カゴ落ち対策ツール「CART RECOVERY」などを提供するイー・エージェンシーは2月19日、カゴ落ち率や機会損失額などをまとめた調査レポートを発表した。それによると、ECサイトの平均カゴ落ち率は62.9%。カゴ落ちによる機会損失額は、実売上の約2.6倍に達するという。
レポートは、「CART RECOVERY」を利用中で月商500万円以上のECサイト4374件の利用ログなどのデータをまとめている。
カゴ落ち率の推移と機会損失タイミング
調査によると平均カゴ落ち率は62.9%で、前年(2024年)調査の63.3%から0.4ポイント改善した。今回の調査では若干の改善が見られたものの、「カートに商品を入れた顧客の10人中6人以上が購入に至っていない」状況に大きな変化はなく、イー・エージェンシーはEC業界全体に共通する課題だとしている。
イー・エージェンシーは、カゴ落ち率そのもの以上に、金額ベースの機会損失に注目すべきだと指摘。調査では、機会損失額が実売上の約2.6倍に達したという。カゴ落ちは年間を通じて発生しているが、商戦期の12月は年間で最大の機会損失額を記録。売り上げが伸びる時期ほど、取りこぼし防止の重要性が高まるとしている。
業種別の傾向
業種別では、「アパレル・雑貨」や「アクセサリー・ジュエリー」でカゴ落ち率が7割近くに達した。イー・エージェンシーは、嗜好(しこう)性が高く、デザインや価格を他店と比較検討する傾向が強い商材であることが背景にあると分析。一方で、比較検討中ということは購入意欲が高い状態とも言え、適切なタイミングで後押しすることで呼び戻せる可能性があるとしている。
カゴ落ちメールは平均開封率42.6%、CVR2.3%
「CART RECOVERY」の機能の1つであるカゴ落ちメールについて、1店舗あたりの平均配信効果を集計したところ、開封率は42.6%、クリック率は9.6%、CVRは2.3%だった。一般的なメールマガジンの開封率が15〜20%程度とされるなか、カゴ落ちメールは約2倍以上の開封率を記録したとしている。
業種別では、「趣味・娯楽」が開封率約49%、クリック率11.5%、CVR2.8%と全体平均を上回った。また、「食品」も開封率41.7%、クリック率9.2%、CVR3.6%と高い成果を示した。
年間約65億円をリカバリー
調査対象期間中、「CART RECOVERY」経由でリカバリーされた金額は、対象サイト合計で約65億円に達した。
イー・エージェンシーは、「いかにカゴ落ちを防ぐか」という防御策に加え、「カゴ落ちは必ず起きる」という前提に立った施策の重要性を強調。離脱ユーザーに適切なタイミングでリマインドする「攻めのリカバリー施策」が、売上最大化の近道になると提案している。
調査概要
- 調査期間:2025年1月1日~2025年12月31日
- 調査対象:「CART RECOVERY」を利用中で、月商500万円以上のECサイト4374件
※各月の利用実績を集計。同一サイトが複数か月利用している場合は、月ごとにカウントした延べ数 - 調査方法:サービス利用ログに基づくデータ集計
- 算出定義
・売上金額:同サービスのタグで計測された金額(送料・決済手数料などは含まない)
・機会損失額:カートに投入されたものの、購入に至らなかった商品の総額
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