鳥栖 剛[執筆] 7/17 7:00

アマゾンジャパンは7月11日、新たに2つの再生可能エネルギープロジェクトに投資すると発表した。大規模陸上風力発電所と大規模太陽光発電所に投資する。陸上風力発電所と単体の大規模太陽光発電所への投資は日本で初の取り組みという。日本国内における再エネプロジェクト数は計20となった。

アマゾンジャパンは7月11日、新たに2つの再生可能エネルギープロジェクトに投資すると発表した。大規模陸上風力発電所と大規模太陽光発電所に投資する
Amazonでは日本国内で計20のプロジェクトを通じて再エネを調達

Amazonは世界中で500を超える太陽光発電と風力発電プロジェクトに数十億ドルを投資している。米・ブルームバーグによるとAmazonは世界最大の再生可能エネルギー購入企業という。Amazonは「日本においても最大の再生可能エネルギー購入企業であることが確認された」としている。

Amazonによると電力購入契約に伴う推定投資額は約27億2000万円(1800万米ドル)、日本のGDPに対するAmazonの電力購入契約の推定寄与額は約10億円(700万米ドル)としている。

再エネに関する取り組みとしては、データセンター、フルフィルメントセンター(物流拠点)、食料品店やオフィスなど、グローバルで消費される総電力量と同等の電力を再生可能エネルギーで確保するという目標を2023年に達成。当初の目標である2030年よりも7年早く、目標を達成したという。

日本でのAmazonの再エネプロジェクトは、2021年から日本国内で再エネの電力購入契約(コーポレートPPA)を活用した太陽光発電プロジェクトを立ち上げ、再エネ調達を進めてきた。プロジェクトは太陽光発電19件、風力発電1件の計20件。

今回投資する大規模陸上風力発電所は青森県六ヶ所村の設備。発電設備容量は33MW。大規模太陽光発電所は山口県下松市の設備で発電設備容量9.5MW。すべてのプロジェクトが稼働すると、年間で20万メガワット時(MWh)を超える再生可能エネルギーが生成される見込み。これは、国内における約4万8000世帯分の年間消費電力量に相当するという。

アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長は次のようにコメントしている。

Amazonは自社のサステナビリティ目標の達成だけではなく、日本社会のエネルギー転換を加速させるために再生可能エネルギーへの投資を進めている。2030年度のエネルギーミックスにおいて再生可能エネルギー比率を36~38%に高めるという日本政府のゴールに向けて、引き続き政府関係者、エネルギー事業者、他の企業とも力を合わせて貢献していく。

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