石居 岳 2019/10/18 9:00

化粧品通販のJIMOSは10月15日、運営するECサイト(マキアレイベル・Coyori・代謝生活CLUB)、過去に運営していたECサイト(酒蔵.com)において、一部顧客のクレジットカード情報が流出した可能性があることが判明したと発表した。セキュリティコードも漏えいした恐れがある。

流出した可能性のある件数は10万7661件。流出した可能性のある情報は、カード会員名、クレジットカード番号、セキュリティコード、有効期限。

運営するECサイトが、第三者からの不正アクセスによって一部の脆弱(ぜいじゃく)性を突かれたことが原因。

流出した可能性のある期間は以下の通り。

  • 2014年1月1日~2019年7月26日までの期間、運営するECサイト(マキアレイベル、Coyori、代謝生活CLUB)において、クレジットカード情報を入力した顧客の一部
  • 2014年1月日~2016年3月30日までの期間、運営していたECサイト(酒蔵.com)でクレジットカード情報を入力された顧客の一部

一部のクレジットカード会社から7月26日、顧客のクレジットカード情報に流出懸念がある旨の連絡を受け、即日クレジットカード決済の停止を決定。同時に第三者機関へ調査を依頼した。

8月1日には第三者機関からの第一報により、運営するECサイトから顧客情報の一部が流出した可能性が判明したことから、同日にECサイトを停止した。

9月17日には、ECサイトで購入した顧客のクレジットカード情報が流出し、一部の顧客のクレジットカード情報が不正利用された可能性があることを確認。個人情報が流出した可能性のある顧客には、10月15日から書面またはメールあるいはその両方で、お詫びとお願いを個別に連絡している。

JIMOSは8月22日、ECサイトが不正アクセスを受け、顧客情報の一部が流出した可能性あると発表。被害拡大を防止する為、クレジットカード決済の停止措置をとり、「マキアレイベル」「Coyori」「代謝生活CLUB」の3つのECサイトを8月1日に一時休止していた。

EC業界におけるセキュリティ対策について

経済産業省主導の「クレジット取引セキュリティ対策協議会」(事務局は日本クレジット協会)は、2017年3月8日に公表した「クレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画-2017-」において、EC事業者に対して2018年3月までにカード情報の非保持化、もしくは「PCI DSS準拠」を求めていく方針を掲げた。

カード情報の漏えいの頻度が高い非対面(EC)加盟店については原則として非保持化(保持する場合はPCI DSS準拠)を推進。EC加盟店におけるカード情報の非保持化を推進するため、PCI DSS準拠済みのPSP(決済代行会社)が提供するカード情報の非通過型(「リダイレクト(リンク)型」または「JavaScriptを使用した非通過型」)の決済システムの導入を促進するとしている。

2018年6月1日に施行された「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)」では、クレジットカードを取り扱うEC事業者などに対して、「クレジットカード情報の適切な管理」と「不正使用防止対策の実施」が義務付けられている。

また、独立行政法人情報処理推進機構では不正アクセス対策についての資料をまとめており、「安全なウェブサイトの作り方」などを閲覧することができる。

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