ニッセン、後払い決済から撤退。SCOREの持分株式51%をDGフィナンシャルテクノロジーに売却
ニッセンは、株式の51%を保有する後払い決済会社のSCORE(スコア)の持ち分を、デジタルガレージの決済子会社であるDGフィナンシャルテクノロジー(DGFT)に売却することを決めた。
5月9日付で基本合意書を締結、7月1日付で株式譲渡を実行する予定。これによりSCOREはDGFTの100%子会社となり、ニッセンは後払い決済事業から撤退する。
ニッセンの後払い決済サービスは2013年にスタート。その後、ニッセンとDGFT(当時の商号はベリトランス)は2018年9月、SCOREを合弁で設立。後払い決済サービスの事業をSCOREに移管した。資本金は1億円で、出資比率はニッセンが51%、DGFTが49%。
ニッセンによるSCOREの株式譲渡目的は不明だが、セブン&アイ・ホールディングスの傘下となって以降、総合通販事業の展開を再編。その一環として自社物流センターを売却するなど、他社の通販事業を支援するBtoB事業の縮小を図っていた。
そのような環境下、セブン&アイ・ホールディングスは5月9日、ニッセンホールディングスを医療品通販の歯愛メディカルに売却すると発表。セブン&アイ・ネットメディアが保有するニッセンHDの全発行済株式を、歯愛メディカルに41億円で譲渡する。株式譲渡実行日は7月1日付の予定。
ニッセンHDは2024年2月期まで、負債が資産を上回る「債務超過」状態が続いており(2024年2月期の純資産は237億円のマイナス)、外部金融機関からの借り入れではなく、グループ内からの借り入れで事業を継続してきた。歯愛メディカルによるニッセンHD買収は、グループ内貸付の全額返済、債務超過の解消が前提としている。
株式譲渡実行日までに、セブン&アイ・ネットメディアがニッセンHDが実施する第三者割当増資を引き受け、グループ内貸付の全額返済、債務超過を解消する。