アマゾンの「Amazon Ads」、「Prime Video」広告で新フォーマット。ロケーションベースのインタラクティブ動画広告、ポーズ広告などを展開
Amazon Adsが「Amazon Japan Upfront 2026」で、Prime Video広告の新フォーマットを発表した。ロケーションベースのインタラクティブ動画広告やポーズ広告などを通じ、視聴中の接点を来店や購買につなげる。ストリーミング広告のフルファネル化を加速する。
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Amazonが動画広告事業の拡張を日本でも加速させる。広告事業「Amazon Ads」が開いたカンファレンス「Amazon Japan Upfront 2026」で、Prime Video広告の最新インサイトに加え、「ロケーションベースのインタラクティブ動画広告」や「ポーズ広告」などの新フォーマットを発表した。ストリーミング視聴中の接点を、ブランド認知だけでなく、来店や購買といった具体的なアクションにつなげる。

Prime Video広告への投資が拡大、広告主の平均支出額は45%増
「Amazon Ads」によると、2025年4月に日本で「Prime Video」広告を開始して以降、広告主による投資が拡大している。2025年10月~2026年3月の6か月間における全広告主の平均キャンペーン支出額は、2025年4月~9月の6か月間と比べて45%増加。Amazonで商品を販売していない広告主の数も48%増えた。業種別では、通信が140%増、旅行が83%増、金融サービスが69%増となり、広告投資の伸びをけん引したという。
Prime Video視聴者の高い購買エンゲージメントを訴求
「Prime Video」広告の強みとして、Amazonは視聴者のエンゲージメントの高さもあげる。日本の「Prime Video」視聴者は、広告接触によって購入に至る可能性が38%高いという。また、「Prime Video」視聴世帯の89%が過去1か月以内にAmazonで買い物をしており、月間平均支出額も「Prime Video」非視聴世帯と比べて17%多いとしている。
コンテンツへの接触自体も拡大している。ローカルオリジナル作品の視聴は前年同期比85%増加。「Prime Video」の番組や映画に関するソーシャルエンゲージメントも36%増えた。
商品の「カート追加」まで促すインタラクティブ動画広告
こうした視聴体験を購買行動につなげる仕組みとして、「Amazon Ads」は「インタラクティブ動画広告(IVA)」を日本で提供している。
視聴者はコンテンツを見ながら、リモコン操作によって商品をAmazonのカートに追加したり、ブランドの詳細情報を確認したりできる。
米国での実績では、インタラクティブ機能を持たないキャンペーンと比較して、ブランド検索が平均6倍、商品詳細ページの閲覧数が4倍、カート追加が4倍、購入率が5倍になったという。
地理的シグナルを活用し実店舗へ送客も
今回新たに打ち出したのが、2026年第4四半期に提供開始予定の「ロケーションベースのインタラクティブ動画広告」だ。
地理的シグナルを活用し、広告に関連する近隣の店舗やディーラー、サービス拠点へ視聴者を誘導する。自動車、飲食、小売などの業種を想定し、ストリーミング視聴中の接点から実店舗への送客につなげるフォーマットと位置付ける。
「ポーズ広告」で視聴中断の瞬間を広告接点に
同じく2026年第4四半期には「ポーズ広告」も投入する。
視聴者がコンテンツを一時停止した際に表示する広告で、半透明のクリエイティブ上にブランドメッセージや画像、「カートに追加」「詳細を見る」といった行動を促すフレーズを重ねる。リモコンをワンクリックするだけで、カートへの商品追加や追加情報のリクエストが可能になる。

米国では、ポーズ広告によってブランド検索が22%増、商品詳細ページの閲覧数が24%増、購入率が13%向上したとしている。
動画のエピソード間に「ネクストアップ広告」
さらに、2027年第1四半期には「ネクストアップ広告」を提供する予定だ。動画のエピソード間の切り替え時に、視聴者が次の話を見続けるかを選択するタイミングで広告を表示する。視聴体験を大きく妨げることなく、視聴者の注目度や購買意図が高まりやすい瞬間にブランドとの接点を設ける設計としている。

MLB、NBAなどライブスポーツの広告接点も拡大
広告枠の拡充は「Prime Video」単体にとどまらない。ライブスポーツ領域では、Prime Videoで配信するMLB中継が2025年の50試合超から、2026年には350試合超へ拡大。NBAも11年間のグローバルパートナーシップの一環として、日本で1シーズン60試合以上を提供する。
これに合わせて、同じ中継内でもオーディエンスごとに異なるクリエイティブを出し分ける「オーディエンスベースクリエイティブ」も展開する。
Fire TV、Twitch、Amazon DSPとの連携も強化
Prime Video以外の動画接点も広げる。広告主はPrime Video、Fire TV、Twitchに加え、Amazon DSPを通じて、Netflixなどのプレミアムなサードパーティ在庫やTVerにもアクセスできるようにする。
2026年6月に日本で提供を開始した「Fire TV プレミアムテイクオーバー」は、Fire TVのホーム画面をフルスクリーンで活用する広告商品。Prime Video単独ではリーチできなかった新たなターゲット層にもアプローチでき、既存の広告や施策では届かなかった層へのリーチが74%増加したという。
ゲーム実況やライブ配信に特化した動画配信プラットフォーム「Twitch」では、日本で毎月13万5000人以上のクリエイターがライブ配信しており、視聴者は1日平均158分視聴している。
ブランドとコンテンツを一体化した広告展開も
ブランドとコンテンツを組み合わせた施策も進める。Amazon Adsは日本で商品を直接宣伝せずブランドの価値観・世界観をストーリーで伝える広告手法「ブランドファンデッドコンテンツ」にも取り組んでおり、直近の事例としてメイクアップバトル番組「ビューティバトルロワイヤル」をあげた。
花王、日本ロレアル、資生堂ジャパンの3社がスポンサーとして参加。番組内への商品露出に加え、「Amazon.co.jp」で商品を購入できるランディングページを設置し、DSP、Fire TV、「Prime Video」を横断した広告展開も実施したという。
「Prime Video」を起点に、視聴中の「カート追加」や「店舗への送客」までつなげる新フォーマットを投入する「Amazon Ads」。ライブスポーツやFire TV、Twitch、Amazon DSPなどにも広告接点を広げ、動画視聴と購買行動をつなぐ広告基盤の拡大を進めている。

