ペットゴー、犬の預かりサービス運営のDogHuggyを3300万円で買収。ペット関連ビジネスを加速・拡大

ペットゴーは、ペットと暮らす日常全体をカバーするプラットフォーム企業への成長をめざし、ペット関連ビジネスを展開する企業の買収を進めている

大嶋 喜子[執筆]

6:00

ペットゴーは12月17日付で、犬の預かりマッチングプラットフォームを展開するDogHuggy(ドッグハギー)を買収した。DogHuggyの全株式をアドバイザリー費用含め3300万円で取得し、完全子会社化した。

ペットゴーは、2025年4月にペットメディアを運営するFLAFFY(フラッフィー)の株式を80%取得して連結子会社化しており、事業領域を広げている。「ペットコマース(ペットゴー)×ペットメディア(FLAFFY)×ペットケア(DogHuggy)」の三位一体でのグループ経営に取り組み、ペットライフを支えるプラットフォーム化を推進する。

ペットゴー代表取締役社長 黒澤 弘氏(左)、DogHuggy代表取締役 長塚 翔吾氏(右)
ペットゴー代表取締役社長 黒澤 弘氏(左)、DogHuggy代表取締役 長塚 翔吾氏(右)

DogHuggy買収の狙い

DogHuggyの持つC2C型マッチングモデル、ドッグホスト(愛犬家)の審査・育成ノウハウ、地域密着型のコミュニティ形成力は、ペットゴーが掲げる「ペットのQOL向上」のビジョンと高い親和性があるという。特に都市部を中心に増加する「預け先ニーズ」への対応として、ペットゴーは「極めて戦略的な補完関係にある」としている。

DogHuggyの買収で、ペットゴーは「買う場所(モノ消費)」から「過ごす場所(コト消費)」まで、「ペットのライフスタイルを幅広くカバーするプラットフォーム」企業への進化をめざす。ペットゴーの270万人超の顧客基盤とペットデータを中核に据え、上述の「コマース×メディア×コミュニティ」の相互送客により顧客基盤をさらに拡大し、ペット関連ビジネスの成長加速を図る。

ペットゴーの顧客基盤、ブランド、メディア、EC、物流、デジタルマーケティングのノウハウを活用することで、DogHuggyのサービスの認知拡大、ドッグホストネットワークの拡大、ホスト育成の効率化、海外展開などを図り、事業収益性と顧客満足度の最大化を追求する。

ペットゴーとDogHuggyはこのほか、サービス体験価値の向上、イベントやメディア連携を通じたブランド強化などに取り組む。

DogHuggyの経営体制は現行を維持する。ペットゴーへの連結業績への取り込みは2026年1-3月期(第4四半期)から。

DogHuggyの売上高は4200万円、経常損失は300万円

DogHuggyの2025年1月期における売上高は4200万円、営業損失は300万円、経常損失は300万円、当期純損失は300万円だった。

DogHuggyの業績推移
DogHuggyの業績推移

ペットゴーの2025年中間期は売上高38億円

ペットゴーの2025年4-9月期(中間期)連結業績における売上高は、前年同期比15.8%減の38億1700万円。営業損失は1億2800万円(前年同期は9000万円の黒字)、経常損失は1億3300万円(前年同期は8400万円の黒字)、当期純損失は1億500万円(前年同期は5300万円の黒字)だった。営業損失は、ナショナルブランドの売り上げ減少や、事業構造の転換に伴う戦略投資の増加などが要因。

ペットゴーは2025年3月期から3年間、「D2Cシフト」を中期成長戦略として掲げており、ナショナルブランドを主体とした事業構造からD2Cブランドを主体とした事業構造にシフトしていくことをめざしている。

ペットゴーが掲げる成長戦略
ペットゴーが掲げる成長戦略

中間期では、各ECモールでD2Cブランドの専門店を新規出店、D2Cブランドの成長に向けた広告販促投資などの施策を実施。その結果、D2Cブランド製品の売上高は13億60万円(前年同期比69.4%増)となった。ブランド売上高合計に占めるD2Cブランドの売上高比率は34.0%(前年同期は16.4%)に拡大したという。

2025年4-9月期の決算ハイライ
2025年4-9月期の決算ハイライト

2026年3月期の連結業績予想は、売上高は前期比14.3%減の74億4500万円、営業損失は1億7100万円(前期は2億2800万の黒字)、経常損失は1億7800万円(前期は2億700万円の黒字)、当期純損失は1億4200万円(前期は1億2800万円の黒字)を予想している。

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