Metaの新AIで新しい購買体験を提供へ。部屋に商品を擬似配置できる「ルーム・リスタイル(Room Restyle)」とは

Metaは新画像生成AI「Muse Image」を広告主向けに展開、対話型AIショッピングアシスタント「Meta AI Shopping」では新機能「Room Restyle」の提供を始める。実在商品を部屋の写真に配置して見せることで、発見から購買までをつなぐ新たな体験を提供する。

鳥栖 剛[執筆]

7月21日 8:30

米Metaは7月7日、AI研究部門「Meta Superintelligence Labs」が開発した画像生成モデル「Muse Image」を、広告主や事業者向けの画像生成機能に活用すると発表した。広告クリエイティブ作成機能「Advantage+ creative」に画像生成機能を順次組み込む。

また、InstagramやFacebookなどのアプリ内で利用できる対話型AIショッピングアシスタント「Meta AI Shopping」では、新機能「Room Restyle(ルーム・リスタイル)」の提供を開始。Meta AIを活用した商品発見から購入までの導線を、より没入感のある購買体験へ進化させる狙いだ。

AIが広告クリエイティブ制作を支援。「Muse Image」で生成精度を向上

「Muse Image」は、Metaが開発した画像生成モデルで、「agentic visual reasoning(エージェント型の視覚推論)」と「self-refinement(自己改善)」の能力を備えるという。

米Metaは7月7日、AI研究部門「Meta Superintelligence Labs」が開発した画像生成モデル「Muse Image」を、広告主や事業者向けの画像生成機能に活用すると発表
「Muse Image」で生成した広告クリエイティブのイメージ(画像は米Metaのサイトから編集部がキャプチャ)

単純なテキスト指示に基づく画像生成だけでなく、デザイナーのように複雑なクリエイティブ要件を理解し、要素の調整やスタイル変更、複数パターンの生成などに対応できるとしている。

Metaは「Muse Image」の活用により、より高品質でブランドイメージに沿った広告クリエイティブの制作を支援すると説明している。

「Advantage+ creative」では、これまで商品画像の背景生成、既存広告をもとにしたライフスタイル画像の作成、動画から静止画を生成する機能などを提供してきた。

「Muse Image」の導入によって生成機能を高度化し、少ない試行回数で高品質な広告バリエーションを作成しやすくする。

先行テストに参加した広告主からは、生成画像の写真のようなリアルさや、商品を正確に再現できる点を評価する声が寄せられているという。Metaは初期結果について、「高品質なクリエイティブにつながる有望な結果が出ている」と説明している。

部屋の写真から商品を配置。「Room Restyle」で購入前のイメージを支援

またMetaが新たな購買体験として打ち出したのが「Room Restyle」だ。

同機能は、Meta AI Shopping内でユーザーが自宅などの部屋の写真をアップロードすると、Meta AIが事業者の商品カタログに登録された実在の商品を使い、その空間をフォトリアルに模様替えしたイメージを生成するもの。

ユーザーは生成された複数のコーディネート案を比較できるほか、AIとの会話を通じて好みに合わせてデザインを調整できる。気に入った商品は、ブランドのWebサイトへ移動して購入できる。

Metaは米国の事業者に対し、自社カタログの商品を「生活者の実際の部屋」という具体的な利用シーンの中で提示できる点を訴求している。

広告で商品単体を見せるだけでなく、実際の生活空間に置いた状態を疑似体験してもらうことで、商品発見から比較検討、購入までの流れを自然につなげる考えだ。

Metaは、この機能群が既存の広告配信でも活用されている商品データ基盤の上に成り立っていると説明。今後、AI主導のディスカバリーが広がるなかで、商品カタログの品質やプラットフォーム上での存在感を高めているブランドほど有利になるとの見方を示している。

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