIを活用することで、効率的に誤字脱字を発見できます。

■AIを活用する際のポイント

  • 一度に大量の文章をチェックさせない(300-500文字程度に分割)
  • 誤りがあった場合、正しい表現や改善の提案もさせてみる
  • 専門用語や固有名詞があった場合は事前にAIに伝える

■プロンプト例

あなたは日本語の校正のプロフェッショナルです。
以下の文章の誤字脱字をチェックしてください。
また問題点を見つけた場合は改善された修正版の提案も行ってください。

・チェックのポイント:
・誤字脱字の指摘
・不自然な表現の指摘
・文法的な誤りの指摘

・チェック対象の文章:
ここに文章を入れる

AIによるチェックを活用することで、人手では見落としがちな細かな誤りも発見しやすくなります。ただし、AIは文脈理解に限界があるため、最終的な確認は必ず人の目で行うようにしましょう。

まとめ

今回はECサイトの運営におけるAI活用の事例やメリットと合わせて、5つの活用法をご紹介しました。

AIはECサイト運営において、業務効率の改善や顧客体験の向上に大きく貢献する可能性を秘めています。

特に今回紹介した5つの活用方法は、業務改善において大きなメリットがありますが、きちんとAIの特性を理解し、適切な使い方を心がけ、生成後の内容は必ず人の目でチェックしましょう。

これからのEC運営では、より人間の創造性とAIの効率性をうまく組み合わせることが成功のポイントとなるでしょう。

まだAI活用に慣れていない方は、まずは小さな業務から試してみることをおすすめします。

この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

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