スカパーJSATと伊藤忠、「株式会社スカパー・ピクチャーズ」を設立。日本アニメのグッズなどを海外展開

伊藤忠商事によると、日本のアニメ市場は世界的な人気を背景に海外売上が拡大。2022年の市場規模は2兆9277億円と10年間で約2倍に成長しているという

松原 沙甫[執筆]

2024年3月28日 8:30

スカパーJSATと伊藤忠商事は4月1日、アニメを中心とした映像コンテンツの企画・製作投資・販売、周辺事業を手がける「株式会社スカパー・ピクチャーズ」を設立する。

スカパー・ピクチャーズの事業は、スカパーJSATのメディア事業部門における次期主要戦略の1つとして構想。スカパーJSAT自らが新作を生み出して作品を育成、作品ライフサイクルを長期化させるIPホルダーとなる戦略を掲げており、現在4つのアニメ作品を製作している。

伊藤忠商事が出資する合弁会社を立ち上げることで、伊藤忠グループの国内外販売網を活用した権利運用力を生かし、事業成長と周辺事業の戦略的拡大を進める。今後数年で10作品以上のアニメ製作を企画から立ち上げ、国内外に展開していくことをめざす。

伊藤忠商事は2021年、アニメ・キャラクターのライセンス事業を手がけるRights & Brands Asia Ltd.を香港に設立。アジア圏向けの映像配信や商品化を進めてきた。スカイ・ピクチャーズへの出資を通じてアニメ事業に参入。伊藤忠グループのアパレル・食品・小売・流通にて新会社が投資した作品の商品化に着手するとしている。

スカパーJSATと伊藤忠商事は4月1日、アニメを中心とした映像コンテンツの企画・製作投資・販売、周辺事業を手がける「株式会社スカパー・ピクチャーズ」を設立
事業スキームについて

伊藤忠商事によると、日本のアニメ市場は世界的な人気を背景に海外売上が拡大。2022年の市場規模は2兆9277億円と10年間で約2倍に成長しているという。映像コンテンツの海外配信は世界規模で増加しているものの、キャラクターグッズなどの関連商品の展開が未成熟となっており、今後の拡大が期待できるとしている。

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