経営力の格差を生むのはAIではなくデータ統合の有無? 「AIの前にデータ統合、経営の頭脳を持つ企業が次の競争を制す」

メルカートの調査によると、EC事業者の経営層ではAIに慎重または無関心な層が過半数を占めた。一方、データ統合済み企業は、経営判断に必要な数字を即時取得できる割合が約3.6倍に達し、基盤整備の差が競争力を左右する実態が浮かんだ。

鳥栖 剛[執筆]

6月19日 8:30

クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」のメルカートは6月17日、EC事業を展開する企業の経営層400人を対象に実施した「データ統合に対する意識調査」の結果を公表した。調査によると、AIに慎重または無関心な経営層は52.3%にのぼる一方、データ統合済み企業では経営判断に必要なデータを即時取得できる割合が、データ統合に消極的な企業の約3.6倍に達した。

経営力の格差を生むのはAIではなくデータ統合の有無? 「AIの前にデータ統合、経営の頭脳を持つ企業が次の競争を制す」
メルカートが「データ統合に対する意識調査」の結果を公表

AI導入によって自社EC経営にどのような変革を期待するかを聞いたところ、「特に期待していない」が24.3%で最多。「攻めの在庫・販促計画」が22.8%、「LTV最大化」が20.8%、「戦略立案への集中」が17.3%、「業務標準化」が12.8%と続いた。

経営力の格差を生むのはAIではなくデータ統合の有無? 「AIの前にデータ統合、経営の頭脳を持つ企業が次の競争を制す」
AI導入による自社EC経営にどのような変革を期待するか

また、AIに対する受け止め方について、「ツールとしては使うが、最後は人間が判断すべき」「懐疑的」「必要性を感じない」「特に何も感じない」を合わせた慎重・無関心層が52.3%となり、過半数を占めた。

経営力の格差を生むのはAIではなくデータ統合の有無? 「AIの前にデータ統合、経営の頭脳を持つ企業が次の競争を制す」
AIに対する受け止め方

投資行動にも差が見られた。AIに期待する経営者層では87.8%が2026年度のIT・システム予算で何らかの項目を増額する予定と回答。一方、AIに期待しない経営者層では、85.6%が「増額する予定のものはない」と答えている。

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AI期待可否に応じた投資行動

一方、AIに期待する経営者層でも、データ統合という基盤整備が進んでいる企業は半数程度にとどまった。AIに期待する層のうち、「すでに統合済み(リアルタイム活用中)」と「進行中(活用にタイムラグあり)」を合わせた割合は51.7%だった。

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データ統合の現状

これに対し、AIに期待しない層でデータ統合に取り組んでいる企業は9.3%にとどまり、5倍以上の差がついた。さらに、AIに期待しない層の59.8%は、データ統合を課題や機会損失として認識していないことも明らかになった。

経営判断のスピードにも差が表れた。経営会議などで複数のデータを横断した集計が必要な数値を求められた際、データ統合済み企業では58.8%が「即時取得できる」と回答したのに対し、データ統合に消極的な企業では16.2%にとどまり、約3.6倍の差が生じた。

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経営判断に必要な数字が手元に届くまでの時間

また、「取得までに2〜3日以上かかる」と回答した割合は、データ統合済み企業が16.5%だったのに対し、データ統合に消極的な企業は46.9%に達した。必要な数値を把握するまでのスピードに大きな開きがあることがわかった。

調査概要

  • 調査名:データ統合に対する意識調査
  • 調査方法:インターネットアンケート
  • 調査対象:EC事業を展開する企業の経営層
  • 有効回答数:400人
  • 調査期間:2026年3月25~26日
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