スポーツ用品販売のアルペンは6月12日、公式オンラインストア「Alpen Online」に、AIを活用した接客機能「AIショッピングエージェント」を導入すると発表した。まずはアディダス ジャパンのランニング用品やサッカー用品の商品ページで展開する。
動画コマースプラットフォームを展開するFirework JapanのAI接客ソリューション「Retail Connect」を活用。ブランド側が保有する商品データや解説動画などの公式アセットを小売企業のECサイトに連携する仕組みで、「Alpen Online」ではアディダス商品を対象に展開する。メーカーが持つ最新の商品情報や機能説明、ブランドの世界観が小売りのECに十分反映されにくいという課題に対応し、ブランド提供情報に基づく接客体験の実現をめざす。

従来のEC商品ページでは、必要な情報が十分に掲載されていなかったり、掲載されていても見つけにくかったりすることで、ユーザーがメーカー直営サイトやSNSなど別サイトへ情報を探しに行くケースがあった。アルペンは、商品ページ内でAIショッピングエージェントや動画コンテンツを活用できるようにすることで、情報収集から比較検討、購入までをサイト内で完結しやすくし、購買体験の向上を図る。
「AIショッピングエージェント」では、商品ページ上のボタンからチャット形式で相談を開始できる。24時間いつでも利用でき、実店舗で専門スタッフに相談するような体験をオンライン上で提供するという。
たとえば、「フルマラソンに挑戦する初心者向けのシューズ」や「人工芝用のサッカースパイク」といった質問に対し、利用者のレベルや目的に応じた情報を提示。加えて、閲覧中商品の素材や独自機能、使用環境との相性などについても、ブランドから提供されたデータを基に回答する。
「AIショッピングエージェント」は、真偽が不明確な情報は参照せず、メーカーから提供された商品情報を基に、利用者の質問に対して商品特性や選択時のポイントをわかりやすく整理して回答すオンライン上でも実店舗で接客を受けるように必要な情報をスムーズに確認でき、利用者は商品への理解を深めながら納得して検討を進められる。
また、Fireworkによると、ブランドから提供された商品データや動画コンテンツを優先的な知識ソースとして活用することで、生成AIで課題となりやすいハルシネーション(事実に基づかない回答)のリスク低減を図るという。テキスト回答に加え、縦型ショート動画を提示して商品理解を補完する機能も備える。
Fireworkはさらに、ユーザーとの対話データを構造化して蓄積・分析し、ECサイト全体のSEOやAIO(AI検索最適化)対策に還元する構想も打ち出している。単なる接客支援にとどまらず、ブランドと小売のデータ連携を通じて、商品情報の精度向上、運用負荷の軽減、検索流入対策までを視野に入れる。
「スポーツをもっと身近に」というパーパスのもと、リアル店舗のみならずECにおける顧客体験の向上にも取り組んでいる。Fireworkの「Retail Connect」を通じて、ブランドから提供された情報をもとにAIがお客さまに寄り添った接客を行うことで、情報収集のために別サイトへ遷移することなく、「Alpen Online」内で納得感のある購買体験を完結できるようになった。今後は対象商品や取り組みを拡大するとともに、ツールのアップデートによる新たなデジタル接客への進化にも期待している。(アルペン 執行役員兼デジタル本部長 蒲山雅文氏)
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