沢尻エリカさんイメージモデルの下着ブランド立ち上げなど、キャバ嬢向け通販「Dazzy」の戦略
キャバクラ嬢向けのドレスなどを扱う通販サイトを運営するDazzyの業績が好調だ。2014年6月期の売上高は、前期比約50%増の30億6000万円。主力のドレスが売り上げを大きく伸ばしたほか、化粧品が好調に推移。今後はアウトバウンドに力を入れることなどで、リピート購入の促進を図る。15年6月期の売上高は、前期比47%増の45億円を見込んでいる。
同社は主にキャバクラ嬢をターゲットとした通販サイト「DazzyStore」のほか、下着・ルームウエアを販売する「DRWbyDazzy」などを運営。キャバクラ嬢向け以外では、クリスマス向けにサンタクロースのコスチュームドレスが強いほか、最近は化粧品も強化している。のべ会員は約200万人で、1年以内に購入履歴のあるアクティブ会員は約45万となる。
前期は主力となるキャバクラ嬢向けドレスが好調で、売り上げが大きく伸びた。有友純一郎代表取締役は「ネットでドレスを取り扱う競合が増えたことで市場が広がったが、価格競争に敗れたことなどで撤退した店も多く、当社の売り上げが伸びている」と分析。前期の増収額のうち、ドレスだけで約7億円を占める。
今後は商品開発にあたり、モニターの意見を積極的に取り入れるようにするほか、キャバクラ嬢向けの情報サイトも立ち上げる。「おすすめの髪型やネイルの紹介など、当社にしか作れないようなメディアにしたい」(有友代表取締役)という。また、現在は東京・新宿の歌舞伎町や沖縄などに実店舗を持っているが、出店を加速。さまざまなチャネルから顧客を取り込み、囲い込みたい考えだ。キャバクラ嬢向け以外では、30代アッパー層を対象とした、フォーマル色の強いドレスや、キッズ向けドレスなども強化する。
商品は中国を中心に韓国やタイなどで生産しているが、最近は円安の影響を受けている。韓国での法人立ち上げを予定しており、自社で検品を行うことでコストを吸収、値上げ幅を抑える。
今後は既存客向けの施策として、福岡にカスタマーセンターを設立。アウトバウンドを積極的に行うことで、初年度2億円の売り上げを作りたい考えだ。有友代表取締役は「今までは会員にメールマガジンを配信する程度だったが、化粧品を中心にクロスセルを展開したい」と話す。化粧品は人気ブロガーの桃さんがプロデュースしたBBクリーム「BBクリームbyM」が好調で、卸販売を行っているロフトなどでも売れているという。
ブランド力強化に向けた施策も積極的に展開。「キャバ嬢だけではなく、マスを対象にギャル向けにもアピールしていきたい」(有友代表取締役)。東京ガールズコレクション(TGC)に出展したほか、10月にはTGCの公式イベント「TGCNight」のハロウィンイベントに出展。さらに、12月に行われる「TGCNight」クリスマスイベントの冠スポンサーにもなる。イベントに出る若年層の女性にブランドをアピールすることで、下着やカラーコンタクトレンズ、季節商材としては水着、ハロウィングッズ、サンタクロースのコスチュームドレスを販売していく。
また、女優の沢尻エリカさんをイメージモデルとした下着ブランドを立ち上げており、雑誌などでの積極的な販促を計画。知名度の高い女優を活用することでブランド力強化につなげる。
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