海外アニメファンが越境ECを利用する理由トップは「地元で購入できない商品が欲しい」
BEENOSが実施した「日本のアニメの受容とグッズ購入に関するアンケート」によると、「アニメ視聴」以外にアニメ作品を楽しむ方法のトップは「グッズ購入」だった。また、越境ECでグッズを購入する理由では「地元で購入できない商品がほしい」がトップだった。
調査対象は、2023年2月10日~2024年2月11日までに海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」を利用した海外ユーザー807人。期間は2024年2月15日~2月22日。
9割以上が10代までに日本のアニメに興味を持つ
「何歳から日本のアニメに興味を持ち始めたか」と聞いたところ、10歳未満が40.8%、10代が51.5%で、9割以上が10代までに日本のアニメに興味を持ったことがわかった。
最初にアニメを視聴した方法は「テレビ」(72%)が最多。この傾向はほぼすべてのエリアに共通するが、アメリカ、イギリスの10代のみ「ストリーミングサービス」が最も多かった。
視聴方法上位は「配信サービス」、「Netflix」がトップに
現在のアニメの視聴方法について聞いたところ、「配信サービス」が上位を占め、そのなかでも「Netflix」(72%)「YouTube」(64%)の回答が多かった。一方で、「DVD・Blu-ray・ビデオ」が3位にランクインしており、好きな作品を購入しているユーザーも多い。「その他」の回答では「巴哈姆特動画瘋(バハムート)」「HDIVE」「Funimation」などの配信サービスがあがった。
アニメ視聴を身近な趣味に感じるユーザーは約7割
ユーザーの居住国における「アニメを見ることの位置づけ」について聞くと、「アニメ好きな特定の人の趣味であるが、アニメ好きを公言することに抵抗はない」が36%で最多だった。
「老若男女問わずアニメを視聴するが、視聴する作品のジャンルは年齢によって変化する」(25%)「アニメを見ることは、ドラマを見たりスポーツ観戦をしたりするのと同じくらい普通のことである」(10%)と合わせて、「アニメ視聴が身近である」という回答は71%に。海外でもアニメ視聴が一般的に定着している状況がうかがえる。
視聴以外の楽しみ方のトップは「アニメグッズの購入」
「視聴」以外のアニメの楽しみ方について、トップは「グッズ購入」(86%)だった。また、「アニメ作品の放送をきっかけにその作品のグッズを購入したことがあるか」という質問に対しては、93%が「ある」と回答した。
購入したことがあるグッズ1位は「フィギュア」
過去に購入したことがあるグッズでは、1位が「フィギュア」(84%)で、次いで「書籍」(68%)「ストラップ・キーホルダー」(60%)だった。
欲しいグッズを聞いた自由記述式の質問では、「衣類・ファッションアイテム」が34%でトップに。「衣類/ファッションアイテム」「日用品/インテリア」「ジュエリー/アクセサリー」と回答したユーザーの共通意見として、「キャラクターが着ている服やアイテムと同じもの、モチーフにしたもの」「キャラクター自体ではなく、ロゴなどがプリントされたもの」など、日常使いしやすいアイテムを求める声があがったという。
フィギュアの人気も高く、造形的に優れたものや、バリエーションを求める声のほか、サイズの小さいものを求める声などもあった。
越境EC利用の理由は「地元で購入できない商品がほしい」
越境ECを利用してアニメグッズを購入する理由を聞いたところ、1位は「地元で購入できない商品が欲しいから」(72%)、次いで「商品数が多いから」(20%)だった。
グッズの流通状況を尋ねる質問では、「販売されているが、流通が少なく、購入が難しい」が57%で最も多く、海外においてグッズ購入はまだハードルがあることがわかった。
アニメきっかけで訪日した経験は37%
「アニメ作品がきっかけで、日本旅行をしたことがあるか。または、日本旅行を予定しているか」と聞いたところ、「アニメ作品がきっかけになり、日本旅行をしたことがある」が最も多く37%だった。現在具体的に旅行計画を立てているユーザーは14%、具体的な旅行計画はないものの、旅行意向のあるユーザーは32%で、訪日意向のあるユーザーは46%だった。
調査実施概要
- 調査タイトル:「日本のアニメの受容とグッズ購入に関するアンケート」
- 調査方法:オンラインアンケート
- 調査期間:2024年2月15日~2月22日
- 調査対象:2023年2月10日~2024年2月11日までに、海外向け購入サポートサービス「Buyee」を利用したユーザー(アメリカ、台湾、韓国、マレーシア、シンガポール、イギリス、フランス)
- 回答者の年代:10代:9%、20代:35.2%、30代:31.8%、40代:16.8%、50代:5.8%、60代以上:1.4%
- 回答者の居住国:アメリカ:38.4%、台湾:37.3%、韓国:10.4%、シンガポール:4.7%、マレーシア:1.6%、イギリス:5.9%、フランス:1.2%、その他:0.5%
- 調査人数:807人
- 設問数:13問