商品購入への影響80%以上、売上4倍のデータもあるレビュー施策。運用負担なく導入できる「ReviCo」を知っていますか?
国内1,200サイト超への導入実績を誇るECパッケージ「ecbeing」のecbeingは、2019年9月からレビューの最適化ツール「ReviCo」の提供をスタート、すでにKOSE、okadayaなど大手企業を中心に導入が進んでいる。購入者の8割がチェックするとも言われているレビュー機能を自社開発したecbeingの「ReviCo」は、自社ECサイトにどんなメリットをもたらすのか。中小企業も利用したい価格に設定、1年以内に100社への拡大をめざすという「ReviCo」の開発責任者である高橋直樹氏(上席執行役員 EC開発統括部長 ReviCo LAB PO)に、開発背景や機能の詳細、レビュー機能強化による効果などを聞いた。
購入者の8割がチェック、ECサイトにおけるレビューの有効性
総務省が公表した「平成28年版 情報通信白書」内の、「第1部 特集 IoT・ビッグデータ・AI~ネットワークとデータが創造する新たな価値~第4節 経済社会に対するICTの多面的な貢献 (3)情報資産(レビュー(口コミ)等)」では、20〜60代を対象にした調査結果で、年代問わず80%以上がレビューを読んだあとの購入経験について、「あり」と回答している。
ECのテクノロジーやビジネスモデルで先端を走る米国のECサイトでも改めて重要視されているレビュー機能。米国のノースウェスタン大学、シュピーゲルリサーチセンターが公表している調査結果によると、商品レビューの表示をすることでCVRが高まるという。特に高価な商品に対しての効果が期待でき、CVRが最大380%まで改善した例もある(※引用:オンラインレビューが販売に与える影響)。
米国ではこうしたユーザーの「生の声」に注目し、各商品ページの目立つ位置にレビューを掲載するサイトも多い。
なぜecbeingが開発? 簡単導入&効果が見込めるレビュー機能で差別化
レビューの効果に目をつけたのが国内1,200サイトにECパッケージを提供するecbeing。もともと提供するパッケージ「ecbeing」内にレビュー機能は含まれていたが、レビュー機能のみを切り出し、「ReviCo」というサービス名称で提供を開始した。
初期費用20万円、月額費用3万円〜で、ecbeingの既存顧客はもちろん、「ecbeing」を利用していない事業者でも「ReviCo」を導入できる。
高橋氏によると、市場で販売されている競合ツールとの差別化などを含めた開発ポイントは、「サイトにタグを埋め込むだけですぐ導入できる手軽さと、導入企業が手を掛けることなく日々のECサイト運用で利用できる使いやすさ」だ。
レビューは投稿数が増えないと意味を成さない。ecbeingでは「ReviCo」を導入しているサイトへレビュー投稿をしたユーザーの中から抽選で5名に「Amazonギフト券1万円」が当たるプレゼントキャンペーンを実施。インセンティブの費用や運用はecbeingが引き受け、導入企業の負担をなくしている。
反響が大きかったことから、今後も年代別にプレゼント内容を変えていくなど、PDCAを回しながらキャンペーンを継続。ツールの開発・販売だけではなく、導入サイトへのレビュー投稿を増やす取り組みも同時に展開する。
ecbeingの開発力をいかした「ReviCo」の特徴と機能
LINE連携など、国産サービスならではの開発力を生かす
レビューツールを提供する企業は国内外でいろいろあるが、ecbeingは国産サービスならではの開発力や目の付けどころでサービスを強化している。直近では、LINEとの連携(月額1万円〜の有料オプション)を開始する予定だ。
LINE連携サービスは、「ReviCo」導入企業のLINEの公式アカウントと友達になると、チャット画面でレビュー投稿を促すバナーが表示され、クリックするとECサイト再訪問時にすぐレビューを投稿できるというもの。
ReviCoを利用するとLINE IDとECサイトのIDが自動で紐づけられ、サイト上で購入した商品のレビュー画面が表示される仕組みになっている。またLINE IDを活用し、レビュー依頼をLINEで通知したり、ひも付けデータをECサイトの「セグメント配信」にも利用してもらう予定だ。
その他、店頭の来店客にもレビューを活用してほしいという思いから、スマホから商品バーコードを読み込むだけで、「ReviCo」を通じて投稿されたレビューを参照できるオムニチャネル型のサービス提供も行っていくという。
悪質レビューへの対策、ログイン不要でレビュー投稿
ECサイトのなかには、実際の購入者のものではない悪質なレビューを回避するため、レビュー投稿時にログインを必須としているケースもある。しかし、レビューを書くためだけに再度ECサイトにログインするのは利便性が高いとは言えない。こうした一手間により投稿が増えない可能性もある。
そこで「ReviCo」では購入者のみにメールを配信し投稿できるようにすることで、悪質レビューを回避。また、メール内に表示された5段階評価の星マークを押すだけで、自動でレビュー投稿画面に遷移し、ログインしなくても件名とコメントを入れるだけで投稿できるというサービスを提供している。
こうした「投稿のしやすさ」から、「ReviCo」導入企業のKOSEのECサイトでは、以前に比べてレビュー投稿数が約3倍になるなど目覚ましい効果が出ているという。
ポータルサイト化を推進
「ReviCo」の導入企業は徐々に拡大しており、1年以内に100社への導入をめざすという。
ecbeingがめざしているのは、「レビューを起点に各ECサイトに送客するポータルサイト」(高橋氏)。ポータルサイト化実現に向け今後、前述の特徴的な機能のほか、次のような“かゆいところに手が届く”いくつかの新機能をリリース予定という。
提供機能
- 追加属性機能
化粧品やアパレルは、肌質や体型・サイズ感など、「どんな人が書いているのか」が商品購入時の重要な参考ポイントとなる。そこで年代、性別、身長といった基本的な情報に加え、商品ごとに必要な属性を追加できる機能を提供。 - レビュー促進バナー(オプション)
ReviCoのタグを貼るだけで、購入履歴のあるユーザーを対象にECサイト再訪時に、トップページの上部や右下にレビュー投稿を促進するバナーを掲出できる。
ポータルにて提供を予定している機能
- フォロワー機能
参考になったレビューに対して、他のユーザーが「いいね!」を押せる機能や、レビュー投稿者をフォローできる「フォロワー」機能。ユーザーに紐づく導線を作ることで、新たな商品との出合いを創出する。 - 認証機能
フォロワーが多い投稿者を「ReviCo認定」とする「Author(オーサー)」機能のほか、スタッフや有識者など、消費者ではないが購入時の参考になるレビューを投稿できる人を区分する。 - 分析機能
頻出度合いの多い用語、同じカテゴリを販売する競合他社との比較(ポジティブなのかネガティブなのか)などを分析して、マーケティングデータとして導入企業に提供。また、特定の用語を使っているユーザーの抽出も行う。
最後に、開発責任者の高橋氏はReviCoについて次のように語り、「ReviCo」導入企業拡大への自信をのぞかせた。
ReviCoはタグを入れるだけで導入できる簡単さが最大の売り。レビューツールとしては後発サービスだが、その分企業が導入する際の難易度やコストを下げることができた。集まっているレビューはポジティブで質の良いレビューが多い。お客さまの声を大事にしながら売れるサイトにする支援を今後も続けていきたい。