Amazonが紙袋での配送を開始、梱包の簡素化で資材削減と顧客体験を向上
アマゾンジャパンは、段ボール製の箱や封筒などで出荷していた日用品など一部商品を対象に、紙袋での配送を開始、梱包を簡素化した。一部の物流施設に専用のオペレーションを追加して実現した。
今後、紙袋での配送に加え、メーカーの梱包による配送を拡大していく。梱包の簡素化で梱包資材を削減、顧客による梱包の開封やその処理による手間を削減する。
アマゾンジャパンはこれまで、梱包の選定に機械学習を活用。商品のサイズに適した段ボール製の箱や封筒等を使用することで商品を保護しつつ、梱包を削減してきた。一部物流施設に追加した専用オペレーションは、商品を保護しつつ梱包資材の削減ができるように工夫した。商品保護の観点から、ギフトや危険物、壊れやすいもの、液体は、紙袋での配送は行わない。
メーカー梱包のまま配送する商品も拡大している。これまでも大型・中型商品の一部はメーカーの梱包のまま配送していたが、一部の小型商品などもメーカーの梱包のままで配送することを可能にした。紙袋による配送と同様、専用のオペレーションを経て出荷することで実現した。
壊れやすいモノや危険物、散乱しやすいモノ、メディア(本やCDなど)、ギフトやコレクター向け商品、顧客のプライバシーに関わる商品は、メーカー梱包のままの配送対象にはしない。今回発表した取り組みは、Amazonの独自配送網のみでの取り扱いになる。
アマゾンジャパンは梱包について、商品の保護、リサイクルのしやすさ、資材の削減が重要であると判断。すべてリサイクル可能な梱包材の開発や、資材の使用をさらに抑えるなど、梱包の削減に向けたイノベーションを続けている。2015年から、出荷時の梱包重量を38%、梱包資材を150万トン以上を削減した。
その他、Amazonと寄稿団体のGlobal Optimismは2019年、パリ協定よりも10年早い2040年までにネットゼロカーボン(温室効果ガスの排出量実質ゼロ)の達成を約束する「The Climate Pledge(気候変動対策に関する誓約)」を共同で立ち上げた。
Amazonは世界最大の再生可能エネルギーの購入企業であり、当初の目標である2030年よりも5年早く、2025年までに自社の事業を100%再生可能エネルギーで運営する取り組みを進めている。