GapがAI主導でマーケティングを近代化へ。Googleの「Gemini」「Veo」など本格導入で変える次世代の顧客体験
Gap Inc.は、Google Cloudなど3社と連携し、AI主導でマーケティング基盤を刷新する。GeminiやVeoなどを活用してコンテンツ制作やパーソナライゼーションを高度化し、ブランド横断で次世代の顧客体験づくりを進める。
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米Gap Inc.は6月22日、データやAI、AIエージェントを活用してマーケティングを近代化すると発表した。Google Cloud、AIマーケティングプラットフォームを提供するZeta Global、DX支援を手がけるコンサルティング企業Publicis Sapientと提携し、ブランド横断で顧客とつながるマーケティング基盤へと刷新する。

今回の取り組みは、Gapの共有マーケティング組織を、拡張性が高く、リアルタイムに対応できる成長基盤へ進化させることが狙い。より関連性の高いコンテンツの提供、オウンドチャネルの改善、顧客維持の強化、マーケティング全体に残るサイロの解消などをめざす。
中核となるのは、Google Cloudと構築する統合データ基盤。顧客情報と商品情報を統合し、AI活用を前提とした基盤を整備することで、マーケティングコンテンツの制作や施策の実行、EC全体でのパーソナライゼーションを迅速化するほか、意思決定の高度化や継続的な学習を可能にするという。
チームの創造性とAIの力を結集し、サイロを排除するのと同時により質の高いデータを活用しながら、顧客とのあらゆる接点で学習・適応・改善を繰り返すマーケティングモデルを構築する。AIの活用によって、チームが戦略立案やストーリーテリング、ブランドへの愛着を育てる仕事により多くの時間を割けるようにしたい。(Gap Inc. マーケティング・シェアード・サービス担当シニアバイスプレジデント Damon Berger氏)
運用面では、Publicis Sapientが消費者起点のAI対応オペレーティングモデルの構築を支援する。人材、業務プロセス、テクノロジー、データ、パートナーエコシステムまで含めて見直し、コンテンツ、マーケティング施策、コマース、顧客データを横断的につなぐことで、マーケティングのスピードと効果の向上を図る。
生成AIの活用も本格化する。Google Cloudの「Agent Studio」「Agent Engine」「Gemini」などを活用してAI主導のワークフローを構築するほか、Googleの画像・動画生成AI「Nano Banana」「Veo」も活用し、大規模かつ魅力的なコンテンツ制作を進める。
施策はまず、Gapのオウンドマーケティングチャネルから展開する。Zeta GlobalのAIマーケティング基盤を採用し、「Athena by Zeta」を中核としたマーケティング基盤を構築する。「Athena」は、顧客データ、意思決定、施策実行をつなぐインテリジェンスレイヤーとして機能し、現状分析や将来予測、最適なアクションの提案を支援するという。
さらに、「Athena」のAIエージェント機能により、オーディエンス戦略の立案からクリエイティブ開発、キャンペーン配信、効果検証・最適化までを横断的に支援する。Gap Inc.はこれにより、よりパーソナライズされた顧客体験を大規模に提供し、顧客接点ごとの価値を高めながら、主要チャネルでのキャンペーン展開をより迅速かつ連動的に進められるようにする。
人間中心でデジタルを前提としたAI戦略によってGap Inc.の未来を築いている。データ、AI、AIエージェントを統合することで、顧客の意図をより深く理解し、組織としての意思決定と実行のスピードを高め、ブランド横断でより価値のある顧客体験を提供できるようにする。(Gap Inc. CTO Sven Gerjets氏)
今回の取り組みは、Gap Inc.が掲げる「文化を形成する象徴的なアメリカンブランド群を擁するハイパフォーマンス企業」への変革の一環に位置付ける。これまで培ってきた創造的なストーリーテリングに、最新のデータ基盤とAIを組み合わせることで、スピード、顧客との関連性、長期的な顧客価値の向上を重視した新たなマーケティングモデルの構築を進める。

