エア・ウォーターがスイーツ事業を菓子流通のナシオへ売却、事業ポートフォリオ改革の一環

エア・ウォーターは、スイーツ事業を担うプレシアとヨネザワ製菓の全株式をナシオへ譲渡する。事業ポートフォリオ改革の一環で選択と集中を進める一方、歯愛メディカルの連結子会社化を通じて通販機能の取り込みも進めている。

鳥栖 剛[執筆]

6月18日 8:00

エア・ウォーターは6月15日、傘下でスイーツ事業を手がけるプレシアとヨネザワ製菓の全株式を、菓子卸売業を展開するナシオへ譲渡すると発表した。事業ポートフォリオ改革の一環として実施するもので、契約締結日は6月11日、譲渡実行日は7月31日を予定している。

エア・ウォーターがスイーツ事業を菓子流通のナシオへ売却、事業ポートフォリオ改革の一環
エア・ウォーターの公式サイトのトップ画面(画像は編集部がキャプチャ)

譲渡対象は、エア・ウォーターグループが100%保有するプレシアとヨネザワ製菓の全株式。譲渡先は北海道札幌市に本社を置く菓子卸売業のナシオで、エア・ウォーターは両社の全株式を譲渡する。

エア・ウォーターは、アグリ&フーズ事業におけるスイーツ事業を、畜肉加工品、冷凍野菜に次ぐフーズ事業の第3の柱と位置付け、2016年度にプレシアとヨネザワ製菓を連結子会社化した。両社は商品開発力と製造基盤を生かし、同社グループの農業・食品事業との連携を通じて事業基盤を強化してきたという。

一方、スイーツ市場では商品開発や供給体制の高度化が求められるほか、販売環境の変化や商品ライフサイクルの短期化が進んでいる。また、流通向けスイーツ市場では、消費者ニーズの多様化や競合カテゴリーの拡大が進み、より柔軟かつ専門性の高い事業運営が求められているという。こうした市場環境を踏まえ、エア・ウォーターは、スイーツ分野で高度な知見や流通ネットワークを持つパートナーと事業を展開することが、持続的な成長につながると判断した。

譲渡対象企業のうち、プレシアの2025年3月期売上高は106億円、ヨネザワ製菓の2025年3月期売上高は26億円。譲渡先であるナシオの2025年5月期売上高は705億円という。

なお、エア・ウォーターは通販事業との接点も持つ。2025年10月に、ニッセンや白鳩などを傘下に持つ歯愛メディカルを連結子会社化。歯愛メディカルが持つ通信販売ネットワークや通販ビジネスのノウハウ、プロモーション力、顧客接点をグループ全体で活用する考えを示している。

今回のスイーツ事業譲渡は事業ポートフォリオ改革の一環だが、一方でエア・ウォーターは通販企業を傘下に持ち、EC・通販機能を成長戦略に取り込む動きも進めている。今後は、事業領域ごとの選択と集中を進めながら、グループ全体の成長基盤を強化していく方針と見られる。

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