大手楽器専門店の池部楽器店がECをリプレイス。会員制サブスク「イケベプライム」を構築、EC・サブスク・中古買取をシングルIDで統合
池部楽器店はECサイトをリプレイスし、会員制サブスク「イケベプライム」を構築した。EC、サブスク、中古買取の顧客データを単一IDで統合し、「買う・楽しむ・売る・また買う」という顧客循環を支える基盤を整えた。
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大手楽器専門店の池部楽器店はこのほど、ECサイトをリプレイスし、会員制サブスクリプションサービス「イケベプライム」を構築した。あわせて、EC、サブスク、中古買取サービス「イケベリユース」の顧客データを単一IDに統合。「買う・楽しむ・売る・また買う」という顧客循環を設計できる基盤を整えた。

池部楽器店は1975年創業の楽器専門店。渋谷の旗艦店をはじめ、池袋、秋葉原、大阪など全国の都心部に約30店舗を展開する。
バンド楽器市場で商品のコモディティ化が進むなか、商品を並べて販売するだけでは、顧客に選ばれ続けることが難しくなっていたという。こうした環境変化を受け、池部楽器店は一度の販売で終わらない継続的な顧客関係の構築を模索してきた。
単発の物販に依存せず、顧客との継続的な接点をつくるため会員制サブスクサービスを構想したものの、従来のシステムでは仕様が固定されており、実装が難しかったという。また、中古買取サービス「イケベリユース」はメールを中心に査定依頼を受け付けており、ECサイトと顧客データが分断されていた。
そこで今回、ECサイトのリプレイスとサブスクサービスの構築を実施。音楽を楽しむ体験や情報提供を通じて顧客との接点を維持し、LTV向上につなげることをめざした。
ECサイトのリプレイスにあわせ、メディア化も進めた。楽器はテキストや写真だけでは音のニュアンスや演奏感を伝えにくい商材であることから、ECサイト内に動画やライブ、レッスン情報などのコンテンツを組み込み、楽器選びを支援する構成とした。スタッフが商品の魅力を紹介する記事から商品購入につなげる導線も整備した。

「イケベプライム」では、会員限定動画の視聴権限管理や、会員ステータスに応じた特典の自動適用などを実装した。従来のシステムでは難しかった自社独自の会員サービスを実現した。

中古買取の導線も見直した。従来、「イケベリユース」はメールを中心に査定依頼を受け付けていたため、ECサイトとのデータ連携が分断されていた。新たな仕組みでは、マイページから写真や商品情報をアップロードして査定を依頼できるようにし、ECサイト内で手続きを完結できるフローへ刷新した。これにより申し込みの負担を軽減。現在では数千件規模の相談が寄せられているという。
また池部楽器店は、EC、「イケベプライム」、中古買取サービス「イケベリユース」の顧客行動を1つの基盤に統合した。ECで購入した顧客、サブスク会員、中古買取の利用者に共通IDを付与し、同一顧客として把握できるようにした。

これにより、どのコンテンツを見た人がどの商品を購入したのか、買取利用後にどのような商品に関心を示したのかといった行動を横断して分析できるようになった。「買う・楽しむ・売る・また買う」という顧客の行動を一連のものとして捉え、継続的な顧客接点の構築につなげる。

お客さまと単発の関係から抜け出し、LTVを最大化する視点が必要だった。会員限定動画の視聴権限の管理や、会員ステータスと特典をひもづけて自動適用する仕組みなど、自社のビジネス要件に合わせて柔軟に構築できる環境が不可欠だった。今回、めざしていた会員制サブスクサービスを形にすることができた。楽器を買うことがゴールではなく、そこから音楽のある暮らしが始まり、使わなくなった楽器は売って、また新しい一本と出会う。「買う・売る・楽しむ」がシームレスにつながったことで、スタッフの熱量や専門知識をお客さまへ届ける土台が整った。(池部楽器店 担当者)
池部楽器店の基盤整備を支えたのが、W2のコマースプラットフォーム「W2 Commerce」だ。池部楽器店は同基盤を採用し、EC、サブスク、中古買取を横断する顧客体験を再設計した。

