元ユナイテッドアローズの最高デジタル責任者・藤原氏がヘラルボニーのリテール戦略アドバイザーに就任

障害のある作家と共創し、アートやアパレル、雑貨などのプロダクトを展開しているヘラルボニーは7月9日、自社ブランド「HERALBONY」リテール戦略アドバイザーに元ユナイテッドアローズのChief Digital Officer(最高デジタル責任者)を務めた藤原義昭氏が就任したと発表した。
へラルボニーは障害のある作家が描く2000点以上のアート作品をIPライセンスとして管理し、正当なロイヤリティを支払うことで持続可能なビジネスモデルを構築する企業。自社ブランド「HERALBONY」の運営、企業との共創やクリエイティブを通じた企画・プロデュース、社員研修プログラムを手がける。国際アートアワード「HERALBONY Art Prize」の主催など、アートを軸に多角的な事業を展開している。
2024年度のヘラルボニー全体売上は前年比1.63倍に成長。作家への年間ライセンス料の支払総額は過去3年で15.6倍に拡大しているという。
自社ブランド「HERALBONY」を展開するリテール事業は前年比で約2倍の売上成長を記録。2025年3月には岩手・盛岡に旗艦店、東京・銀座に常設店舗をオープンした。さらなる成長に向けEC・デジタル・マーケティング領域のメンバー採用を強化するなかで、藤原氏をリテール戦略アドバイザーに迎えた。
藤原氏の略歴は?
藤原氏は1999年、コメ兵ホールディングスに入社。ECの立ち上げ、販売や物流などマーケティング領域の変革を担当。2010年にIT事業部の部長に就任し、ウェブ事業・デジタルマーケティング・社内システムを統括した。
2021年4月にユナイテッドアローズへ転職し、執行役員CDOとしてデジタル戦略を推進。2025年3月末に退任し、その後はプライベートエクイティファンドであるアドバンテッジパートナーズを経て、BX(Business Transformation)カンパニーである株式会社300Bridgeを創業した。
ヘラルボニーが大切にしてきた「異彩」と「共感」を、より多くの人の行動と価値創造へ結び付ける挑戦に、デジタル変革とブランドグロースの知見を障害のあるアーティストの物語を、顧客体験を起点に循環する新しいエコシステムを構築することで、社会性と経済性を両立させる“選ばれるブランド”へ進化させたいと考えている。企業と社会、そしてお客さま1人ひとりが感動を共有し、互いの価値観を重ね、行動へとつなげる――その仕組みをデジタル時代に最適化し、ヘラルボニー発の“異彩経済”を世界標準へ押し上げたいと考えている。(リテール戦略アドバイザー 藤原義昭氏)
リテール戦略アドバイザーに就任した藤原義昭氏
「HERALBONY」をより強いブランドとして社会に浸透させていくためも、リテール事業の拡大に現在取り組んでいる。そのなかで藤原氏が伴走してくださることは、これ以上ない心強さであり、大きな希望。「HERALBONY」がこれまで大切にしてきた「共感」や「多様性」を、より多くの方の行動や選択へとつなげていくために、障害のあるアーティストによる創造を経済圏として循環させる仕組みを、藤原氏とともに築いていきたいと考えている。(代表取締役 Co-CEO 松田 崇弥氏・松田文登氏)
松田崇弥氏(写真左)と松田文登氏