EC事業者の5大課題を解決し、負担なくレビュー運用の効率アップをかなえる「ReviCo」とは【成功事例あり】
ECビジネスにおける集客、CVR向上、ロイヤリティの促進というサイクルにおいて、これらの課題を解決できる手段として効果的なのがレビューだ。長年のEC支援実績からレビューの貢献度の高さを知るecbeingが立ち上げた子会社ReviCo(レビコ)は、レビューに特化したマーケティング支援会社。「集客」「CVR」「コンテンツ」「費用対効果」「SEO」などEC事業者が抱える課題を、レビューはどのように解決に導けるのか。レビューの重要性や期待できる効果などを、代表取締役の高橋直樹氏に聞いた。
「広告だけ」はもう古い⁉ EC事業者が抱える課題解決にレビューが重要なワケ
「EC事業者から伺う課題には、①CVRの向上 ②サイトの改善 ③コンテンツの強化 ④集客の頭打ち・広告の費用対効果の減少 ⑤ロイヤリティ・LTVの向上――の大きく5点があげられる」と話す高橋氏。そのすべての課題解決にレビューが有効に働くという。
まず、CVRの向上においては、消費者の購買の後押しにレビューが効果的であることは言うまでもない。サイトの改善の面においても、レビューをベースにECサイトの改善を積み重ねれば、サイト全体のUI/UXが向上する効果が見込める。
また、オウンドメディアなどでコンテンツがますます重要になっているなか、消費者によるレビューが促せれば、人的・時間的なリソースを大幅に割かずにコンテンツの強化につなげることができるというメリットがある。
昨今、EC事業者から頻繁にあがる課題の“集客の頭打ち・広告の費用対効果の減少”についても、レビューが新たな打開策となっているという。数年前までは、Webメディアにバナー広告の出稿など費用をかければ集客できていたが、今は広告費用も高騰するなど厳しい状況にある。広告だけに頼らない施策として、レビューを活用する成功例が増えているようだ。
ロイヤリティ・LTVの向上にも、集客・広告関連の課題と通ずる部分があり、新規顧客の獲得が難しくなっているなかで、いかに既存顧客をファン化し、リピートを促進するかが重視されている。これら5点の課題解決に向け、レビューがいかに重要で、どのように効果を発揮するのか、詳しく解説していく。
コロナ禍以降、自社ECでもレビューは不可欠。「コンテンツ拡充」「店頭で見ながら買い物」「SEO対策」
EC業界におけるレビュー活用の歴史は長い。昔はどちらかというと自社サイトよりもモールを中心に利用されており、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の一環としてレビュー収集に力を入れるケースが多かった。しかし、近年は「コンテンツ拡充」「接客力」「SEO対策」「データ収集」といった観点の重要性に改めて気づき、自社ECサイト上でのレビュー施策を強化する動きが増加している。
近年はWebメディアを見てから店舗へ足を運んだり、店舗でスマホの情報を見ながら商品を買う行動が定着したため、引き続きWeb上の情報としてのレビューが重要視されているという。
SEO対策の観点から、レビューを強化する事業者が増えていることは注目しておきたいところ。レビューがECサイトに増えればコンテンツが充実、関連キーワード増による検索ボリュームの増加、サイト滞在時間の延長などが期待でき、検索エンジンからの評価が向上するとされている。
また、商品数やSKUの少ないサイトの場合、「商品詳細ページ数=品番数」となりがちだが、商品ページとは別にレビュー専用ページの階層を設けることで、検索エンジンにindexされるページ数を増やすといったSEO対策も講じることができる。
レビューの増加は、単純にコンテンツ量が増えるだけにとどまらない。ユーザーが書いてくれた内容だからこそ、ほかのユーザーの求める情報が提供しやすくなることもポイントだ。
Googleもレビューの重要性を提唱している今、事業者目線に限らず、ユーザー目線のコンテンツもしっかり用意する取り組みは不可欠と言える。
【事例あり】レビューがなぜEC事業者の課題解決に効果的なのか?
米国のノースウェスタン大学が行った「オンラインレビューが売上に与える影響」の調査によると、レビューがある商品は無い商品に比べて、CVRは低額なモノで1.9倍、高額なモノでは3.7倍もの差が生じるという結果が出ている。実際、高橋氏が代表を務めるReviCoが提供する「ReviCo」(レビューを集め活用するための施策・機能が自動追加されるクラウド型のレビュー最適化ツール)でも、ほぼ同じ結果が見られていると高橋氏は話す。
CVRの効果を得るには、まずはレビューの件数が必要となるが、80件あたりまではレビューが集まれば集まるほどCVR向上との相関関係が明確に現れることが、「ReviCo」の集計からもわかっている。(高橋氏)
「ReviCo」を導入している各社のレビュー活用事例を紹介していこう。
Googleショッピングと連携、メルマガでもレビューを活用する伊藤久右衛門
購入する候補の商品が複数ある場合、消費者はレビューを選ぶ判断材料にする傾向は強い。伊藤久右衛門でも「2つの商品で悩みましたが、レビューを見てこちらの商品を選びました」といった声が新たなレビューとして寄せられていることから、レビューが意思決定と購入の後押しに役立っていることがわかる。
また、昨今はGoogleショッピングを利用する消費者が増えているため、伊藤久右衛門は「ReviCo」の機能を用いて、自社ECで収集したレビューをGoogleショッピングに連携させて表示している。
Googleショッピングでも、レビューの有無や評価の高さでクリック率やCVRは大きく変わってくる。それは、レビューを収集・表示しているECサイトであれば、Googleショッピング広告でレビュー表示することができるため。レビューがある商品は、そうでない商品よりも目につきやすく、レビューのない広告と比べて差別化できるため、クリックされやすい状況を作ることが可能。これにより、クリック率やCVRにも良い影響が生まれる。
Googleショッピングの商品評価プログラムを利用すると、商品に関して集計したレビューをユーザーに表示することが可能。伊藤久右衛門はGoogleショッピングにレビューを連携させてから1か月も経たないうちに、クリック率が1.1倍、CVRが1.3倍まで向上した。
このほか、メルマガにもレビューを織り交ぜて、そこからECサイトに遷移できるようにしたことで、メルマガ経由のECサイトへの訪問率が1.8倍ほど高まったという。
酸味や苦みをチャートで表示。顧客が好みの商品を探しやすくしたフレッシュロースター珈琲問屋
コーヒーの好みが人それぞれであることを踏まえ、テキストや星の数のレビューだけでなく、コーヒー豆を購入したユーザーが感じた酸味・苦味・甘みなどをチャートで表示している。
こうすることで、たとえば「酸味が強いコーヒーが好きだが、多少は苦味も欲しい」といった細かな好みにも、ユーザーレビューからマッチした商品を探しやすくなる。
焙煎度合いや抽出方法などで変わる味覚の評価やコメントがあることで、購入の際に参考にしてもらえるという。
このほか、フレッシュロースター珈琲問屋では1つひとつのレビューに豊富な内容が投稿されており、コーヒーの色々な楽しみ方があるということを知ってもらえるようになったという。
ターゲットに刺さりやすいキーワードをタグとして表示しているコーセー
自分と同じような好みや属性のユーザーのレビューを参考にする傾向は、食品に限らず、アパレルや化粧品などさまざまな商材でも共通している。
「Maison KOSÉオンライン」では、レビューから頻出するキーワードを自動抽出しタグとして表示している。ターゲット層に刺さりやすいワードが表示されることが多く、気になるタグからレビューを探すことができる。これも「ReviCo」を活用して実現している。
化粧品の場合、「肌がすべすべになった」という感想を、自分と同じ乾燥肌で悩んでいるユーザーが言っていれば購入の後押しになるが、オイリー肌の人が言っているとあまり参考にはならない。
取り扱う商材に合わせて、レビューを投稿するユーザーの属性や評価項目を、どう収集すべきか意識することが重要と言える。
サイトや製品の改善にレビューを生かすマウスコンピューター
レビューから集めたユーザーの声をサイトや製品、サービスの改善に生かし、一部を公式サイトの「お客さまの声からの改善事例」にて紹介している。
「キーボードに印字された文字が独特で見にくいと感じる」という声を受け、読みやすく視認性の高いフォントの文字に改善したといった事例を掲載した。
レビュー投稿者のうち約10%が画像投稿。リアルな活用シーンが集まるコクヨ
「ReviCo」はユーザーがレビューと合わせて画像も投稿できる機能を搭載している。
この機能により、コクヨのECサイト「コクヨワークスタイルショップ」では、レビューを書いてくれた人のうち、平均して約10%が画像も投稿しており、チェアーやデスクなどの家具を実際に使用している画像が多く集まっている。事業者がスタジオで撮影した商品画像に比べて、ユーザーが使用シーンをスマホで撮影した画像はより実体験に近いイメージがしやすく、画像コンテンツの補填に役立っているという。
画像の収集にInstagram(インスタグラム)を活用する事業者は多いが、その特性上、“映える”画像が投稿される傾向がある。一方でレビューは、よりユーザーのライフスタイルに沿ったリアルな画像が投稿されやすい傾向という。
加えて、アパレルECなどであれば、公式インスタグラムにユーザーが能動的に画像を投稿してくれやすいが、そうではないような商材の場合、レビューが画像収集に有効に働くようだ。
スタッフレビューをフル活用! 買い回り、販促につなげるAKOMEYA TOKYO
「ReviCo」はユーザーレビューだけでなく、スタッフレビューが投稿できる機能も搭載している。
食品・生活雑貨・服飾雑貨を店舗とECで販売するAKOMEYA TOKYOでは、商品詳細ページにユーザーレビューとスタッフレビューの双方を掲載。仮にユーザーレビューが集まりにくい商品があった際も、スタッフレビューが投稿できれば、個々のスタッフからのレビューで情報を補足できるようになる。
また、AKOMEYA TOKYOでは、たとえば甘酒の商品のスタッフレビューにその甘酒を使ったレシピを紹介し、さらにレシピで使用したジャムなどの他製品も掲載して、買い回りや販売促進にもつなげている。
購入後の満足度向上につながるスタッフレビューを投稿する東京シャツ
紳士・婦人用品の製造と販売を手がける東京シャツは、スタッフコーディネートとは別に、スタッフレビューにも力を入れている。
全国に展開する店舗のスタッフの接客スキルを強みに、接客中の顧客との会話からEC上でも役立つ内容を「ReviCo」のレビュー機能を用いてスタッフレビューに投稿。商品の細かな特徴を徹底的に画像で紹介するには労力がかかるが、「ここのステッチが丸型になっているところがさり気ないポイントです」など、テキストで投稿するだけでも、よりイメージがしやすいような工夫のある投稿ができるという。
このほか、「身長167㎝のスタッフが着用すると、少し大きめのシルエットになります」といったスタッフレビューを積極的に投稿。同じような体型のユーザーがワンサイズ小さい商品を購入するなど、購入の後押しだけでなく、購入後に失敗したと思われないための情報としても貢献しているようだ。
東京シャツでは全社的に、タブレットで自社のスタッフレビューを見られるようにしており、「あの店舗では、この商品をこうやって販売しているんだ」など、情報を有意義に共有する手段としても活用しているという。
レビュー専用ページでSEO強化に取り組むカルビー
カルビーのECサイトでは、商品詳細ページとは別に、商品ごとのレビューだけを載せたページを用意している。
これにより、Googleに対するインデックスは以前より大幅に増加。加えて、商品詳細ページにカルビー側が記載した情報にないようなワードも、ユーザーがさまざまな言葉を用いてレビューを投稿してくれるため、ロングテールキーワードで検索される場合も検索対象として拾われやすくなっているという。
LPにもレビューを掲載しているAngllir。LP経由のCVRアップに貢献
化粧品・サプリメント・アパレルの開発と販売を手がけるシーオーメディカルは、下着ブランド「Angellir(アンジェリール)」のECサイトだけでなく、LPにもレビューを掲載。LPのCVR向上にもレビューが貢献しているという。
ECサイトにレビューを掲載していても、LPには掲載しないケースが多い。「ReviCo」から発行される専用タグをLP側に貼るだけで、その商品のレビューがLPに掲載できる。
従来、LPは手を加えない限り新しい情報を盛り込みにくかったが、随時新しいレビューが掲載されることでLPも更新性のあるページにすることができている。
カタログの誌面からQRコードでWebのレビューに誘導するハルメク
ハルメクは、通販カタログの誌面だけで補いきれない情報を紹介するために、Web上にレビューを掲載。販売する商品のレビューにリンクするQRコードを誌面に載せて、レビューを見たいユーザーのWeb誘導に成功した。Webでレビューを見たユーザーのCVR向上やEC比率の向上にもつながっている。
レビュー件数2.5倍に! 店舗で購入したユーザーにもレビューを依頼するTHE BODY SHOP
「THE BODY SHOP」を展開するザボディショップジャパンは、ECだけでなく店舗で購入したユーザーに対してもメールでレビューの投稿を依頼している。店舗ユーザーへのレビュー依頼を開始してから、レビュー件数は2.5倍以上集まるようになったという。
店舗ユーザーにレビューを依頼するには、アプリやWebなどによる会員登録でメールアドレスを取得していることが前提となるが、オムニチャネルやOMOが進むなかで、レビューもECと店舗を分けることなく収集する動きが一般化しつつあるようだ。
EC事業者のメディアコマース施策、レビューが相乗効果を発揮
ReviCoの親会社ecbeingは、従前からEC事業者に対して「メディアコマース」に取り組むよう推奨してきた。「メディアコマース」とは、文字通り「メディア×EC」を意味し、オウンドメディアなど情報を発信する媒体の役割と、商品を販売する役割の両方を兼ね備えたECサイトを運営することが有効という考え方だ。
ecbeingの支援先では、ECサイト兼ブランドサイト兼カタログサイトと言える形でWebページを運営する小売・EC事業者が増えているという。これは、売り上げ拡大に向けて、「メディアコマース」の活動のなかで集客、接客、コンテンツ拡充、リピート促進、データ収集・分析――のPDCAサイクルを回そうというもの。これら一連の流れにおいてレビューが活用・貢献できるため、レビューの活用施策を専門とする「ReviCo」が立ち上がった。
前述の「ReviCo」導入各社の事例で紹介した通り、集客機能としてはSEO対策やGoogleショッピングとの連携、店舗やカタログとECとの連携などがよく活用されている。また、スタッフレビューやQ&A、レビューをもとにした評価順のランキングも、「コンテンツ拡充に役立つ」と導入各社から好評を得ているという。
ランキングは多くのサイトで掲載されていると思うが、「売れている商品=満足度の高い商品」とは限らないため、売れ筋順だけでなく評価順も重要だ。レビューが集まってくれば、評価順のランキングを出すことができる。満足度が高い商品をプロモートした方が、買っていただいたお客さまの満足度も上がりやすいため、評価順ランキングは「ReviCo」の人気の機能として利用されている。(高橋氏)
「ReviCo」では、専用タグをECサイトに貼るだけで集めたレビューを掲載、評価の高い順に並べることなどができる。また、カテゴリーごとの高評価ランキングも作れるため、ブリヂストンスポーツではゴルフボールのなかで評価が高い商品ベスト5などを掲載など、カテゴリー内のコンテンツ拡充を図る導入事業者も多いという。
レビューの質と量を向上。UGCを最適化して購買体験をアップさせる「ReviCo」とは
導入社事例で、評価項目を収集することの重要性を解説したが、項目を増やすとレビューを書いてくれなくなる傾向も高まってしまう。また、ユーザーレビューは必ずしもポジティブな内容ばかりではなく、当然ながらネガティブな内容も寄せられるものだが、「ReviCo」はどのようにレビューの質と量を高めているのだろうか。
レビューのうち9割超がポジティブな内容。その仕掛けとは?
「ReviCo」では、集まったレビューのうちネガティブな内容は1割未満に抑えられており、9割超がポジティブな内容という。理由は、ロイヤリティの高いユーザーからレビューを多く集めているからだ。
ecbeingのマーケティング分析ツール「Sechstant(ゼクスタント)」を活用し、ポジティブなレビューを投稿してくれる人はどういう人なのか、レビュー内容や属性などを組み合わせてロイヤリティの上がりやすい顧客像を分析する取り組みも進めている。
また、レビュー件数の増加とポジティブな内容の投稿を促進するため、「ReviCo」側でユーザー向けのプレゼントキャンペーンを実施。「ReviCo」を導入しているECサイトでレビューを投稿する際、ユーザーが「ReviCo」のID発行をしていればプレゼントキャンペーンに参加できる。プレゼントの用意や抽選・発送などは全て「ReviCo」が行っており、キャンペーンごとにかかる導入社側の費用や負担は一切ない。
プレゼントキャンペーンがユーザーのレビューを書く動機となるため、「ReviCo」導入社のECサイトで購入した人のうち約9%がレビューを投稿しており、そのうち約60%がキャンペーンに応募している。加えて、プレゼント目的のレビューは自然とポジティブな内容になりやすいことから、結果的に全件数あたりのネガティブなレビューの割合が減少していくようだ。
現在、170超のサイトで「ReviCo」が導入されているが、導入社でレビューの有無によるCVRの差を調査したところ、レビューがある場合は平均1.94倍、最大で4.6倍も向上することがわかった。さらに、導入後は星の数(評価点)が平均して0.3ポイント向上している。ネガティブなレビューは星3未満を付けられることも少なくないので、ポジティブなレビューを増やして平均値を上げる取り組みは重要だ。(高橋氏)
導入社に集まるレビューは1テナントあたり300件/月
レビューの評価項目が多いと投稿数が集まらないという課題に対しても、「プレゼントキャンペーンに応募するためには、この項目は必須です」などとすることで対応。導入社ごとに必要な評価項目がしっかりと集められる状態となっている。
プレゼントキャンペーンはレビューの収集効果が高く、「ReviCo」の導入社平均で1テナントあたり月に300件ほどのレビューが集まっており、導入前に比べて平均10倍以上、多いところで300倍も集まるようになったという。「ReviCo」はユーザーがECサイト上でレビューの絞り込み検索をできる仕様としているため、レビューが大量に集まっても、ユーザーの疑問に対応するレビューにたどり着きやすい点も特徴だ。
レビューが売り上げや事業運営に与える効果を実感し、「ReviCo」のプレゼントキャンペーンに限らず、導入各社で独自にレビュー投稿者へポイント付与やクーポン配布を行うケースも増加。リピート購入やロイヤリティのさらなる向上につなげている。
作業は1日のうち数分間。レビュー件数が増えても運用負担なし
レビューの効果は把握していても、件数が集まるほど運用負担が増すのではないかと懸念する事業者は少なくないだろう。その点、「ReviCo」は管理画面上で、投稿されたレビューの公開/非公開をチェックする承認作業をするだけで、日々の運用が完結できる手軽さが魅力だ。導入前に比べて300倍ものレビューが集まるようになった事業者も、一人の担当者が仕事始めと終わりに約10分ずつ、承認作業をするだけで簡単に運用できているという。
ユーザーレビューのなかには、薬機法など法律に抵触する文言が含まれている可能性があるため、承認作業を経て公開ができる仕組みとしている。どれだけ良い感想をいただいても、化粧品などでは薬機法上、掲載できない文言がある。
「ReviCo」は当該の一行を削除して公開できるほか、法務担当に確認を得たい場合は「後ほど法務確認」といった項目を設けて保留し、一括で確認に回すこともできる。レビューは投稿された直後に必ず公開されていなければならないコンテンツではないので、「ReviCo」の機能を用いて負担なく運用していただきたい。(高橋氏)
購入後にメールでレビュー依頼が可能
ユーザーのメールアドレスさえ取得していれば、購入後に「ReviCo」が自動でレビュー依頼メールを最大2通配信する。ECだけでなく店舗で購入した場合も、メールアドレスを取得している会員へ同様に配信することが可能だ。
レビュー依頼メールが届いたユーザーは、最短2クリックで簡単にレビューが投稿できる仕組みとなっている。
Q&A機能の活用も進む
商品を購入する前に気がかりな点があった際に、商品詳細ページで他のユーザーやスタッフと質問・回答のやり取りができるQ&A機能もCVRの向上に貢献している。特に、耐久性や防水性など機能の詳細が気になる商品や、高単価で頻繁には買い替えないような商品で、活発にQ&Aが投稿されているという。
高橋氏は「質問を投げかけるユーザーは、少なからず購買意欲があると考えられ、回答によって不明点や懸念点が解消できれば購買につながりやすくなる」と指摘。また、質問をしたユーザーだけでなく、同じような疑問や悩みを持つ別のユーザーにとっても、Q&Aのやり取りを見れば購買の判断材料になる。Q&Aは後々まで有効なコンテンツとなるようだ。
Shopify利用社は手軽に「ReviCo」が導入可能に。Shopifyアプリをローンチ
これまでの「ReviCo」導入社は、ecbeingの利用社をはじめ、比較的大手の事業者が多かった。
今後は企業規模を問わず、レビュー活用の裾野を広げていくため、多くの中小・スタートアップ企業で利用されているECプラットフォーム「Shopify」の利用社に向け、「Shopifyアプリ」をリリースする。先行して数社の「Shopify」利用社がアプリをトライアル導入しており、順調に進めば2023年9月中に提供開始となる。
以前からも「ReviCo」を導入する「Shopify」利用社はあったものの、商品や注文データの連携に工数を要していた。今後は「Shopifyストア」でアプリを購入すれば、「ReviCo」とのデータ連携が容易になる。デザインや機能を若干制限する形で、低予算の小規模事業者向け専用プランも用意するが、それでも「ReviCo」の実施するプレゼントキャンペーンや、レビュー依頼メールの自動配信など、メインの機能は十分活用できる仕様としている。
スタッフレビューやQ&Aも使えるように機能拡張をしたい場合は、通常の導入形式の「ReviCo」に切り替えられるため、まずはアプリで簡単に「ReviCo」の利便性とレビューの効果を体験していただきたい。(高橋氏)