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本紙姉妹誌「月刊ネット販売」で行った売上高調査「ネット販売白書」では、2017年度のネット販売実施企業上位300社の合計売上高が4兆556億円となった。前年調査の3兆6322億円に比べて11.7%拡大しており、前年に続きアマゾンジャパンが2位以下に大差をつけて首位を獲得した。(9月25日発売の「月刊ネット販売」10月号「第18回ネット販売白書」に300社の売上高ランキングと商材別市場解説を掲載→購入はこちら

前回調査比11.7%増、首位はアマゾン

【最新版(2018年公表)】EC売上ランキングまとめ(2017年度) ネット販売実施企業上位300社の合計売上高が4兆556億円 アマゾンジャパン、ヨドバシカメラ、千趣会、Rakuten Direct、ディノス・セシール、上新電機、スタートトゥデイ、ニッセン、デル、イトーヨーカ堂、キタムラ、ジャパネットたかた、ジュピターショップチャンネル、ビックカメラ、アスクル、ファーストリテイリング(ユニクロ)、QVCジャパン、マウスコンピューター、MOA、オルビス、セブン・ミール サービス、ピュアクリエイト、エディオン、ニッセン、TSUTAYA、ディーエイチシー、ストリーム、ドスパラ、丸井グループ、オイシックスドット大地
EC売上高トップ30社 ※表の見方はこちら

ランキングの上位企業(=表上は上位30社までを抜粋して掲載)について見てみると、首位となったアマゾンは前年比13.5%増の1兆3360億円となり、唯一の1兆円越えを果たすなど、依然、好調を維持している。品ぞろえの拡充や有料会員「アマゾンプライム」の増加施策などが奏功したことに加え、夏の大規模セール「プライムデー」などの販促策も好調だった。

2位には前年に引き続きヨドバシカメラがランクイン。新物流センターへの移転に伴う作業で配達遅延が発生するといった事態が起きたものの、増収を確保。全社売上高に占める割合は16%にまで達している。3位のスタートトゥデイはツケ払い効果が一巡した一方で、幅広いジャンルの新規ショップ誘致やブランドクーポン施策の効率運用などにより、新客開拓や既存客のLTV向上につながった。

なお、上位30社の中で増収となったのが17社で、その内、2ケタ増収したのが11社となっている。中でもセブンネットショッピングは同56.3%増を記録するなど大幅な伸びとなった。30社の内、減収企業は3社となっている。

【最新版(2017年公表)】EC売上ランキングまとめ(2017年度) ネット販売上位30社の売上高合計の推移
ネット販売上位30社の売上高合計の推移

総合・日用品はアスクルが復調

商品カテゴリー別のランキングを見ると、「総合・日用品」分野では、アマゾンジャパンに次いでRakuten Directが2位となっており、3位には減収となったものの千趣会がランクインしている。

注目は同30%増で5位となったアスクルの「LOHACO」で、昨年2月の大型物流拠点の火災以後、代替センターの新設、本稼働により同10月までに出荷能力が以前の水準まで回復。また、期中に買収したペット用品ECを行うチャームの売上分も加わり、個人向けEC事業全体では大幅な増収となった。

衣料品はモールや有店舗が上位

スタートトゥデイが首位を獲得した「衣料品」分野では、前年に続き、ファッションECモールや有店舗小売りの躍進が見られる。2位となったユニクロは昨年3月に刷新したスマホ版通販サイトで購入導線を簡素化したこともあり、春以降の売り上げが大幅に拡大。今年についてもAIを活用した自動接客機能をアプリに搭載するなど、オムニチャネル戦略と並行してスマホでの買い回り向上を図っている。

4位のクルーズはテレビCMをはじめとする大型プロモーション施策の強化が奏功し、ファッションECモールの「ショップリスト」での新規・リピートの開拓につながったことで2桁増となった。

また、5位のマガシークはNTTドコモと共同運営する「d ファッション」が成長をけん引。ドコモのプロモーションにより客数が増えているという。

化粧品は戦略の転換に注目

「化粧品」分野では前年と変わらず、1位オルビス、2位ディーエイチシー、3位ファンケルという順になり、3強の構図に大きな変化は見られなかった。ただ、オルビスではダイレクトマーケティングから、アマゾンやLOHACOといった外部ECの活用に新規顧客との接点を見出す動きが見られている。

また、近年はコンビニやドラッグストアなど流通戦略の強化に舵を切るファンケルが、新規顧客との接点を「紙」から「ウェブ」に転換したことでスキンケアを中心に新規獲得が進んだ。

新興企業として注目されるのが男性用育毛剤を主力に展開するソーシャルテック。薄毛という悩みを持つ"ニッチ"な層にアプローチするのではなく、育毛ケアの啓発を通じて新たな市場の創出を図っており、売上高は同30%増の70億円(本紙推計)となるなど急拡大を果たした。

健食では新興企業が一躍首位に

「健康食品」分野ではEC市場の勢力図が大きく変化。これまでは、ナショナルブランドを持つメーカーなどの活躍が目立っていたが、ここにきて、ネット専業の新興企業の台頭が見られている。

象徴的だったのが首位を獲得したメディアハーツで、前年比6倍の成長を果たし売上高131億円で一気にトップへと躍り出た。代表の三崎優太社長自らがアフィリエイターだったこともあり、そのマーケティングノウハウを受けて急成長したと見られる。そのほかにもビーボなど、急成長企業の上位ランクインが目立った。

家電は量販店のECが好調

「家電・PC」分野ではヨドバシカメラが首位を獲得しており、前年に続き、1000億円越えを果たした。同様に家電量販のECでは上新電機が2位、キタムラが5位、ビックカメラが6位にランクイン。キタムラは高額なカメラ新製品の予約獲得のために、長期無金利のショッピングクレジットを強化。ビックカメラはシステム開発に投資し、使い勝手やサイト内検索を改善させている。

3位のジャパネットたかたは16年に通販サイトを大幅に刷新。ネットでは主流のロングテール戦略とは一線を画し、取扱商品数を絞り込む戦略などを進めている。

食品ではネットスーパーが台頭

「食品」分野ではネットスーパーの台頭がより顕著となった。首位はイオンで、昨年は実店舗で展開していた大型セール「ブラックフライデー」を初めてECでも実施。

2位のイトーヨーカ堂も、親会社のセブン&アイホールディングスがアスクルと組んで「IYフレッシュ」をスタートさせるなど、ECでのテコ入れが進んでいる。3位のセブン・ミールサービスはほぼ横ばいで、前年に続き260億円以上の売り上げを確保した。

EC専業では「おせち」などイベント需要が拡大しており、スカイネットが運営するおせち通販「匠本舗」や、ナカノモードエンタープライズが運営するおせち通販「板前魂」などが上位にランクインしている。

【表の見方】

調査は2018年7~8月、通販・通教実施企業約1000社に対して行った。無回答の企業に関しては取材データや公表資料、民間信用調などをもとに本紙推定値(「※」)を算出した。「受」は受注比率から算出した売上高を示す。調査対象は「個人向け物販」で、デジタルコンテンツやチケット販売、宿泊予約、金融などの非物販のほか、オフィス用品などBtoBは調査対象から外している。

 「前期実績」は17年6月~18年5月に迎えた決算期、「今期見込み」は18年6月~19年5月に迎える決算期。増減率は前の期の数値が判明していない企業や、変則決算のため比較できない場合については掲載していない。表内項目の「全通販売上高の占有率」は原則、総通販売上高に占めるネット販売売上高の占有率を示す。

 表中、企業名横の「◎」は次の理由による。(1)アマゾンジャパンは直販やマーケットプレイス事業での出店者からの手数料、広告収入などの自社売上でサイト全体の流通総額ではない(7)イオンはネットスーパーを中心とするデジタル領域のグループ売上の推定値(10)アスクルは自社通販サイト「LOHACO」と子会社のチャームの合計売上高(12)イトーヨーカ堂はネットスーパーなどの売上高(14)キタムラは宅配売上と店舗受取売上を合算した「EC関与売上」の数値(17)マウスコンピューターは店舗売上などを含む(18)MOAは卸を含む(21)ベルーナは総合通販事業と専門通販事業の合計値(23)ピュアクリエイトは卸を含む推定値(26)オイシックス・ラ・大地は旧オイシックスドット大地における宅配事業「オイシックス」のネット販売売上高(29)TSUTAYAはネットメディア事業、映像・楽曲配信事業などの推定値

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