"売れる"店舗名3つの条件は「同名サイトがない」「何を売っているかわかる」「覚えやすい」こと

『楽天市場 最強攻略ガイド ~売れるネットショップの新常識、ECの達人が教えます~』の一部を抜粋して紹介する連載2回目は、「売れる店舗名の条件&避けるべき店舗名」についてのお話です。
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売れる店舗名の3つの条件とは
商品を気に入ってくれれば、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンでブランド名を調べて、商品を探してくれるケースも増える。その際に、検索で1位を狙えないような一般固有名詞を店舗名にしてしまうと、せっかくの良質なお客を取り逃すことになってしまう。
たとえば、羽毛布団を取り扱っているネットショップが、「羽毛布団百貨店」という「羽毛布団」と「百貨店」の一般固有名詞が並んだ店舗名をつけてしまうとどうなるか。Googleの検索結果の上位に有名百貨店の寝具販売ページが並んでしまうため、自分のお店を目当てにアクセスしてきたお客を誘導することができなくなってしまう。
理想的な店舗名のつけ方は、楽天市場で取り扱う商品のランキングをチェックするのがいいだろう。上位にランクされている店舗名を参考にしたうえで、以下の条件を満たす店舗名をつけることをおすすめする。
- Google で検索しても同名のサイトが存在していない
- 何を売っているかわかりやすい
- 覚えやすい
すでに出店しているネットショップであれば、楽天市場の店舗運営システム・RMS(Rakuten Merchant Server)で、店舗にアクセスされている検索キーワードを参考にするといいだろう。自分の店舗がブランディングに成功しているネットショップであれば、検索キーワードのアクセス数のトップ10に、必ず店舗名やブランド名がランクインしているはずである。一方、店舗名によるアクセス数が少ない場合は、その店舗名が認知されていないということになるので、ブランディングの戦略がうまくいっていないことが推測される。店舗名が覚えづらかったり、楽天市場以外での露出が低かったりすることが、認知度の低下の要因として考えられるので、戦略を根本から見直す必要がある。
なお、店舗名は、6ヶ月に1度変更することが可能である。オープン後に数か月間様子を見て、その後に RMS で流入キーワードを検証し、最適なショップ名をチューニングしてみるのもいいだろう。
「RMSのデータ分析」→「3 アクセス・流入分析」→「参照元・検索キーワード」で、以下の画面が表示される。

避けるべき店舗名とは
下記のような店舗名は、可能な限り控えたほうがいいだろう。
何を売っているのかわからない店舗名
【例】
- 竹内商店
- 清水ショップ
難しい漢字の店舗名
(読み方がわからないのでお客が店舗名を再入力することができない)
【例】
- 美味しい饂飩 竹内屋
- 驟雨のケーキ専門 SHIMIZU
英字の店舗名
(スペルがわからなくなる/店舗名が瞬時に理解できない)
【例】
- SHOHEI
- Brooklyn Special
造語の店舗名(覚えにくい)
【例】
- タケッチーニ
- 将平丸
英文字や造語などの店舗名をつけたい場合は、ふりがなを振る
アパレルや雑貨を取り扱うネットショップで、ロゴのカッコよさや言葉の響きから、店舗名に英字や難解な漢字を使用する人も少なくない。しかし、スペルを打ちまちがってしまったり、読み方が難解で覚えにくくなってしまったり、楽天市場では集客にマイナスになるケースのほうが多い。
どうしても英文字や造語の店舗名をつけたい場合は、ふりがなを振って対処するのが得策といえる。見た目はスッキリしないが、この施策によってお客が店舗名を覚えやすくなり、リピート率が改善することも多々ある。
【例】
- SHOHEI(ショウヘイ)
- 饂飩丸(うどんまる)
お客がリピートしてくれる店舗名の作り方
集客力の高いネットショップの運営を目指すのであれば、インパクトに残る店舗名を意識してつけるのも一手である。かんたんなネーミング手法としては、「意外性のある言葉と組み合わせる」というのがおすすめである。
たとえば、「チョコレート」という商品名に「カフェ」「工房」というキーワードを組み合わせてもありきたりな名称になってしまうため、お客の印象に強く残らなくなってしまう。しかし、「チョコレート」という言葉とは絶対に組み合わせることのないキーワードをつなげると、意外性のあるネーミングになり、記憶にも残りやすくなる。
【例】
- チョコレート+天国=チョコレート天国
- チョコレート+専門学校=チョコレート専門学校
このような店舗名は記憶に残りやすく、なおかつ楽天市場内の検索にもヒットしやすくなり、リピート客や口コミを増やす販促につながる。
この記事は『楽天市場 最強攻略ガイド ~売れるネットショップの新常識、ECの達人が教えます~』(技術評論社刊)の一部を編集し、公開しているものです。
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