広告を出して、SNSも更新して、SEOも頑張っている。やるべきことはやっているのに、なぜか成果につながらない。そんな状態に陥ることってありますよね。もしかすると問題は「何をするか」ではなく、その手前にあるのかもしれません。今回の「ネッ担まとめ」では、「選ばれる構造」という視点から、マーケティングの役割を考えます。
施策レベルの話から始めないこと
マーケティングとは、顧客に選ばれる構造を作る仕事である | note | 山口 偉大(Takehiro Yamaguchi)
https://note.com/yamaguchi_take/n/n0900bed81c8c
経営現場で長く見てきて、この「核を見失ったマーケティング」が、多くの会社の停滞の根本原因になっていると感じている。
本来、マーケティングは極めて明確な仕事のはずだ。本質的な定義に立ち返れば、その輪郭ははっきり見えてくる。
マーケティングとは——「顧客に選ばれる構造を作る仕事」だ。
これがすべてだと思っている。
広告も、SNSも、SEOも、ブランディングも、データ分析も、CRMも——すべてはこの「選ばれる構造を作る」という核に従属する手段だ。核が明確でないまま手段を回しても、マーケティングは機能しない。逆に核さえ明確であれば、手段の選び方は自然に見えてくる。
マーケティングの仕事は、この「選ばれる瞬間」を作り出すことではない。「選ばれる構造」を作ることだ。両者は似ているが、根本的に違う。
「選ばれる瞬間を作る」のは、特定の施策の役割だ。広告で印象を与える、LPで決断を促す、メールでリマインドする——個別の接点での働きかけだ。
(中略)
多くの組織は、「選ばれる瞬間を作る施策」を回すことに、組織のエネルギーを使っている。だが「選ばれる構造を作る」という上位の仕事に、専門の責任者がいない。マーケティング責任者という肩書きはあっても、実際にやっているのは「施策の総括」であって、「構造の設計」ではない。これがマーケティングが本来の力を発揮できない、最も根本的な理由だ。
「選ばれる瞬間」と「選ばれる構造」。似ているようで、まったく違いますよ。広告で一回売れることと、継続して選ばれることは別の話。
短期的な売り上げは作れても、その裏側に仕組みがなければ続かない。レビュー、体験、リピート、顧客との関係性。こういったものが積み上がって、「自然に選ばれる状態」ができていくわけです。
「なぜ自社は知られるのか」「なぜ自社は選ばれるのか」「なぜ自社は選ばれ続けるのか」。ここを考えることが一番重要な仕事なんですよね。
要チェック記事
「服のサブスク」はなぜ儲からないのか エアークローゼットが10年で黒字化できた背景 | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2605/19/news006.html
それまで高コストだと思っていたものが、テクノロジーの変化で低コストに変化していた。こんなことってありますよね。まさに情報戦です。
7つの成長ステージで月商の壁を突破する【久のブランドEC成長戦略フレームワーク】 | コマースピック
https://www.commercepick.com/archives/92711
まさに鉄板のEC戦略です。ECに限らず他のビジネスでも同じことが言えそう。やっぱりポイントになるのは商品力(サービス力)なんですよね。
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https://netshop.impress.co.jp/n/2026/05/12/16025
ZOZOのようなSKUが多く、趣味嗜好が顧客によって微妙に異なるECは対話型のAI活用がめちゃくちゃ向くでしょうね。服の志向性をAIが持つ感じです。
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https://webtan.impress.co.jp/e/2026/05/12/52505
「AIがなかったからできなかったことをしている」というよりも、「以前からイメージできていたことをAIでフルに実現できた」が近いでしょうね。
「ウェビナーをしても商談にならない…」なら、フォロー設計を叩き直せ! 獲得率を12倍に上げる方法 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2026/05/11/52571
ブートキャンプというだけあってなかなかパンチの効いた文章なのですが、商談獲得のポイントがしっかり網羅されています。
「AIに評価される」って喫茶店のおばちゃん対策のようなものだと思っている|運営堂
https://www.uneidou.com/22639.php
AI活用が自社の情報発信を見直す機会になればいいですよね。日々の変化を「何に生かすか?」、考える習慣が重要なのだと思いました。
今週の名言
「SaaS is Dead」がBtoBマーケにもたらす影響 | マーケティングの正論と本音 | note | 宮脇 啓輔 / 株式会社unname
https://note.com/keisuke36/n/n1cd2b9894036
宮脇: 当時のアプリのインストール単価(CPI)って、150〜200円で取れてたんですよ。それが2020年頃には1,000〜1,500円、10倍になっていて、もう数百円で取れる時代はとっくに終わっていたんです。なぜそんなにCPIが高騰したかというと、理由は二つあると思っています。広告枠自体の高騰(CPMの上昇)と、人がもう新しいアプリを入れなくなったこと(CVRの低下)。
スマホが誕生して10年、15年経って、大体みんなのスマホアプリは固定化してると思っています。そこにさらにYouTubeとTikTokが可処分時間を持っていって、NetflixとかでiPhoneの容量も足りなくなる。新しいアプリなんて、もう誰も入れないんですよ。どれだけいいアプリを開発しても、土俵にさえ立たせてもらえないご時世なんです。
(中略)
宮脇: で、それと同じことが今、SaaSでも起きているなと思っています。
この引用を「今週の名言」として取り上げたのは、「SaaS is Dead」の話でも、「BtoBマーケ」の話でもなく、市場の原理の話が入っているから。
市場の拡大期には低単価で顧客を獲得できていたのが(ここでいうアプリのインストール)、市場の飽和期になると、10倍以上の単価がかかるようになる。アプリやSaaSに限った話ではなく、どの市場も同じ道を辿ります。
そう考えると、いま低単価で顧客獲得できるのは? 今後一気に単価が上がりそうなのは? なんでしょうね。
「新・ネットショップ担当者が知っておくべきニュースのまとめ」は以下の専門家が連載しています。
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とても重要で本質的な話ですよね。
ECの現場でも、「SNSを運用した方がいいですか?」「広告は出した方がいいですか?」という話は昔からのあるあるです。でも本来は逆で、「なぜお客さまが自社を選ぶのか?」ここが先にあるべきなんですよね。広告もSNSも、あくまで手段。
選ばれる理由が曖昧な状態で施策を増やしていくと、やることだけが永遠に増えていってしまいます。