客単価を上げて売り上げアップをめざす! 計算方法や7つのポイントを解説
ネットショップにおいて重要な指標の1つ「客単価」。効果的な売り上げアップを狙うなら、客単価を上げるための施策が不可欠となります。そこでこの記事では、実際の計算方法や客単価アップのためのポイントを解説します。
せっかくならECサイトの売り上げをもっと伸ばしたいな~。でも、どうすればいいんだろう?
売り上げを伸ばすには、集客だけでなく客単価を上げるための工夫が肝心です。まずは客単価の計算方法から説明していきますね!
客単価とは?意味も合わせて解説!
客単価とは、「お客さま1人あたりが1度のお買い物で支払う金額」のこと。ネットショップの売り上げ分析をする上では避けて通れない、重要な指標の1つです。
ショップの訪問者数が増えても、客単価が上がらなければ売り上げはあまり伸びませんが、訪問者数が増えなくても、客単価が上がれば売り上げを大きく伸ばすことができます。
客単価の出し方は? 計算方法を紹介
客単価は以下の計算式で求めることができます。
客単価 = ある期間の売上総額 ÷ 同期間にショップで購入したお客さまの数
たとえば、2021年1月1日~1月31日までの売上総額が80万円、同じ期間に購入したお客さまの数が250名である場合、2021年1月の客単価は3200円と言えます。
客単価を分析するメリット
ネットショップの売り上げを伸ばすためには、「訪問者数を増やす」「カゴ落ち率を下げる」「リピート率を高める」などいくつかの方法が考えられますが、「客単価を上げる」ことも重要な施策の1つです。
いくら集客に力を入れても、客単価が上がらなければ売り上げ成長は見込めません。そのため、集客だけにこだわるのではなく、客単価を上げるためのポイントも押さえていく必要があるのです。
まずは足元の数字を確認した上で、次は7つのポイントをもとに自社ショップの改善点を見つけ出していきましょう。
客単価を上げるには? 7つの方法をご紹介
1. 商品の単価を見直す
まずあげられるのは「商品価格を上げる」という一番シンプルな方法です。
むやみな値上げは顧客離れを起こすリスクが高くおすすめできませんが、以前より単価を上げた分の付加価値をしっかりと訴求することで、お客さまに購入のメリットを感じさせ、離脱を防ぐことができます。
特にわかりやすい値上げの理由は「これまで以上に原料にこだわり、高品質になりました」といったものですが、その他にもアフターサービスの提供、パッケージの見直しなども付加価値を演出する効果的な方法です。
2. まとめ買いを提案する
「3個セットで15%OFF」や「10000円以上の購入で送料無料」など、購入意思の強い方に向けた“もうひと押し”の手法も有効です。また、「はじめてセット」や「晩酌セット」といった提案型のセット商品を用意してお得感を演出すると、単品よりも選ばれやすくなります。
特に有効なのは、年末に合わせて大掃除グッズをセットで販売するなど、季節のイベントに絡めた販売方法。シーズンごとに新商品を用意して、客単価のアップを図りましょう。
3. 上位商品を提案する(アップセル)
「アップセル」とは、今購入しようとしている商品よりも上位ランクの商品を提案することです。
たとえば、お客さまが今見ている2500円の商品Aに対して、「商品Bには、商品Aの機能に加えてこんな便利機能も付いてきます、今なら通常価格6000円のところ4000円でお買い求めいただけます」といったアピールをすることで、本来購入する予定のものよりも高単価な商品の購買につなげることができます。
4. 関連商品を提案する(クロスセル)
日頃よく使うECサイトやモールで、「この商品を購入した方はこんな商品も購入しています」といった案内を目にしたことはありませんか?
たとえば浴室用洗剤と合わせて掃除用ブラシを提案するなど、関連商品を「ついで買い」してもらうためのさりげないアプローチも欠かさずに行うと良いでしょう。
5. 松竹梅の価格設定を用意する
商品価格を決める際、「松・竹・梅」3つの価格帯を用意すると、多くの人が「竹」を選ぶ傾向にあります。高すぎるものと安すぎるものを避けて“ほどほど”のモノを選びたくなるこの心理は「松竹梅の法則」とも呼ばれています。
お寿司屋さんでよく見かける「並:800円、上:1300円、特上:1800円」の構成もその1つです。自社が最も売りたい商品(利益率が良い、在庫の確保が容易など)を中心に据えたラインナップを検討してみるのはいかがでしょうか?
ラッピングにも「松竹梅」を用意する
ショップでギフト対応をしている場合は、ラッピングにも「松・竹・梅」のランクを設定しましょう。たとえば、
- シンプルなラッピング:100円
- 豪華なラッピング:400円
- 贈答用ギフトボックス付き:700円
このような設定をするだけで、客単価をさらに上げることが可能となります。
6. 優良顧客にだけ特別な商品を提供する
すでにあなたのショップで何度も購入しているリピート顧客には、メルマガやキャンペーンなどを通じて特別な商品・サービスを提供すると良いでしょう。
たとえば、数量の限られた商品を会員限定で販売したり、完売必至の新商品をメルマガ読者だけに先行案内するなど、「特別なお客さまだけ」の優越感を与えるのが効果的です。
7. 決済手段を増やす
特に高価格帯の商品を扱う場合は、クレジットカード決済・ID決済の導入が欠かせないものと考えましょう。現金を使わずにすぐ決済できるうえ、定期購入商品(サブスクリプション)の月々の支払いにおいても利便性が高く、客単価が大きく変わってきます。
まとめ
今回は、ECサイトでの客単価の計算方法や客単価アップのポイントをお伝えしました。
売り上げアップを図るには、上図のように「売り上げ」を分解し、それぞれの観点から自社ショップの課題を整理・解決していくことが大切です。
新規/リピート顧客の継続的な集客施策と、今回ご紹介した客単価アップ施策をバランスよく取り入れ、ショップのさらなる成長を目指しましょう。
この記事はカラーミーショップの公式Webメディア『よむよむカラーミー by GMOペパボ』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。