ECオープンソース「EC-CUBE」を展開するイーシーキューブは8月、最新バージョン「EC-CUBE 4.4」をリリースする。AIの次世代プロトコルをオープンソース基盤に組み込み、AIが消費者の購買を支援する「エージェンティックコマース」への対応、店舗運営を支援する「AIアシスタント」機能を新たに搭載する。

今回のバージョンアップでは、「EC-CUBE」自体を“AIフレンドリー”な構造へ進化させるという。SaaSなどで提供される標準化されたAI機能では、自社固有の複雑な業務プロセスをAIに十分理解させにくく、「AIの仕様に業務を合わせる」状態が起こりやすいことが課題だったという。
「EC-CUBE」4.4では、オープンソースならではの柔軟性を生かし、AIの挙動を自社の業務プロセスに合わせてカスタマイズできるようにする。
顧客の購買体験を支えるフロント領域と、管理者の業務を支えるバックエンド領域の双方にAI関連機能を実装する。
フロント領域では、AIエージェント向けの次世代プロトコルであるACP(Agentic Commerce Protocol)やUCP(Universal Commerce Protocol)に対応。AIエージェントがサイト構造や商品情報を正確に解釈できる定義ファイルを標準配置することで、AI経由での的確な商品提案を促し、新たな集客・購買ルートの構築につなげる。

バックエンド領域では、AIとシステムをつなぐ次世代プロトコル「MCP(Model Context Protocol)」に対応。管理者が自然言語でチャットするだけで、在庫状況、注文データ、顧客情報などをAIがリアルタイムに取得・解釈し、複雑なデータ分析や日常業務を支援する「AIアシスタント」機能を提供する。

イーシーキューブは、AIと「EC-CUBE」のデータベースや独自の業務ロジックが直接かつ安全に結びつくことで、「自社専用のAI」として機能する点が最大の特長だとしている。
イーシーキューブは今後、開発者コミュニティやパートナー企業によるオープンソース・エコシステムを通じて、業種や商習慣に特化したAI活用ノウハウを蓄積し、コア機能のAI拡張やAI対応プラグインの開発を進める方針。すべての事業者が「自社独自のAI」を持ち、ビジネスを継続的に進化させられる次世代のAIコマース環境の構築をめざすとしている。

