米Visaは6月10日、「ChatGPT」のOpenAIと戦略的提携し、自律的なAIエージェントがユーザーに代わって取引を行う「エージェンティック・コマース(Agentic Commerce)」において、安全で信頼性の高い決済を実現すると発表した。
Visaの決済機能をOpenAIのサービスに統合し、AIエージェントが行うVisa決済を、開発者や加盟店がスムーズに受け入れられる環境の構築をめざす。

今回の提携により、Visaはグローバル決済ネットワーク、認証機能、セキュリティインフラを提供し、OpenAI上で展開されるエージェンティック・コマース体験を支える。
取引は、利用限度額、加盟店カテゴリー、事前承認の要否など、ユーザーがあらかじめ設定した権限やルールの範囲内でのみ実行する。これにより、AIエージェントが関与する取引でも、ユーザー主導のコントロールを維持しながら決済を進められるようにする。
セキュリティ面では、トークン化されたVisa認証情報を利用するほか、リアルタイム承認や不正検知の仕組みを組み合わせる。新たなAI主導の決済体験においても、高い安全性と消費者保護を確保する狙いだ。Visaはこうした基盤を通じて、消費者と事業者が安心してAIエージェントを介した取引を利用できる環境づくりを進める。
この取り組みは、Visaが推進する「Visa Intelligent Commerce」イニシアチブの一環。同イニシアチブは、安全な決済機能を新たなデジタル環境へ拡張することを目的としている。
両社は今後、OpenAIの「Codex」を活用した開発者向け体験の提供や、より自動化された対話型ワークフローの実現など、企業向けアプリケーションの展開も検討していく。
AIは、インターネットやモバイル技術以上に商取引を変革する可能性を秘めている。AIエージェントが経済活動の担い手となるなかで、取引の信頼性、安全性、シームレスさを支えるインフラを、OpenAIのようなパートナーとともに構築していく。(Visa 最高製品・戦略責任者 ジャック・フォレステル氏)
購入や支払いを含む金銭関連タスクにおいて、AIエージェントの役割はますます高まっていく。安全で透明性が高く、ユーザーが制御可能な取引基盤を整備していく。(OpenAI コマース・パートナーシップ責任者 マルコ・マールス氏)
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