Googleは5月20日、新たなショッピング支援機能「Universal Cart」を発表した。検索、Gemini、YouTube、Gmailのアクティビティと連携し複数店での購入商品を1つのカートでまとめて決済できる。Google検索やGeminiアプリを横断して商品をカートに追加できるほか、AIが値下げ情報の検知、価格履歴の提示、在庫通知、商品の互換性確認なども支援する。

Googleによると、Googleショッピングは世界で1日10億回以上利用されており、600億点以上の商品を網羅する「ショッピンググラフ」を基盤としている。「Universal Cart」は、こうした商品データ基盤とAIを組み合わせ、検索から比較、購入判断、決済までを横断的に支援する新たな買い物ハブとして位置付ける。

「Universal Cart」は、Google検索で商品を閲覧している時だけでなく、Geminiとのチャット中やYouTube視聴中、Gmail確認中にも商品をそのままカートへ追加できる設計。複数の店舗やサービスを横断して利用できる点が特長だ。
商品をカートに追加すると、AIが裏側で動作し、お買い得情報や値下げを自動で検知。価格履歴のインサイト提示や、在庫再入荷時の通知にも対応する。

さらに、ユーザーのニーズを予測し、問題が起きる前に解決を支援する機能も備える。たとえば、複数の小売店から自作PC用パーツを選んでカートに追加した場合、「Universal Cart」は部品同士の互換性問題を自発的に検知し、代替商品を提案するという。単なる商品保存機能ではなく、購入前の比較・検討や意思決定支援まで担う仕組みとしている。
「Universal Cart」はGoogleウォレットをベースに構築。ユーザーが利用している決済手段の特典やポイント情報、加盟店のお得情報を踏まえた最適な選択も支援する。これにより、ユーザー自身が割引条件やポイント還元率を個別に確認しなくても、より有利な購入機会を見つけやすくする。

購入時には、Googleが推進する共通規格「Universal Commerce Protocol(UCP)」を通じて、カートからスムーズに決済できる。Google Payによる数タップ決済のほか、加盟店サイト上で購入手続きを完了する方式にも対応する。対応ブランドとして、Nike、Sephora、Target、Ulta Beauty、Walmart、Wayfairのほか、FentyやSteve Maddenを含むShopify加盟店をあげている。
「Universal Cart」は今夏、米国のGoogle検索とGeminiアプリから順次展開し、今後YouTubeとGmailにも対応予定。UCPを活用した決済体験は、数か月以内にカナダ、オーストラリア、英国へ拡大する計画としている。米国ではYouTubeへのUCP導入に加え、ホテル予約や地域フードデリバリーなど、対応領域も広げる方針だ。
Googleはあわせて、AIエージェントがユーザーに代わって安全に支払いを実行するための「Agent Payments Protocol(AP2)」も紹介。ブランドや商品、予算などの条件を指定し、その条件を満たした場合のみAIエージェントが購入を実行できる仕組みで、透明性、検証可能性、プライバシー保護を重視した設計としている。
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